Windows 10を最後まで使うには メモリーは最低8GBWindows 10をあと4年弱使いきる(7)

日経PC21

Windows 10を、2025年10月のサポート切れまで使い続けるためのテクニックを紹介する連載。サポート終了まで10を使うつもりなら、愛機のハードウエアも見直しておきたい。今回はメモリーを追加するワザを紹介する。

余裕を考えればメモリーは16GB欲しい

パソコンのメモリーはいわばCPUの作業台で、作業台が広いほど(メモリーが多いほど)作業効率が上がる。メモリーが不足すると、作業中のデータのうち利用頻度の低いものを内蔵ストレージに退避させる「スワップ」という動作が発生する。スワップが多発すると、ストレージの読み書きが増加してパソコンの体感速度は極端に遅くなる。これを防ぐにはメモリーの増設が手っ取り早い。

10を満足に動かすには最低でも8GB、余裕を持って16GBあるとよい。メモリーは専用のスロットを持つ機種でのみ追加や交換ができる(図1)。スロットなどの仕様によっては追加ではなく、現在のメモリーをより大容量の製品に交換する必要がある。また最近は、基板上に直接メモリーチップが実装されているメモリースロットなしのノートパソコンも多い。その場合は追加も交換もできない。

図1 メモリースロット(メモリー基板の挿し込み口)を備えたパソコンなら、メモリーの追加や交換ができる。空きスロットがない場合は、より大容量のメモリーに交換する。ウィンドウズ10をサクサク動作させるには最低でも8GB、余裕を持って16GBは欲しい

パソコンをヘビーに使わない人でも、大量に搭載したメモリーは決して無駄にはならない。Windowsは空きメモリーをストレージのキャッシュとして活用するので、パフォーマンスを底上げできる(図2)。

図2 ウィンドウズは空きメモリーをキャッシュとして活用するので、メモリーが多いほど体感速度は増す。図はリソースモニターでメモリーの利用状況を見たところ。起動直後は空きが多いが、しばらくすると利用頻度の高いデータがメモリー上にキャッシュ(一時保管)される。青い「スタンバイ」の部分は、ほかでメモリーが必要な場合に解放(破棄)される。キャッシュもそれに属し、アプリが必要とするメモリーが足りなくなると随時解放される
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現在主流のメモリー規格はDDR4