新潟カツ丼 しょうゆタレや、デミグラまでB級の宝庫
B級ご当地グルメの宝庫、新潟を旅する(3)
東京ではかつ丼と言えば卵とじだが、新潟県内には、卵とじ以外のかつ丼が昔から食べられている。福井や長野、会津などで人気のソースかつ丼ではない。新潟のタレかつ丼と長岡の洋風カツ丼だ。
タレかつ丼は、小さいかつを数枚、甘辛いしょうゆだれにさっとくぐらせ、白いご飯の上にせたもの。店によっては、腹具合によって、かつの枚数を増やしたり減らしたりできる。
かつは小さく薄め。ソースなどに比べたれの粘度が低いため、衣の面積が広くなることで、味が染みやすくなる。さらに、揚げたてを「ジュッ」とたれにくぐらせれば、油で失った水分を衣が瞬間的にたれで取り戻そうとする。
「二段盛り」を頼むと、ご飯の中にもタレかつが埋蔵されている。
一方、長岡の洋風カツ丼は、洋皿に盛ったご飯にカツをのせ、そこにカツカレー風のタレというかルーをかけたもの。名前はカツ丼だが、平皿で、見た目はまさにカツカレーだ。
洋風カツ丼にはバリエーションがあり、店によってルーというかソースが違う。
人気店の「レストランナカタ」はケチャップをベースにしたソースがかかる。どことなく「昭和の味」がした。
一方「洋食 松キッチン」はデミグラスソース。濃厚な味わいになる。
新潟のタレかつ丼、長岡の洋風カツ丼をいっぺんに味わいたいなら、新潟県の文化や歴史を紹介するアミューズメント施設・新潟ふるさと村の中にある「新潟B級グルメ横町」に行くといい。ラーメンコーナーでは、前回紹介した、燕背脂ラーメンや三条カレーラーメン、さらには糸魚川ブラック焼きそばも食べられる。
イカスミを使った真っ黒な焼きそばは、見た目のインパクト絶大だ。
(渡辺智哉)
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