好感度は「自然な笑顔」から、苦手な方にコツ教えます

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会話は「聴く」「話す」「しぐさや表情などの『非言語』で伝える」。この3つの要素で、成り立っています。

「非言語」と言うと、仰々しく考える方もいらっしゃるかもしれませんね。心配はいりません。特別なジャスチャーやパフォーマンスが必要とされているわけではなく、「笑顔」があればいい。

笑顔があるかないかで、あなたの印象は180度変わるのです。

「笑顔」は人を和ませ癒すだけでなく、相手の心をノックして話しかけやすい雰囲気を醸し出します。すると自然と会話が生まれ、

「この人とはウマが合う」

「相性がいいに違いない」

「仕事もうまくやっていけそうだ」

などと考えるようになり、共感や協調を導き、チームでの仕事では団結力を高めます。笑顔は、相手のやる気を引き出す役割も果たすのです。

「笑わない生活」をしていませんか?

かつて、私は「笑顔」は自然に生まれるものであり、作るものではないと考えていました。楽しければ自然に微笑がこぼれます。笑いを抑えようとしても、止められるものではありません。それが笑顔であり、「笑顔を作る」というのは「嘘」をつくこと。

楽しくないのに何で笑うの? 「愛想笑い」でいいのかしら? 私は笑顔を杓子(しゃくし)定規にとら えていました。振り返れば、当時は、「笑わない生活」をしていたといっていいでしょう。

実際、一日の中で、声を出して「笑う」こともなければ「ほほ笑む」ことすらしてない人は、結構いらっしゃるのではありませんか? パソコン相手に仕事をしている方や研究や開発職に就いている方、一人暮らしの方では、当てはまる人もいらっしゃると思います。

実は、「笑わない生活」をしていると、顔自体が笑わない状態で固まってしまうのです。その事実に私自身、気づいた時はがくぜんとしました。普段から「笑わない生活」をしていると、顔の筋肉が固まって、笑うべき場面になっても頬が引きつって上手く表現できない。「自然な笑顔」になるのが、難しいのです。

顔は、他人に見せるものです。苦渋の表情や落ち込んだ顔の人は敬遠したい、すすんで付き合いたいとは思わないでしょう。笑顔がないだけで、「縁や運」を逃しているかもしれないのです。

苦渋の表情を続けていると、そういうふうに顔が固定されていく。笑顔が苦手だった頃の私は、「笑わない生活」のために、とってつけた「不自然な笑い」しかできず、人づきあいを狭めていたと言えます。

「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」という真理

アメリカの心理学者、ウィリアム・ジェームズの名言に「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」があります。笑うことで楽しい気もちを膨らませ、笑って過ごすことが幸せを生む。笑うのが苦手な人は楽しいから「笑う」のではなく、「笑う」から楽しくなる。改めて、意識した方がいいでしょう。

楽しいから笑うのが本当のところですが、悩みや不安がない人などいませんし、気持ちが滅入ると不思議とマイナスの出来事が続きます。そんな状況の中では、笑えることは、ありませんよね。だからこそ、「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる」を、心がけるのが良いでしょう。

自然な笑顔を作る「3つのポイント」

笑顔が苦手だった私が意識している「自然な笑顔」をつくるポイントは、3つあります。

●上の歯をしっかりと見せるようにする

●口角を上げる

●目を細め目尻を下げる

これらは、どれも欠かせません。1つでも欠けると本人は笑顔をしているつもりでも、相手がうける印象は芳しくありません。特に口は笑っているのに、目は笑っていないというのは、不自然の極みです。

そこに魂胆や何かしらの企てを感じてしまうのは、私だけではないでしょう。口だけで笑い誤解を生むくらいならば、笑顔はないほうがいい。そう思わざるをえません。

口元で微笑む、声をあげて笑う、口角を上げる……口はなんとかできるが、目を笑うようにするのは難しいと言う方も、いらっしゃいます。私自身、目を細め目尻を下げるというポイントが、一番難しかったのです。

そんなとき、役立ったのがアナウンサーの知人から教えていただいた「目元のトレーニング」でした。

簡単にできる! 目元のトレーニング

簡単ですので、笑顔に苦手意識のある方は、試してみてくださいね。

やり方は

1.肩の力を抜いて鏡に向かって立つ

小さな鏡ではなく、洗面台の鏡や姿見などを使うのが理想です。

2.紙を用意して、目から下を隠す

紙の大きさはA4サイズがいいですね。私は高揚感を覚えるピンクや金色を使っています。ブルーや黒は落ちつきを覚えますが、笑いを誘うトレーニングにはあまりお勧めしません。コピー紙を利用してもいいですね。

3.口角を上げて歯を見せて笑顔を作る

唇に割り箸をくわえたイメージを抱くと、口角が自然に上がり、適度に歯が見える状態になります。

4.目を細め目尻を下げる

このとき自分が「幸福感」を覚えるものや場所、体験をイメージするといいでしょうたとえば、愛犬と戯れている姿やお子さんが始めてつかまり立ちしたときの感動、憧れていた人と話ができたこと。大好きなスイーツを食べている時など、笑顔のタネになることならば、何でも構いません。

5.10秒程度キープする

このとき、目が笑っているかを、注意深く観ます。口元は紙で隠れていますから、目が不自然ですと全く笑っているようにみえませんので、きちんと確認しましょう。

5日ほど続けるとコツがつかめる

私は、起床して顔を洗ったらすぐに行い、夜も就寝前に続けています。

朝は「今日も笑顔で過ごす」という決意であり、夜は「明日も笑顔あふれる日になる」という確信。「目元のトレーニング」は、朝はやる気を奮い立たせ、夜は穏やかな眠りを誘う役割も担っています。

5日ほど続けると、笑顔のコツがつかめます。朝晩、習慣にすると「笑顔」に自信も湧いてきます。

顔はあなたのものですが、その顔は他人が見て付き合っていい人かどうか? 判断を下しているのです。笑顔に自信がつけば、堂々と人前に出られます。

笑顔は言葉以上に、コミュニケーションを円滑にする要なのです。自分の笑顔がどう他人に見られているのかは、気づきにくいといえます。記事を参考に、あなたの「笑顔」に磨きをかけていただけたら幸いです。

「臼井流最高の話し方」は水曜更新です。次回は6月15日の予定です。

[2016年5月24日公開のBizCOLLEGEの記事を再構成]

臼井 由妃(うすい・ゆき)
1958年東京生まれ。健康プラザコーワ、ドクターユキオフィス代表取締役。理学博士、健康医科学博士、MBA、行政書士、宅地建物取引士、栄養士。33歳で結婚後、病身の夫の後を継ぎ会社経営に携わる。次々にヒット商品を開発し、独自のビジネス手法により通販業界で成功をおさめる。日本テレビ「マネーの虎」に出演。経営者、講演者、経営コンサルタントとして活動する傍ら、難関資格を取得した勉強法も注目される。ビジネス作家としても活躍。著作は50冊を超える。
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