Wi-Fiのセキュリティー強化 確認ポイントと対応策Wi-Fiトラブル完全解決ガイド(7)

日経PC21

電波の届く範囲ならどこでも利用できるのがWi-Fiの便利さ。しかし、裏を返せば通信内容をのぞかれるなどのリスクと隣り合わせでもある(図1)。Wi-Fiルーターと子機間の通信は暗号化されて守られているが、ルーターのセキュリティー設定が甘かったり、既定のパスワードのまま使っていたりすると危険性は増す。

図1 Wi-Fi通信はセキュリティー設定が甘いと盗聴される恐れがある。さらにWi-Fiルーターへの侵入を許せば、犯罪の踏み台にされたり、偽サイトに誘導される危険もあり得る。ルーターの設定を見直して安全を守ろう

iPhoneで接続先を確認すると、「安全性の低いセキュリティ」と表示されることがある(図2)。これはルーターの暗号化方式の弱さを指摘する警告。方式はいくつかあるが、現在はWi-Fiのデータ通信時やファイルの圧縮時などに用いられる暗号アルゴリズム「AES」を利用する方式が必須といえる(図3)。ルーターの設定画面で確認しよう。

図2 iOS 14以降を搭載したiPhoneは、一部のWi-Fiルーターに接続すると、「安全性の低いセキュリティ」と表示される。表示されないようにするには、暗号化方式として「WPA2-PSK(WPA2 Personal)」以上を選択する必要がある
図3 Wi-Fiの暗号化方式は上にいくほど安全性が高い(iOSの表示はバッファロー調べ)。現状少なくとも暗号アルゴリズムは「AES」が必須。WEPなどの古い方式は脆弱性があるので危険だ。なお、ルーターや端末によって実装されている方式は異なる
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