4Gからの転用でエリアを拡大

このため、各社は5G基地局の増強に懸命で、特にauとソフトバンクは4Gの周波数帯を一部5Gに転用するなど積極的だ(図3図4)。ただし、4Gから転用した5Gでは本来の高速性を発揮できない。

図3 ドコモの5Gホームルーターが利用できるのは、基本的にピンクの「5Gエリア(Sub6)」と黄色の「LTEエリア」。他社とは異なり、転用ではない5Gを「瞬速5G」としてアピールしている(2021年10月時点の東京周辺)
図4 図はauのWi-Fiルーターの「スタンダードモード」のエリアで、「5G sub6」「5G NR化」および「4G」が利用できる。オレンジ色の「5G NR化」は、4Gから5Gに転用したエリアを示している(2021年9月時点の東京周辺

ソフトバンクは4Gネットワークと連携せず5G専用設備で通信する「5G SA(スタンドアローン)」方式の商用サービスを開始(図5)。いち早く同社の5Gホームルーターが対応した。5G SAは高速性に加え、低遅延・多数同時接続を実現できるのが特徴だが、整備は緒に就いたばかり。一般ユーザーが恩恵を受けられるかは未知数だ。

図5 5G基地局は既存の4Gネットワークと連携して通信する「5G NSA(ノンスタンドアローン)」が主流だが、ソフトバンクでは5G基地局が5G専用設備で通信する「5G SA(スタンドアローン)」を導入。超高速・大容量に加えて低遅延・多数同時接続の5Gの特性を実現できるという(図はソフトバンクの資料を基に作成)

(ライター 五十嵐俊輔)

[日経PC21 2022年1月号掲載記事を再構成]