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森永製菓が工場ミュージアム 創業120年トリビア満載

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日経クロストレンド

森永製菓が、見学施設「森永エンゼルミュージアム MORIUM(モリウム)」を2022年1月12日にオープンした。新型コロナウイルス禍を鑑み、事前予約制で、入場者数を制限する。森永製菓が洋菓子を広めるために行った、斬新な広告宣伝の数々を見られるのがこの施設の特徴だ。

歴史や技術、思いを伝えるのが目的

「森永エンゼルミュージアム MORIUM」(以下、モリウム)は、2019年の森永製菓創立120周年を記念して新設され、当初は20年春にオープンの予定だった。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大により、約1年半延期して、22年1月12日にオープンした。

モリウムは、シアタールームや展示室、ミュージアムショップのある1階と、ワークルーム(現在は休止中)のある2階という2フロアで構成されている。入場料は無料で、施設見学と工場見学がセットになった1回70分ほどのガイド付きツアースタイルの見学施設だ。新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として、当面は1日3回、1回30人を入場者数の上限とし、公式サイトからの事前予約制となる。予約受け付けは、21年12月13日の午前9時にスタートした(22年1月12~28日分)。

名称は「MORINAGA(森永)」とラテン語で場所を意味する「ARIUM(アリウム)」を組み合わせたもので、MORINAGAが生み(UM)出す様々な価値を体感してほしいという思いを込めたという。21年12月3日に開催された体験見学会で、森永製菓の太田栄二郎社長は、「このミュージアムで、森永製菓が常に時代と共に歩んできたことを感じていただき、お客様との新たなコミュニケーションの場としたい」と語った。

モリウムのガイド付きツアー見学体験

モリウムは森永製菓鶴見工場の敷地内にある。JR京浜東北線「鶴見駅」または京浜急行「京急鶴見駅」からバスで停留所4つ目の「森永工場前」下車。最寄り駅からバスでの所要時間は約10分だ。

来場者は、エントランスで森永製菓のロングセラー商品「チョコボール」のキャラクター、キョロちゃんの出迎えを受けた後、ガイド付きツアー見学に参加する。まずはシアタールームに設置された3×15メートルの巨大スクリーンで、森永製菓の歴史やお菓子の製造工程を視聴する。

次に1階フロアを半周するように展示された「ヒストリーコーナー」を見学。創業者である森永太一郎氏の創業時のエピソードや製品を、当時のパッケージや宣伝ポスターなどでたどる。

続いて、「おいしさのヒミツエリア」と呼ばれる商品展示造形コーナー。「ハイチュウ」「チョコレート」「アイスクリーム」「ビスケット」「inゼリー」のカテゴリー別に、おいしさの理由と製造方法のポイントを動画で視聴。子供も理解しやすいアニメーションで表現されている。ここまでで、入場から約30分。

工場見学には100年の歴史がある

ツアー後半は、森永製菓鶴見工場製造ラインの見学。昔から工場周辺では「風が吹くとチョコレートの香りがする」と言われているそうだが、敷地内を徒歩で移動する間にも甘い香りが漂ってきた。チョコレートが入った巨大なタンクを横目で見ながら歩き、工場に到着。リニューアルオープンした見学ルートから、「小枝」「ハイチュウミニ」などのお菓子の製造・包装ラインの一部を窓越しに見学できる(生産状況によっては見学コースの機械が動いていない場合もある)。

今でこそ食品をはじめ多くのメーカーで工場見学が行われているが、森永製菓はその草分け的存在。創業者である森永氏の強い意志で、なんと1926年(大正15年・昭和元年)から小学校の社会科見学を受け入れていた。100年近い歴史がある工場見学の年間見学者は、コロナ禍より前の時点では約5万人だったという。鶴見工場にも製造過程に沿った広い見学通路が設置されており、工場内も"見学ありき"の設計になっていることから、その歴史と社会的使命感が感じられた。

ヒストリーコーナーは老若男女が熱中

同施設の最大の見どころは、「森永製菓が常に時代と共に歩んできたことを感じていただきたい」という太田社長の言葉を実感できるヒストリーコーナーだろう。シニアが見れば懐かしいし、子供が見れば驚きがいっぱい。どの年代も楽しめる、トリビア満載の展示だ。

例えば、1900年ごろに製造を開始した、個包装のキャラメル。今ではお菓子を携帯するのは当たり前だが、個包装のキャラメル登場以前は、洋菓子は家かお店でしか食べられないものだったことに改めて気づかされる。

モリウムオリジナル商品が少ないのが残念

ミュージアムで楽しみなのは、オリジナル商品の掘り出し物があるミュージアムショップ。ロングセラー商品の宝庫である森永製菓のミュージアムショップということで期待したのだが、モリウムオリジナル商品は「ダースポーチ」「ハイチュウミニハンドタオル」「小枝マスキングテープ」「コンパクトミラー マリー」「コンパクトミラー チョイス」の5種類のみ。そのほかに森永製菓オリジナルグッズを9種類、森永製菓の代表的な商品や、手に入りにくい地方のハイチュウなども販売しているものの、モリウム限定製品ではない。

森永製菓の代表的な商品はどこででも手に入るので、正直ありがたみは薄い。森永製菓には日本人の多くの人がパッケージを見慣れ、強い愛着を持つロングセラー商品が数多くある。グッズ展開では大きなポテンシャルを秘めているため、よりそれを生かしたラインアップがあってもいいのではないかと感じた。

一方、ヒストリーコーナーで、「日本初」が多い会社であることが整理されていることの意義はある。特に広告ポスターや屋外広告の展示コーナーでは、キャラメルの広告と思えない新しさを感じさせるものなど、過去の広告グラフィックの斬新さに驚く。そこには「日本初のチョコレート一貫製造」「日本初の飲料用ココア」「日本初の国産粉乳」「国産第一号のインスタントコーヒー」(以上、森永製菓資料より)など、世の中にないものを広めるために苦心した歴史が詰まっていた。

また、公式サイトに「広告宣伝に関して、森永はいち早くいろいろなアイデアを考えて、多彩な活動を行った。大衆の中に分け入って様々な広告を展開していった」とある通り、今見ても斬新でユニークな広告ばかりだ。創業者の創業理念もさることながら、大胆な広告戦略も洋菓子の普及に大きく貢献していたことが分かる。

今後はこうしたデザインのパワーを身近に感じられるような、ここでしか手に入らないミュージアムグッズの充実にも期待したい。

(文・写真 ライター 桑原恵美子)

[日経クロストレンド 2021年12月21日の記事を再構成]

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