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山形の「酢たまり氷」 かき氷に酢醤油をかけて食べる

かき氷ほか冷たいモン(2)

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NIKKEI STYLE

突然だが、八戸の「せんべい汁」である。八戸せんべい汁研究所のHPを開いたら、いつの間にか「せんべい汁応援歌 好きだDear! せんべい汁」ができていた。試聴した。ゴージャスではないか。ホーンを使いバックコーラスまで入っている。作詞作曲演奏歌唱は「トリオ・ザ・ポンチョス」。歌っている女性は八戸でお目にかかったあのレポーターの方?

私は浅田次郎の『壬生義士伝』を読んでいるので、理屈ではなく南部の味方をしてしまうのである。吉村貫一郎やーい。

でも考えてみると物語の舞台は盛岡。盛岡にはせんべい汁はない。せんべい汁は八戸。同じ南部だから、まあいいか。

本題に入るが、まずはことのついでにこんなメールから。

ご意見 先日、八戸せんべい汁のPRのために青森県の太平洋側の八戸から八甲田を迂回して、陸奥湾を見ながら青森市を抜け、日本海側の深浦町まで行ってきました。ここは世界遺産の「白神山地」の近くなのですが、車で片道5時間以上もかかり、八戸から高速で5時間も南下すれば福島あたりまでは行けるので、思わず「これでも同じ青森県かっ」とつぶやいてしまいました。
 道中休憩に寄った店などでは八戸せんべい汁のPRという本来の目的を忘れて、思わず「何か面白い冷たい食べ物ないかな~」とキョロキョロしている自分がいて、あらためてこのサイトの中毒患者だと自覚しました。その際に昼食をとった店で「かき氷」のメニューの中に面白いものがありました。
 また、帰りに道の駅に寄ったのですが、その名前がなんと「いか焼き村」。すごい名前でしょ。そこで塩味のソフトクリームを発見、ためしに食べてみました。わかめ粉末&自然塩入りの「ソルティ」というのですが、これはチャブニチュードものかと思って恐る恐るなめてみると、甘くなくて(当たり前田のクラッカーですが)サッパリして美味しかったです。これはおススメです。食べに行くのはチョット大変ですが(アンぱんちさん)

青森県内に「わかめ粉末入り塩味アイス」がある。これも覚えておきたいものである。同じ東北に局地的に存在する冷たいもん。感動とともに次のメールを紹介する。

ご意見 山形市の近郊にある山辺町のごく一部には「酢たまり氷」という変わったかき氷があります。イチゴシロップを入れた器に氷を削り入れ(ここまでは普通の氷イチゴ)、その上になんと酢醤油を投入します。よーく混ぜて食すのですが、甘さとしょっぱさと酸っぱさが渾然一体となる不思議な味覚ですね。それでも、山辺町民は「酢醤油がないと物足りない」とおいしそーにほおばっています。最近は、町の名物としてPRしようと町内外の祭りなどで屋台を出して提供することも多いようです。ちなみに、シロップはイチゴ以外は合わないそうです(玉こん太郎さん)

山形県山辺町の「酢たまり氷」。これは絶対レアものであろう。最初に酢醤油をかけた人はなぜそうしようと思ったのだろうか。最初にホヤを食べた人と同じ心境だったのだろうか。どんな心境かはわからないが。

ともかく、当サイトとしては深甚なる興味を持ってこのメールを掲載するもである。そしてひそかに、食べ進むと中からところてんが出てくるような新たな物件を開発してほしいと願うものである。

ここでデスクしつこく乱入 氷イチゴに八丁味噌をかけたら……うーん、想像したくない。

名古屋の喫茶店で見たことあるよ。味噌汁フロートの店。

デスク驚愕 味噌汁フロート!?

ご意見 私の大学の近くの店に、一つのかき氷にイチゴとメロンとレモンのシロップをかけるというものがありました。どの二つもまざりあうと黒くなるのです。我々はグロ氷と呼んでいました(毎日が二日酔いの「酔猿」さん)
ご意見 かき氷のお祭り屋台、最近よく見かけます。ええとシロップかけ放題のタイプ。10種類くらい色鮮やかなシロップがあって子供たちはそりゃあ心奪われてしまうので、アレもコレもとかけているうちにほぼ全種制覇してしまうのです。
 ええと美術の時間に習いましたよね。三原色を混ぜると黒(真っ黒ではないですが)になってしまうって。ですから、イチゴとメロンとブルーハワイとレモンと……とかけているうちになんだか黒くて汚らしいモノを作ってしまい、生きた美術の知識を学ぶことができる仕組みになっています(JIROMALいずみさん)

うーん、なるほどそんなこともあるんですか。でも自分でいろんなシロップをかけて黒くなるのなら仕方ありませんが、グロ氷は店の人が作るんでしょ? 店の人はそのことをどう考えているんでしょうか。「ちょっとグロいけど、食べさせよ」などと思っているのでしょうか。それなら最初にホヤを食べさせた人と同じ心境なのではないでしょうか。

次のメールの物件と似たものを私も食べた。

ご意見 冷たいものというと、もう一度食べたいが叶わないものがあります。昨年末に閉店した芳林堂書店池袋本店の中にあった「栞」という喫茶店のアイスクリームサンドイッチです。
 かなり昔からあったメニュー(少なくとも15年前から)で、食パンにチョコナッツのアイスクリームが挟んであったものです。確かアイスクリームを牛乳の紙パックに詰めて、サンドイッチ用のパンにぴったりのサイズに成形したものを挟んでいたような気がします。
 パンのパサパサ感がなくなりややしっとりして、アイスクリームの甘さを食パンが調整してくれて、すんごく美味でした。出版不況に消えたまぼろしの味です(電脳文化桃さん)

私は高松でアイスクリームトーストを食べました。生の食パンではなく熱くトーストしたパンに塩を振り、アイスを挟んだ物件でした。塩はトーストとアイスが直接触れないようにする工夫のようですが、アイスが甘辛く、おいしいようなそうでもないような味でした。でも残すと溶けて汚くなるので全部食べました。後で胃薬飲みました。

デスク興味津々 野瀬のは別として、電脳文化桃さんのはおいしそうですよね。よくビスケットではさんだアイスクリームがありますが、それが柔らかいパンに代わる――、そう考えるとおいしそうです。ちょっとおなかに重たそうですが。

京都で宇治金時食べる件はどうなった?

デスク赤面 エスコート、ありかなぁ?

ご意見 愛媛県今治市の『玉屋』というお店では、普通考えるようなかき氷ではなく、スムージーのようなかき氷が出てきます。かき氷の形態も浅いお皿に山型になったようなものではなく、コップに入って出てきます。このかき氷がたいへん柔らかいからなのかもしれません。
 これは、削った氷とシロップ(といっていいのかな?)を混ぜ合わせることにより作られるのだそうです。ですので、凄くきめ細かいかき氷になっています。一般的なイチゴ味などだけでなく、ミルクセーキ味などの変わり種もいろいろとあります。
 ミルクセーキ味なんて……と思われるかも知れませんが、あまりミルクセーキが得意でない私にも食べられるほどおいしいです。
 混ぜ合わせているので、上から下まで味が均一なのもうれしいところです(阿部さん)

このミルクセーキ味かき氷は長崎の食べるミルクセーキみたいです。すごく似ています。だって私が久留米で食べたミルクセーキはスムージー状。あれの氷をもっと細かくすると、玉屋風になるのかもしれませんね。今治の鉄板焼き鳥で熱くなった口をかき氷で冷やす。いいですねえ。

焼き鳥ついでの久留米話。

ご意見 有明海では、「いそぎんちゃく」を食べるという話を聞いたことがあります……何でも、大牟田や荒尾のあたりでは串焼きにしたり、味噌だきにしたりするそうです。このあたりに難破した外国船の船員が、自国で食べる習慣のあった「いそぎんちゃく」を見つけて食べたのが始まりだという説を聞きました。
「ワキャ」とか「ワケノシンスケ」とか呼ばれているらしいのですが、それぞれどんな意味なのかは、ここでは……(伏字になりそう)。
 久留米の焼鳥屋さんで食べることができたりしませんか??(ミルフォードさん)

ワケ、食べますよ。私は味噌だきを体験しておりますが、まあタニシみたいな歯触りですね。「シンノス」は「尻の巣」。黄門さまのことですね。見た目が似てるから。名前の由来を知った上で食べるとなお感興が増します。にしても、ほかに呼び方はなかったのでしょうか。久留米の焼き鳥屋ではあまり見かけませんが、有明料理の店にはあるようです。そんなワケです。

軌道修正。

ご意見 大阪とその近郊で"これぞ新日本奇行的かき氷"と言えば"ジャンボフラッペ"と"氷くるみ"でしょう。
 いけずな京女はんも何度か話題にしてはった"ジャンボフラッペ"は、大阪オフ会のハシゴ途中、そのときは気づかずに店の前を通っていました。梅田から移転したようです。1人では無茶な量ですよって、暑さの盛りが過ぎないうちに徒党を組んで体験ツアーなといかがでっしゃろか。
"くるみ餅"は太閤さんが屋号の名付け親で「かん袋」という、関西では珍しく行列ができる店の名物です。写真の右側が"くるみ餅"でやや塩味の勝った白玉団子大の餅に、しっかり甘いめの秘伝の餡がかかっています。
 そして左側が"氷くるみ"です。"くるみ餅"の上に氷を山盛りにかいてあり、氷の冷たさと、味の薄まり加減で甘さが頃合いになります。
 11時前に店に入り、店で食べる分と持ち帰り分の勘定を済ませ、番号札を受け取って待つこと20分。注文の品が運ばれ、ちょうど食べ終えたころに、持ち帰り分ができ上がります。所要時間は1時間強。それだけ待たされても、年に数度は無性に食べたくなります。
 それから、かき氷で懐かしいのは、新聞紙に載せてくれた"氷まんじゅう"です。しばらくして新聞紙がウェハースの皿になり、それもなくなってガラスの器になりました。蜜は黒蜜かイチゴ蜜が当時のマイブ-ムでした。ウェハースの皿に盛った"かき氷"がどこかに残っていないかなぁ~(豊下製菓の豊下さん)

豊下さん、いつも貴重な話題と写真をありがとうございます。

さあ、名古屋ねたである。名古屋にオフ会でお邪魔した折、私たちがチェックしておいた物件が登場する。

ご意見 名古屋独特のかき氷といえば「赤福氷」。抹茶に赤福がのったかき氷。三重・伊勢市の本店ではもちろん食べられますが、最近では名古屋のデパ地下でも食べられます。名古屋の食の方言になくてはならないあんこと、愛知・西尾市が全国有数の生産量を誇る抹茶のコラボレーション。東海地方ならではの食べ物かもしれません(愛知県 社会人2年生さん)
ご意見 名古屋&かき氷で忘れてはならない物は『赤福氷』です。その名の通り、お伊勢さんで有名な赤福の商品です。まぁ,単純にいってしまえば赤福入り抹茶かき氷なのですが、なかなか侮れません。
 お茶のほろ苦さが残る、余り甘くない蜜のかかった氷を食べ始め,しばらくすると匙が赤福にも届くようになります。そこで、そっとこし餡を少しすくい取り、氷をその上に取って食べます。そのときの餡の甘さと抹茶の味が、氷で少し麻痺した舌にじんわりと広がるのです。
 ほっと一息ついて、はたと気付くのは、どのタイミングで餅を食べるか。餅にも氷にも餡が欲しいのです。餡が付いてなければ赤福ではないので、あまり餡だけを食べるわけにもいかないのです。でも大丈夫。下の方は案外甘くなっているので。思い切って赤福を食べます。たぶん、せんじ(名古屋ではこういいます)を余計にかけてるんだと思います。そうしてもう少し餡を残しても良かったかなと思いながら氷を食べ尽くします……学生時代の思い出ですので、ちょっと美化が入っているかもしれませんが、懐かしく語らせていただきました。仕事中なので仕事に戻ります。失礼しました(御木さん)

赤福氷。名古屋のデパ地下に出店している赤福の店でサンプルを見ました。デスクが大きなカメラを抱えてサンプルに突進したので、店の人ににらまれました。デスクは平気な顔で撮影いたしました。そのときの写真がこれです。

ところで御木さんの文章を読むと本当に美味しそうです。仕事中によくこれだけ書けましたね。その日、残業しませんでした?

デスク厚顔で乱入 突進あるのみ! カメラマンはファインダーをのぞいたら周りは見えなくなるものです。それに、ガラス越しに撮るのってすごく難しいんだから。

大変よく撮れました。最近のカメラは凄いねえ。

デスク涙声 僕の突進と技術は評価されないんですか?

ところで「せんじ」とは何か。再びJIROMALいずみさんのメール。

ご意見 名古屋では「せんじ」というのがありますが、コレは「スイ」のことなんですよう。名古屋で「スイ」は通じませんよう。

「スイ」は蜜のこと。

かき氷がテーマになったきっかけは「西日本ではシロップは上、東日本では下という傾向があるのではないか」という疑問だった。それに関する興味深いメールが届いた。

ご意見 東京でシロップが上からかかっていないのは、下町の職人さんたちが、上の氷をちょいとつかんで手や顔を軽く洗う・冷やすということをするためと池波正太郎さんの本に書いてあったような(kazusuketさん)

書いてあったかなかったか。どちらにしろ、なるほどと思わせる理由である。扇風機もなかった時代、汗をたっぷりかいた職人さんがかき氷を注文する。食べる前に氷の山の頂上をひとつかみして顔に当てる。ああ、冷てええ。

だからシロップは上からかけない。大いに考えられることではなかろうか。どなたかもっとご存じの方、おられないだろうか。

(特別編集委員 野瀬泰申)

かき氷ほか冷たいモン(3)「蜜をかけたかき氷 せんじ、すい、みぞれ…何と呼ぶ?」に続く

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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