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Wi-Fiでの接続は環境によっては不安定になりやすい。そこでUSBケーブルによる有線接続も活用しよう。ただし、USBケーブルでの有線接続を利用するには、若干面倒な設定が必要になる。スマホの設定から「デベロッパーモード」を有効にし(図6)、「USBデバッグ」をオンに切り替える(図7)。その状態でUSBケーブルを接続すると、スマホで「USBデバッグ」の承諾を求められるので「許可」を出す。あとは、双方でアプリを起動すると、ウェブカメラとして利用できる状態となる(図8)。

図6 Wi-Fiでの接続が不安定の場合、USBケーブルで接続すると安定する。USB接続を使うには、スマホの「端末情報」や「ソフトウェア情報」といった項目にある「ビルド番号」を7回タップして「デベロッパーモード」を有効にする
図7 設定に「開発者向けオプション」の項目が追加されるのでそれを開き、オンに切り替え、「USBデバッグ」のスイッチをオンにする。なお、ウェブカメラを使わないときはUSBデバッグをオフに戻す
図8 USBケーブルを接続すると、データへのアクセスとUSBデバッグの許可を求められるので、それぞれ「許可」する。この状態でウェブカメラのアプリを起動する

スマホをウェブカメラとして利用しているときは、スマホの画面にもスマホのカメラで撮影した映像が表示される。スマホ側で、画面の上下反転や利用するカメラなどを指定できるので、環境に応じて設定を変更しておこう。スマホの場合、前面カメラより背面カメラのほうがより高性能なので、画質の高画質化を狙うのであれば、背面カメラを利用したい(図9)。

図9 スマホにもカメラで映した映像が表示される。画面の縦横の向きの変更や、前後カメラの切り替え、映像の左右反転は各種アイコンから設定できる

スマホのカメラをパソコンのアプリで活用するには、各アプリのカメラ設定で「Iriun Webcam」を指定する必要がある(図10)。

図10 パソコンでウェブカメラ化したスマホの映像を使うには、ウェブカメラを使うアプリの設定で、カメラを「Iriun Webcam」に変更する

スマホによっては、もともとウェブカメラ機能を備える機種もある。その場合は、USBケーブルを接続し、機能を切り替えればよい(図11)。

図11 一部機種は標準でウェブカメラ機能を持つ。パソコンとスマホをUSBケーブルで接続し、USBの設定で「ウェブカメラ」を選択すれば、スマホをウェブカメラとして利用できる

(ライター 田代祥吾)

[日経PC21 2022年4月号掲載記事を再構成]