固定回線に代わるものとして注目を集める「5G」は高速通信がウリだが、その理由は主に利用する周波数帯にある。5Gは従来の4Gより高い周波数を利用し、その帯域幅(周波数の幅)が4Gより広い分、高速に通信ができる(図1)。5Gは周波数帯によって「Sub6(サブシックス)」と「ミリ波」に分けられるが、5Gホームルーターはミリ波には対応しない。

残念なのは通信エリアが狭いことだ。商用サービスが始まったのは2020年春で、現在はまだエリア拡大の真っ最中。さらに、5Gには周波数の高さゆえの泣き所もある。周波数は高いほど直進性が強く減衰しやすい。建物などを回り込みにくく、電波が届きにくいのだ(図2)。
