新生活おすすめの電子辞書
何でもランキング
いよいよ新学期、入社シーズン。贈答用または自分用に電子辞書を購入しようとしている人も多いはず。家電量販店の店頭などには様々な特徴を持つ新製品が目白押しだ。専門家にこの春のおすすめの機種について「大人向け」と中高生を中心とした「子ども向け」に分けて選んでもらった。
今春の電子辞書の新製品の特徴は、シャープが先行していたカラー液晶画面がカシオ計算機、キヤノンマーケティングジャパン(MJ)などにも広がってきたことだ。ランキングでも大人向けは、カラー画面を取り入れたカシオ計算機のエクスワードXD-A8500が最高点を付けた。
モノクロ画面に比べて、きれいで見やすくなったことに加えて、文字にカラーでマーカーを引け、付せんを張る感覚で手書きコメントをカラーで登録できる。画面左右にはタッチ操作できるアイコンもあり、操作性も優れている。
収録コンテンツは「ビジネス向けのターゲット設定が明確で、内容は十分。国内外の名作文学400作品は息抜きにも使えそう」(石塚昭久さん)、「国家資格10種、過去問3000も魅力」(福地聡さん)。電源が乾電池で充電切れを気にせずに使える点も支持を集めた。
2位はシャープのブレーンPW-AC910。最大の売りは動画の視聴。カラー液晶画面で先行した強みを生かし「古典文学や自然を題材にしたコンテンツを動画で楽しめる」(道越一郎さん)、「電子辞書を読むものから見るものに変えた」(谷古宇俊介さん)。
英検、漢検など資格検定対策用のコンテンツも充実しており「級別の模擬試験がランダムに出題されるのでゲーム感覚で学べる。勉強が苦にならない」(長谷川佳秀さん)との声も。
3位はエクスワードXD-A6500(カシオ計算機)。1位の「8500」よりもコンテンツを絞り、価格を抑えた。カラー画面になり使いやすさも向上。「機種選定に迷ったならこれ」(清川拓郎さん)
4位のエクスワードXD-A10000(カシオ計算機)は同社の最上位機種で英語、国語系が充実している。150コンテンツのボリューム感は圧巻。「電子辞書の頂点に立つモデル。予算に余裕があるならおすすめ」(戸田覚さん)
携行に便利な機種も入った。5位のブレーンPW-AC110(シャープ)は「本体が小さく持ち歩きやすい」(山口真弘さん)。6位のワードタンクS501E(キヤノンMJ)はカラー画面が見やすいうえ、価格にも人気が集まった。
7位のSR-G10001(セイコーインスツル)はUSB接続すればパソコンから内蔵コンテンツを利用できる。「英語系では最強モデル。世界を飛び回る人に最適」(西内淳さん)
中高生向けではカシオ計算機のエクスワードXD-A4800が、最も高得点だった。カラー画面になり、文字にカラーマーカーを引ける機能などが搭載され、使いやすくなった点が評価を受けたようだ。
同社では高校生向けの同製品のほか、中学生向けのエクスワードXD-A3800も3位に入った。「高校生向け、中学生向けと用途がはっきりしており、ともにバランスが良い」(戸田さん)と評価は高い。
2位のブレーンPW-GC610(シャープ)は100の動画を収録し、枕草子、万葉集など古典・漢文やイオン化反応、光の屈折など化学・物理実験を動画と音声で解説。ダウンロードすれば英語、数学、古文など有名講師の授業も動画で視聴できる。「動画と音声で分かりやすい」(渡部賢三さん)、「文字だけでは理解しづらいことも理解できる」(石塚さん)。
4位は英語学習を重視したワードタンクV330(キヤノンMJ)。対象を絞り込み、受験生に人気の「ユメタン」や英和データベースの「英辞郎」など独自の英語学習コンテンツを収納した点が評価された。
全国の家電量販店の店頭で3月25日時点で販売している電子辞書が対象。仕事や趣味、勉強などに使う「大人向け」と、受験や学校での勉強に使う「子ども向け」を専門家に選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
石塚昭久(MM総研研究員)▽清川拓郎(ヨドバシカメラマルチメディアAkiba)▽戸田覚(ビジネス書作家)▽西内淳(紀伊国屋書店新宿本店)▽長谷川佳秀(エディオン情報家電商品部)▽福地聡(ケーズホールディングス商品本部)▽道越一郎(BCNシニアアナリスト)▽谷古宇俊介(ヤマダ電機LABI1池袋モバイルドリーム館)▽山口真弘(テクニカルライター)▽渡部賢三(ビックカメラ有楽町店本館)
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