台本を使って真剣に遊んでいく

俳優としてさまざまな映画やドラマに出演する滝藤さん。いずれの作品も強い存在感で見る者を魅了しているが、滝藤さんが仕事をする上で大切にしていることとは?

「撮影に臨む上でとにかく大切にしていることは準備ですね。そして、真剣に遊ぶ。夢中になることだと思います。努力って思うとしんどいですからね。いつか嫌になっちゃう気がしませんか? 若いうちはストイックなのもいいですが、40代も半ばになるので、なんでも楽しんでやりたいです。だから、ここ最近は台本を使って、真剣に遊ぶことを大事にしています。健康ならあと40年は俳優人生を送れるので、いろんなアプローチをしながら、俳優という職業を模索することを楽しみたいです。そして、好きなことをしまくって、人生を豊かにしていきたいです」

新型コロナウイルス禍での楽しみは植物を育てることだという。

「サボテンなど乾燥地帯の植物を育てるのが趣味です。理由は『格好いいから』。オブジェです。植え替えとか水やりをしていると、芝居のことから離れられて、無心になれます。

仕事を頑張ったご褒美は必ず自分にあげます。誰もほめてくれないから(笑)。自分で自分のことをほめてあげないとね。

書籍を作ったご褒美ですか? そうですねぇ。ちょうどママ(奥さん)とおそろいのピンキーリングが欲しいと思っていたんですよ。買うきっかけを探していたので、それにしようかな……。これを口実にデートに誘ってみよ。書籍を作ったご褒美に出版社に買ってもらおうかしら(笑)」

靴に関する美学は? 「ドレッシーな靴をまるで、スニーカーのように履くのがかっこいいですよね。汚れようが、雨だろうが気にしない。手入れだけしっかりすれば問題なし。ただし雨の日は、転ぶの要注意ね」
滝藤賢一(たきとう・けんいち) 1976年生まれ、愛知県名古屋市出身。1998年から2007年まで「無名塾」に在籍。2008年に映画『クライマーズ・ハイ』で新聞記者・神沢周作役を演じ一躍脚光を浴びた。以後、数々の映画やドラマに出演する。主な出演作はドラマ『半沢直樹』(13年)、『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(16年)、『麒麟がくる』(20年)、映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14年)、『関ヶ原』(17年)、『孤狼の血 LEVEL2』(21年)など多数。

『服と賢一 滝藤賢一の「私服」着こなし218』(主婦と生活社)

滝藤さんの「毎日の私服」を約1年間かけて密着撮影。合計218ポーズが収録された滝藤流「ファッション参考書」。「こだわったのは背景。なるべく泥臭い場所というか……室外機の前でばかり撮っていました(笑)」(滝藤賢一)。発売中

(文 中山洋平、写真 藤本和史)