日経エンタテインメント!

アニメやコミックのイラストを絵画や抽象画と同じ扱いに

従来のファンや10~30代の若い世代に、圧倒的な支持を得ているイラスト。米山は、「イラストレーターやアニメーターであることも誇りですし、その表現を変えないまま、絵画や抽象画と同じ扱いをされたい」と言う。

「アニメやコミックのイラストは、今、たくさんの方の心を動かしたり、好きだと思えたり、音楽や文学と同じで、自分のものだと感じてもらえる、いい時代になりました。しかも絵って、いろいろなものとつながって、まだまだ伸び代がすごくあると思っているんです。見てくれる方々の読み取る力や楽しむ力もすごく大きくなっていて驚いていますし、感謝しています。

技術者の方がこんなことができると提案しにきてくれたり、こんなものが欲しい、作りたいと、いろいろな人のインスピレーションを刺激できたら。それは私たちも常に求めているし、いろいろ仕込んで、それを喜んでもらえたら。

小さい頃から、お年玉袋やグリーティングカードが大好きだったんです。もらった人もうれしいし、自分が込めた思いを読み取ってくれたら、自分ももっとうれしくなる。自分の表現する絵を形にして、そうした思いを乗せていきたい。そうした表現ややりたいことがどんどんアップデートされていく。デジタルの表現力とリアルの物欲がうまく絡み合う時代になったのかもしれませんね」

米山舞
(写真:藤本和史)
 1988年、長野県生まれ。ガイナックス、フリーランスを経て、2019年よりSSS by applibot所属。『ブラック★ロックシューター』(12年)、『キルラキル』(13年)、『プロメア』(19年)など数多くのアニメ作品に携わる。初音ミクGTプロジェクト「レーシングミク 2016Ver.」(16年)、エヴァンゲリオンアパレルブランド「RADIO EVA」のメインビジュアル、pixiv総監修のアートブック『VISIONS 2021 ILLUSTRATORS BOOK』表紙(20年)、カネボウ化粧品「KATE」綾波レイ編ではCM監督・作画・撮影も担当。また、『SHE』(19年)、『EGO』(21年)と個展も開催、好評を博している。『SSS Re/arise』は22年開催予定。https://rearise.sss.applibot.co.jp/

(ライター 波多野絵理、日経エンタテインメント! 平島綾子)