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あなたのまちの油揚げは長方形? それとも正方形? 「海の家」改めノンジャンル(2)

PIXTA
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新潟では「海の家」とは呼ばず、「浜茶屋」と言う。

「矢作ちかぶー」さんからも同様のメールが先週届いていました。皆さん、覚えておきましょう。

塩レモンラーメン
ご意見 海の家…新潟ではなじみのない言葉。新潟では「浜茶屋」って言います。他地域でも言うのかな?
内容は多分、あまり特徴のないメニューです。ただ、ラーメンはなぜあんなに塩辛いのか。塩分を取るため? それとも海水を使用?
新潟県北に「レモンラーメン」を出す店があるのですが、そこのラーメンがそんな感じ(異様に塩辛い)。レモンラーメンは土地の名産ではありません。1店舗の名物です。この店は今年はバナナ冷やし中華も出してました(あがきた@新潟県さん)
佐世保のレモンステーキ(これもあんまり関係ないかな)

レモンラーメンというのは一体どんな物件でしょうか。レモンの輪切りでも入っているのか。それともスープにレモンの酸味が加わっているのかなと思いましたが、やたら塩辛いらしいので違うようです。

新潟の浜茶屋では海水で作ったような塩分過多のスープを張ったラーメンが出ることもあるそうです。これもぜひ覚えておきたいものです。

おでんカレー?
ご意見 「海の家」で出てくるのはカレーライス・ラーメンか、はたまたうどん・おでんの類かを読んでいるうちに最近耳にしたことを思い出しました。何でも神奈川県の小田原市では学校給食に「おでんカレー」なるメニューが存在するらしいのです。これを聞いたときは「いくら小田原がカマボコや練り物の産地でも、そんなのありかあ」でした。
昔、「給食にパンとマーガリンと一緒におでんを出したら子供たちの味覚がおかしくなるー」というのを読んだ記憶がありますが、これに至っては、このようなものを給食に供することによって、子供たちの将来的な人格形成にどのような影響を与えるか、長期間追跡調査をやってほしい気分です。
あるいは、もうシーズンオフで確かめる術はないのですが、小田原周辺の海の家ではすでに「おでんカレー」が存在していたりして。もっとも「おでんカレー」そのものは北海道が発祥という話もあるようですが(みなみ@神奈川さん)
カレーラーメン

「海の家」関連のメールかと思ったら「海の家」を装ったおでんメールであった。カレー味のおでんである。かつておでん問題を取り上げた際にも出てこなかった希少種である。

カレールーの中におでんが泳いでいるのであろうか。ゆるゆるのカレースープみたいなものの中におでんがつかっているのであろうか。どちらにしてもオソロシイものである。

もつカレー

私は大阪と京都で「カレー湯豆腐」を食べたことがある。カレーうどんのうどんと豆腐が入れ替わったものと思っていただきたい。まさにそのような物件であった。最初はオソロシかった。でも食べてみると昆布(こぶ)のお出しが効いていて、なかなかのもであった。

だが、カレーおでんというのは、うどん・豆腐と違って種ものがそれぞれ異なった味を持っている。その味の違いを無視して一律にカレー味でまとめようとするのはいかがであろうかと思うのである。

発祥説があるという北海道の皆さんは、いかがお考えであろうか。

パサパサ?=PIXTA
ご意見 夏の海辺は水面に煌(きらめ)く強烈な紫外線とソース焼きそばの匂いです。それ以外ありません。私の夏の海の思い出は、海岸やプールサイドに並んだ軽食スタンドの白いスチロールトレーに盛られたパサパサの焼きそばです。わずかな申し訳程度の焦げたキャベツの芯と豚肉の切れ端。かなり鉄板上で翻弄されていたと思われるほど乾いた麺。妙に匂いばかり強いのに味が薄いソース。
昔、相模の国時代は湘南海岸という非常に賑やかな海水浴場に何回か行きました。必ず露店で焼きそばです。海の家でラーメンやカレーなんて……ぜいたくです。はは(相模出身三河在住のりばーさん)
大アサリ
ご意見 かれこれ10年近く海とは疎遠なのですが一生懸命思い出してみました。我が家は夫婦そろって愛知県出身ですが、話し合ったところ海の家での食べ物の思い出というと、うどんでもそばでもなく「焼きそば」のイメージが強いです。
カレーやおでんもあったかもしれないけれど、実際に食べた覚えのあるものは「味噌田楽」もしくは「味噌おでん」です。とにかく味噌だれがかかっていた記憶があります。
しかし、それにも増して食べた覚えのあるものは「大アサリ」です。ふたつに割って網の上で焼いてたれをかけたやつ、あれに尽きます。これは夫婦2人で意見が一致したのですが、海に行くと必ず食べていました……また、同じく転勤族の妻である友人との会話で話題になったのですが、スーパーで売られている油揚げの大きさが名古屋とこちら(神奈川県西部)では違うという話になりました。
確かに実家にいたころは正方形のものが主流だったのですが、こちらでは長方形のものばかり。つまり名古屋では長方形のものの半分の大きさで何枚か袋に入っていました。それまで正方形が普通だと思っていたのでこれも名古屋だけかしら? と思ってしまいました。
最近はスーパーに行くたびに、何かかわったものがないか気になって仕方がありません(転勤族の妻さん)
長方形の油揚げ=PIXTA

転勤族の妻さんからのメールは「海の家」の話かと思ったら、前半がそうで後半は油揚げ問題であった。ここでは、ともかく名古屋の人は夏になったら海水浴場で大アサリを食べるということを覚えておこう。先週の「名古屋 社会人2年生さん」からも同様のメールが届いていた。名古屋・夏・大アサリね。

そして、重要な問題が提起された。油揚げは正方形か長方形か。うーん、どうでもいいけどどうでも良くないような問題である。

デスク長考 うーん、それは重要な問題ではないでしょうか。おいなりさんにも影響してくる話題ですから。

正方形の油揚げ=PIXTA

このように、本題の「海の家」に関するメールはこれだけである。先週に引き続いてスカである。テーマが悪いのではない。皆さんがいけないのでもない。何を考えたの、こんな時期に「海の家」をテーマにした私が悪いのである。

やめます。やっぱり、もうやめます。中止。

しばらくの間、みんなでテーマを決めずノンジャンルのおしゃべりをしましょう。たとえば「私はカレーおでんを見た」でも「油揚げの形問題」でも結構です。その中から三杯目のテーマを掘り起こしていきたいと思います。

こんなテーマも面白いかも。

野外ジンギスカン
ご意見 運動会の話ですが、約20年以上前、吉祥寺の小学校では日曜日でもグラウンドでござを敷いて弁当を食べていたのは我々を含めて3家族。北緯45度の町へ転勤したら町内ごとにむしろがあり、生ビールの樽があり、ジンギスカンの鉄板があり、父兄が酔っ払って町内対抗リレーで転んだ子供の父親を殴り倒す始末。
開拓から未だ日浅い町で運動会、お祭りしか娯楽がなかった日の尾を引きずっているようでした(飯沼さん)

要は北海道の運動会では親が酒盛りをして、子供がリレーで転んだりするとその親を張り倒すくらいエキサイトするということのようです。

「非公開」と注意書きがついたメールも来ています。参考にしてもいいけど、みんなに読ませないでねという意味のようです。なので、私が文章を変えて代筆します。

鶏の唐揚げ
ご意見(代筆) 内地じゃたい、親は自分の子供が出る種目の時間になると学校に来てくさ、それが終わるとさっさと帰らっしゃるらしかばってん、北海道じゃたい、じいさんばあさんまで家族総出で最初から最後まで見るとよ。昔はくさ、昼から大酒も当たり前やったと。朝から「ざんぎ」(註・鶏の唐揚げ。今治の「せんざんき」と同種か)ば家で作って持って行ったりしよったげな。
北海道の運動会は春にするけん、運動会ば見に来たとか花見ばしよるとか、ようわからんごとなったと。
見たこたなかばってん、このごろはっさい、専用オードブルばスーパーに頼んでくさ、校門のところで受け取る人もおるげなたい。

北海道の人が怪しげな久留米弁をしゃべっているのはおかしいと思います。確かにおかしいですが、私は北海道弁を知りません。それでも北海道の運動会が飲めや歌え系らしいことはよーくわかります。飯沼さんのメールの内容を裏付けています。ミルフォードさんが「北海道の運動会の食べ物はすごいらしい」と書いてこられたのは恐らく、スーパーであつらえた、あるいはお母さん入魂の豪華弁当のことではないでしょうか。

油かす
ご意見 ほほう……麻布あたりにじゃがバタ屋台が出没してますか……北海道にはあるような気がしてたのですが九州は意外でした。やはりサツマイモのイメージが強いので……今度の休みに麻布あたりをさがしてみましょう!
ところで、大阪では「油かす」が密かにブームになりつつあるのです……お好み焼き大手(?)のぼてぢゅうも、粉浜のさぬきうどんやにも「かす」が登場してます。うれしいではありませんか!
ところで、あめ湯や冷やしあめというのは全国的な飲み物なんでしょうか?(三林京子さん)
かすうどん

「油かす」を使った「かすうどん」が売りの店が神田にできました。行ってきました。おいしかったです。

あめ湯、冷やしあめの生息地域。さて、全国にあるものでしょうか。

会津若松の「くいしん坊」さんから「会津のソースカツ丼会が発足したとのメール。その節はお世話になりました。私が会津若松に「ソース味卵とじカツ丼」を取材に行ったときに力を貸してくださった方です。拙著にも登場していただきました。

会津のソースカツ丼

という具合に、何でも気楽に書いてきてください。

繰り返しますが「海の家」は延期します。VOTEもありません。しばらくはノンジャンルでのおしゃべり歓迎です。

(特別編集委員 野瀬泰申)

「海の家」改めノンジャンル(3)「フォッサマグナで変わるポリタンクの色 赤と青、白も」に続く

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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