Windows 10をあと4年使う まずは「遅い」不満を解消Windows 10をあと4年弱使いきる(2)

日経PC21

Windows 10を2025年10月のサポート切れまで使い続けるためのテクニックを紹介する連載。今回から4回にわたってパソコンを徹底的にメンテナンスして、「遅い」「狭い」「怖い」「煩わしい」という4つの不満を解消するワザを解説する。

Windows 10の不満、筆頭格は動作が「遅い」

長く使ってきたパソコンは、購入当初と比べると起動も動作も遅くなりがち。また、ストレージもいつの間にか窮屈になっている。また、せっかくメンテナンスするのであれば、プライバシー情報が漏れているかもしれないという不安も解消したいし、いつも煩わしく感じている操作の無駄もつぶしておきたい(図1)。

図1 あと4年、Windows 10を使い切ろうという心積もりなら、この際少し手間をかけてパソコンをメンテナンスしよう。「遅い」「狭い」「怖い」「煩わしい」という4つの不満を解消すれば、あと4年快適に使い続けることができる

今回は「遅い」という筆頭格の不満を解消しよう。最初のターゲットは不要なレジストリだ。

レジストリとは、Windowsやアプリの詳細な設定情報を登録したデータベースのこと。新しいアプリをインストールしたりWindowsの設定を変更したりすると、レジストリに設定が追加されたり、既存の設定が書き換えられたりする。

レジストリはパソコンのあらゆる動作に関係し、何らかの操作をするたびにレジストリには膨大なアクセスが発生する。このためレジストリのサイズは小さいほうがよいのだが、使い込んだパソコンのレジストリには不要となったゴミも残っている。それらを削除し、掃除後のレジストリをさらに最適化(デフラグ)する(図2)。

図2 使い込んだWindowsのレジストリには、不要になった設定も含まれている。これを削除し、残った設定をデフラグ(最適化)して無駄な領域を取り除くと、Windowsの起動や動作が速くなる

ここでは、フリーソフト「Glary Utilities」(以下、Glary)を利用する(図3)。まずは、言語設定を「日本語」に変更(図4)。そうしたら「高度なツール」の「クリーンアップ&修復」にある「レジストリの修復」を選ぶ(図5)。すると不要なレジストリが検索されるので、終わったら「レジストリを修復」を押す(図6)。なお、元の設定は自動的にバックアップされており、不具合が生じたときは元に戻せるので安心だ。

図3 提供元のウェブサイトから実行ファイルを入手してインストールし、アプリを起動する。初期設定ではフランス語表示なので、「Menu」を開き、「Reglages」を選択する(1)(2)
図4 「Langue」欄を「日本語」に設定し、「OK」をクリックすると、画面が日本語表示になる(1)(2)
図5 「高度なツール」をクリックし、「クリーンアップ&修復」を選択して「レジストリの修復」をクリック(1)~(3)
図6 「レジストリの修復」の画面が開き、削除できる項目が検索される。終わったら、「レジストリを修復」をクリック。これで不要なレジストリ設定が削除される

次に、「最適化&性能向上」にある「レジストリのデフラグ」を選択する(図7)。すると「レジストリのデフラグ」のウィザードが開くので、画面の指示に従って操作する(図8)。

図7 今度は「最適化&性能向上」を選択し、「レジストリのデフラグ」をクリック(1)(2)
図8 「レジストリのデフラグ」の画面が開くので、ウィザードに従って操作する。実行の前に、ほかのプログラムをすべて終了し、ウイルス対策ソフトを無効にする必要がある

これによって、Windowsの動作が機敏になる。レジストリはWindowsの起動時にも読み込まれるので、起動時間の短縮にも貢献する。

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