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横手も富士宮もやきそばはソース! 地ソースにも特色

ソースをもう一ふり(4)

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NIKKEI STYLE

「かまくら」が市内あっちこっちにできている秋田県横手市に行った。2泊3日の旅だったが、その間ずっと雪。というより吹雪だった。寒かったなあ。

今回は恒例の「かまくら祭り」のプレイベントとして行われた食のフォーラムに参加するのが目的だった。

テーマが食なので、とにかく食べ物づくし。着くと最初に行ったのが「横手やきそば暖簾会」会長である伊藤一男さんが経営する「福龍」。そこで「肉玉」を食べた。

横手やきそばは富士宮と違ってゆで麺を使う。しかも麺の断面は四角。肉は肉片ではなく豚のひき肉で、上にのった半熟の目玉焼きを溶いて麺に絡ませがら食べる。福神漬けが必須。

麺には当然ソース味がついているのだが、好みによって卓上のソースで味を調節することができる。当地のソースは市販のウスターに出しや醤油やその他企業秘密をミックスして各店各様のものを使っている。福龍のそれは和風の味わいで関西のウスターよりまろやか、広島のお好みソースほど甘くないといったところ。この店は44年間ソースをつぎ足しており、味わいは深い。加えて自家製麺である。

人口約4万人の町なのに暖簾会加盟店だけで50軒、それ以外にも10軒ほどでやきそばが食べられる。

デスクよだれ いいな、いいな、いいな。

私が地元の人と話していて面白かったのは「並」の存在と注文の仕方だった。「並」といっても普通サイズのことではない。肉も卵も入らないキャベツだけのやきそばである。大阪の素うどん、東京のかけそばである。これがたいていの店にあるというのである。案内してくれた人は「高校生のころは並トリプルなんて注文していました」と笑っていた。並は卵で味がマイルドにならない分、ソースの刺激と香りが立つ。店の真価がひそかに問われるメニューである。私は高校生時代に毎日のように食べていた「素ラーメン」を懐かしく思い出していた。

そして店内のメニューには「肉」「肉玉」などと書いてあるが「肉玉玉2ヶ半」といった注文も可能なのだそうである。つまり肉入りで上にのせる目玉焼きが2個、しかも麺は2・5人前である。ちなみに「2ヶ半」は「にこはん」ではなく「にけはん」と発音する。

さらに店ごとに「特製」がある。ある店では薄切りの豚肉をのせたものをそう呼び、別の店では生野菜つきをそう呼ぶ。入店後、確認のこと。

富士宮のやきそばも個性的だが、横手もまた独自のやきそばを守っている。

「鉄板系コナモン」をテーマにしたとき、東日本にはコナモン文化が希薄であることが明らかになった。しかし、横手はその中にあって「鉄板系コナモンの飛び地」であると同時に「ソース文化の北限」と言えるであろう。

ところで横手は納豆に砂糖をかける地帯である。粘りを出すためと私は思っていたが、秋田市からみえた地元出版社「無明舎出版」の安倍(あんばい)甲代表によると「秋田で納豆に砂糖を加えるのは横手を中心にした県南だけです。この辺りは全国屈指の麹文化地帯なので、粘りを出すためではなく麹の甘みになれた舌が納豆にも甘みを求めるのではないか」とのことであった。

麹文化についてはここでは省略。麹で漬ける生なれの「はたはた寿司」の写真を見てご想像いただきたい。麹専門店が市内にたくさんあることも付記しておく。っていうか、味噌、はたはた寿司、「あまえこ」という名の甘酒、それに漬物と米麹だらけなのよこの辺は。今でも客があると各種漬物をばりばりやりながらお茶や甘酒を飲むのである。どの家に行ってもどっさり漬物が出る。歯を治しておいてほんと良かった。でなきゃ地獄だったぜ。

それはともかく五十嵐さん、浮嶋さん、小丹さん、渡辺さん、お世話になりました。また行きますよー。

まずは、広島とイラクがつながっていたという話から。

ご意見 イラクに米軍が侵攻する前だったと思いますが、広島のテレビで以下のような内容の特集がありました。

・湾岸戦争のとき、広島のお好み焼きが危機に陥った!!
・理由はお好み焼きソースの製造が困難となったため。
・広島のお好み焼きソースには「ナツメヤシ」の実の干した物が使われていて、これが甘さととろみの必須要件。
・「ナツメヤシ」の生産国はイラク!…で輸入再開のメドが立たなくなり、在庫がなくなった。
・今回は輸入途絶に備えて半年分の備蓄を行っているので大丈夫。

 という内容でした。
 あの独特のとろみと甘みを実現するためにナツメヤシを使うとは、広島のお好み焼きソースメーカーの飽くなき味への探求には素晴らしいものがあります(尾道の原さん)

戦争と食べ物というのは重要なテーマなのですが、こんな形でイラクと広島がつながっていたなんて中東も知らなかった。

デスク、わかってますよ。座布団持ってってもいいです。

デスク冷徹に 全部、持ってって! 即座に!

エミー隊員 じゃ、持っていきますね。

ご意見 大阪にも幻と言われるソースがあります。家族だけで手作りされているソース、その名も「ヘルメスソース」。英語で書くと「HERMES SAUCE」。高級ブランドのエルメスと綴りは一緒ですが、読み方が違います。
 なぜ幻かというと量が少ないというのもありますが、ほとんどが業務用で消費されているためだそうです。というわけで店頭に並ぶことはありません。
 さらに業務用といってもレストラン向けではなく、串カツ屋や露天の焼きそば、たこ焼きなどがメインとのこと。つまり名前こそ知られていないが、大阪人なら一度は口にしているはずのソースです。もしかしたら大阪人の味の原点かも。
 店頭に並ぶことがないといいながら、なぜか我が家には常備されています。揚げモン、粉モンはもとより、サラダでも天ぷらでも焼き物でもなんでも相性の合う万能ソースです(サカイさん)
ご意見 西荻の怒髪天娘さんへ。横浜にもあるんですよ、忘れちゃヤダ。その名も「チャンピオンソース」。そこそことろみがかっていて、やっぱり醤油ベースとのこと。もっともこれはチェーン展開していないとんかつ屋さんのオリジナル商品ということもあり、スーパーなどに並んでいる姿は見たこともなく、直接お店で買うか、通販くらいでしか入手できないみたいですが(S.Iさん)

どっちも家内制手工業製品で全然市販されてないのに、「ヘルメス」とか「チャンピオン」とか名前だけどデカイのはどうして?

ここでデスクが行って来た船橋のソースラーメンのご報告。

デスク報告 ひげおじん@習志野さんから僕の地元のソースラーメンについてのご報告がありました。そこで船橋在住40年にして知らなかった「船橋の味」を早速実体験してみることにしました。

まずは西船橋の「まる」から。カウンターに座りメニューを開くとそこには「ソースらーめん(船橋の昔の味)」とあります。おそるおそる注文して出てきたのがこれです。スープではなく、たれと呼んだ方がいいような濃いソースにゆであがった麺とゆでたキャベツが盛られています。何よりびっくりしたのがトッピングのベーコンエッグです。

味はまさにソース焼きそばそのもの。ただし、油と鉄板は使っていません。ひたひたのソースに麺を絡ませながら食べるイメージで、本当の作法はどうか知りませんが、冷やし中華のたれ同様、ソースは飲む物ではないように感じました。

そして大神宮下の「かにや」にも行ってきました。こちらは「まる」とは似ても似つかないソースラーメンでした。しかもメニューの名前は「サッポロソースラーメン」。頭になぜかサッポロがつきます。

こちらはソースを出しで溶いたスープ麺で、味噌や醤油味などのラーメンの延長線上にあるものといっていいでしょう。トッピングはモヤシとメンマとチャーシュー。ウスターソースの味が際立っています。焼きそば系ではなく、まさにソース味のラーメンです。とはいえ、やはり味があまりに刺激的でスープは多くは飲めませんでした。

一応「花蝶」も探して行ってみたのですが、開いていませんでした。2階がビリヤード場、3階が食堂になっていて、たぶんもう営業していない雰囲気でした。

偶然、同じ内容のメールが「モルトヴィネガーはくせになる」さんと「にゃんちゃん」から2通きた。「英国ではトマトジュースにウスターソースをたらして飲む」

そうである。英国に行ったことのない私もトマトジュースにはソースをたらす。カクテルの「ブラディー・マリー」にもソースをポタリとやる。サタデーナイトにフイーバーするシテー・ボーイの常識さ。

デスク両手で顔を覆い うわぁ「死語」の連発!

おっと、名古屋の某店に関すると思われるものが2通。

ご意見 名古屋のNといううどん屋がなかなかパラダイスでよろしいです。普通のうどん屋メニューはもちろん大抵そろっているのですが、うそ(うどん麺とそば麺のハーフ&ハーフ)、きちゅう(きしめんと中華麺のハーフ&ハーフ)など、常連のみが知り得る、しかしそれの何が素敵なのかさっぱり分からないメニューがめじろおしなのです。でも「うちゅう(うどんと中華麺)特大!」と大声で叫べば気分はアストロノーツといえなくもないのです。
 ほかにも「しょうが」や「すがきや」という謎のメニューも存在するらしいです。そして、知り合いのお父様がもう50年来の常連らしいのですが、オレが若いころはよく「ソース鍋焼きうどん」を作ってもらったと豪語するのです。
 ええ、まあ、その店だったらやるでしょう。しかし、それは美味しいモノなのでしょうか?(JIROMALいずみさん)
ご意見 名古屋にはコーヒーに豆が付いてくるんですよ、と知人と話をしてましたら「奈良ではメザシが付いてくるとこがある」と言われました。ネットで調べましたら本当にあるっ! う~む……
 先日、名古屋の大須でたこ焼きを買いホテルに持ち帰り食べましたら「味噌味」でした。見た目はソースと違いが分からず。店頭にそのような表記はなかったと思うのですが。
 名古屋の今池に深夜数時間のみ営業するラーメン屋があります。基本はラーメンで好みできしめん/そば/うどんを追加し「ミックス」できます。値段は均一でミックスは1種類につきゆで麺1袋投入されますので麺4種類だと4玉です。写真はラーメン+きしめんのミックス・野菜少なめ(kazusuketさん)

おふたりのメールに登場する店は、昨年の名古屋オフ会の折に話が出て大いに盛り上がった某店のことではないだろうか。日付変更線を越えないと開店しないのにいつも行列ができているとか、喫茶マウンテンも真っ青の本当の裏名古屋だとか、みんなでわいわいやったのである。いずみさん流に呼べば写真の物件は「きちゅう野菜少なめ」ということになる。ただ方や「うどん屋」、方や「ラーメン屋」とのことなので別な店かもしれない。別だとすれば、こんな店が2軒もあって名古屋はいいなあ。

それと、コーヒーを頼んだら目刺しがついてくると私は困る。

デスク賛同 僕も困る。生ビールに目刺しなら困らない。

今回からVOTEを始めるが、2年前にソース地図作りに失敗した原因のひとつが「こいくち」ソースと「中濃」の混同だった。詳しく説明しなかった私が悪かった。

しかしこれまで紹介した各地からのメール及び自由研究をお読みになってきた皆さんには、その区別がくっきりすっきりご理解いただいていることと思う。だが念のため次のメールを紹介する。

ご意見 近所の品揃えの少ないスーパーで見てみるとカゴメのウスター、とんかつ、「こいくち」が行儀よく並んでいました。あとはコーミのとんかつとか「こいくち」。モリゾーとキッコロ付き。「うすくち」はなく、「こいくち」だけがあるんですよねー。
「中濃」がないのかーと思い近所の品揃えの多いスーパーに行ってみると、おお、中濃を含むカゴメ4種がそろい踏み! それにコーミのウスターとかとんかつとか「こいくち」がいろいろと。
「いろいろ」としか記憶がないのは瓶の大きさがいろいろあって複雑だったからなのですが、ひとつはっきりしているのは大きな瓶になればなるほど、ことごとく「こいくち」化することです。大瓶の中濃やとんかつはないけれど、「こいくち」はどんなサイズも完備。サラダオイルかと思うほどのボトルまであります……「こいくち」が最も愛されているらしいことは間違いありません(日野みどりさん)

これは名古屋の情景である。こいくちは中濃ではない。ラベルをよーく見てVOTEしてね。

「ソース好き度」も調べたい。あの方がまた自由研究をした。

ご意見 バレンタインというのに暇なので、社団法人日本ソース工業会のHPを開いてみた。んーでわかったこと。

1.この組織には全国から103社のソース製造業者が加盟している。
2.その中の約半数の業者が醤油・味噌・酢の製造にも何らかの関与をしている。
3.東京都は実は地ソース生産の宝庫であった。東京都ソース工業協同組合(31社)もあり。
4.そして、この製造業者の地域分布がものごっつい偏っている。
  九州地区:福岡=7社 大分=2社 長崎=1社 鹿児島=4社
  中国四国地区:広島=5社 岡山=3社 山口=1社 徳島=5社 愛媛=1社 高知=1社
  近畿地区:大阪=10社 京都=6社 兵庫=8社 和歌山=2社
  中部地区:愛知=7社 静岡=1社
  関東地区:東京=20社 千葉=2社 埼玉=2社 栃木=5社 茨城=2社
  所在地不明:7社

 すなわち、日本海側と北関東以北が壊滅状態であった。

 さらに暇なのでYAHOO!の電話帳で検索してみた。業種別の「調味料→ソース」から洗い出した。結果は下記のとおり。
  北海道東北地区:北海道1 青森0 岩手0 宮城0 秋田1 山形0 福島0
  関東地区:東京33 神奈川2 千葉3 埼玉5 茨城1 栃木8 群馬1 山梨0
  信越北陸地区:長野0 新潟1 石川0 富山0 福井0
  東海地区:愛知12 岐阜2 三重1 静岡6
  近畿地区:大阪19 兵庫12 京都10 奈良1 和歌山1 滋賀0
  中国地区:広島15 岡山7 山口2 鳥取0 島根0
  四国地区:高知2 徳島6 愛媛4 香川3
  九州沖縄地区:福岡10 長崎1 佐賀2 熊本2 大分1 宮崎3 鹿児島5 沖縄1
※)2005年のデータ。掲載データ中、大手メーカーの地方支社、支店は削除した

 北海道・東北と信越北陸地区が壊滅状態。これって今回のテーマでの書き込み数とシンクロしているのか? 気になって宇宙怪獣ガイガンがキングギドラ連れて地球にやってきそうなので、誰か早めに教えてください。以上、西荻の怒髪天娘でした。バイバイキ~ン!

関東から東北、北海道にわたる広大な地域でソース文化が希薄なようである。少なくとも供給サイドからはそう見える。これが地図上でどうなるか注目したい。

さて「ソース」に関するVOTE結果(速報値)がまとまった。

まずソース好き度調査だが、集計にあたって「ソースがないと生きていけない」をプラス2、「好き」をプラス1、「好きでも嫌いでも」をゼロ、「なくても生きていける」をマイナス1、「いらない」をマイナス2として指数化した。

好き度指数が高かった順に書くと福井、沖縄、岡山、兵庫、広島、大阪、京都、高知、和歌山、三重。ざっくりと言えば関西、中四国と沖縄である。福井がトップにきたのはソースカツ丼のせいだろうか。沖縄は「天ぷらはソース」の影響であろうか。

指数が低い方をみると、最も低かったのは意外にも滋賀。続いて大分、鹿児島、岩手、茨城、長崎、長野、宮崎、新潟、石川の順。九州勢が集まっていることにご注意いただきたい。それを裏付けるデータ。

ご意見 総務省統計局ホームページ上の「家計調査年報」(平成15年)でソース消費量を調べてみました。全国平均年間消費量は1648mlです。県庁所在地別を見ると大阪市(2928ml)に対し、宮崎市(1142ml)は全国平均以下です。隣県の県庁所在地も大分市(1172ml)、熊本市(1314ml)、鹿児島市(1117ml)と同様に全国平均以下です。また九州の平均消費量も1288mlに過ぎず、九州ではソース消費量が多くないことが明らかです(ちなみに近畿は2400ml)。よって話題の林業関係者の食べ方は、きわめて特殊なものではないかと私は推察します(東京におけるにせチキン南蛮打倒!委員会さん)

宮崎で目撃された林業関係者のソースの使い方については私も一般的ではないと思っているし、多くの宮崎県民の皆さんも同様であろう。ですよね、「ごく普通の宮崎県人さん」。

それとは別に、これは貴重なデータである。

ソース別の好き度をみる。

「ウスター」への愛が強いのは沖縄、高知、長崎、福井、滋賀、石川、山口、福岡、鳥取、秋田である。西日本勢に交じって秋田が顔を出した。横手やきそばのせい?

「中濃大ー好き」は青森、長野、群馬、栃木、島根、宮城、茨城、北海道、東京、新潟が上位10都道県。予想通り東日本が中心だが、あれっ、鳥取はどうしてここにいるの?

「とんかつ命」は宮崎、岩手、大分、山梨、奈良、宮城、福島、佐賀、和歌山、富山。

これまで九州全域がウスターソース地域とされていたが、それとは違う結果が出た。北部九州はウスターが強いが、それ以外はとんかつのようである。さきの家計調査の内容と照合すると、北部九州はソース好きで種類はウスター。それ以外の九州各県はそれほど好きではなく、使うとすればとんかつという姿が浮かんできた。新発見か?

「お好みじゃけんのお」は広島が断トツで愛媛、山口、佐賀、岡山、和歌山、鹿児島、島根、香川、徳島と続く。従来のソース地図では広島、徳島、愛媛を「環広島お好みソース圏」としていた。確かに広島を震源地として中四国にお好みソース圏が広がっているが、佐賀、鹿児島と九州に飛び地ができている。要するに福岡と長崎を除く九州各県はソースの好みがばらばらである。どうでもいいのかな。

「濃いくち」は当然ながら岐阜、愛知、三重の愛三岐トリオで決着した。

その他の話題。うどんの腰に関するおフランスからのメール。

ご意見 強腰うどんと弱腰うどんは、まるでイタリア人のアルデンテ好きとフランス人のフォークでちぎれてしまうほどよくゆでた(ゆで過ぎた)パスタ好きと共通するところがあると思います。初めて口にしたときには、かれこれ30年前、小学校の給食で出た袋入りゆで麺を思い出しました。
 別に長時間保温されていたから軟らかいのではなく、知人のフランス人達はわざわざ長めにゆでるようです。概して軟らかいものを好む国民性なようで、ジャガイモやパンとともに主食の定番であるインゲン豆も缶詰製品かと思うほどよくゆでてあります。
 という訳で、讃岐系を好む私は外食時には、パスタ系は必ず避けます。セルフ系のレストランでは保温のし過ぎで、練り?パスタになっています。オソロシや(在仏かかあ天下さん)

フランスのパスタは弱腰である。覚えておきたいものです。同じパスタでも国によって好まれる食感が違うというのはとても面白い。でも練りパスタはやだ。

デスク賛同 やだ、やだ。

久留米で開かれた「筑後うどん祭」に関する地元紙の記事に80歳の女性の声が紹介されているそうだ。「脂っこいラーメンより、うどんをよく食べる。めんに腰があっていい」と。

私は会場で「筑後うどん」を食べた。手打ちなのでもちもちはしていたが、「腰がある」のとは違っていた。私の友人はその筑後うどんを食べながら「うーん、やっぱこのうどんがよか。讃岐うどんば食うと歯が折れる」と言っていた。あのうどんに関して言えば、腰を生むグルテン含有量の問題ではなくゆで時間の問題である。その女性は混雑してゆっくりゆでられなかったうどんの食感を「腰」と表現したのであろう。

九州に「腰」の概念はない。私は確信している。でなきゃ博多ラーメンにバリ硬や針金、粉落としなんてものがあるはずがない。腰ってのはゆで時間が長くったってなくならないんだぞー。

って、ムキになるようなことではない。

もつラーメン。

ご意見 先日大雪の新潟を見ながら越中高岡へ行きました……地下街でラーメン屋へ入ったら山形県新庄市にあった「もつラーメン」がありました。後ろのご老人が注文しながら、硬くないかと聞いていました。もつが苦手な私はパス。その代わりにメニューの写真を撮ってきました。
 もつラーメンとかもつそばやうどんって、まだ全国区ではないようですね(匿名希望さん)

新庄辺りに点在する「もつ系麺」。もつそばは確か、もつと言いながら砂肝ではなかったか。

北海道から秋田にかけて存在する「楠公鍋」に関心を持っている。知っている人は教えていただきたい。

次回からのテーマは「味噌および味噌汁」。これなら東日本の皆さんも熱く語れるのではないか。

(特別編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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