SKY-HI 「ブレない心」がデビュー後に絶対必要な理由連載 SKY-HI「Be myself, for ourselves」(19)

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BE:FIRST誕生後に、SKY-HIへの過去の取材から“今だから書ける”「THE FIRST」の富士山合宿や審査の話を改めて再編成して記事化するシリーズ。今回は、富士山合宿の2つ目の課題「擬似プロ審査」の話から紹介する。「BE:FIRST」や「THE FIRST」についてはこちら

SKY-HI(日高光啓)は新しいボーイズグループ結成のためにオーディション「THE FIRST」を開催した(写真:上野裕二)

「擬似プロ審査」とは、12人のメンバーが6人×2チームに分かれて、THE FIRSTのオリジナル曲に挑んだ審査だ。楽曲の1つは『Be Free』、もう1曲は『Move On』(のちに社名のBMSGの4文字を引き継いでいたと明かされる、「B」と「M」の楽曲。ちなみに続く「S」は最終審査の課題曲であり、BE:FIRSTのプレデビュー曲となった「Shining One」、「G」はデビュー曲の「Gifted.」。それぞれの文字数はその曲に臨んだメンバーの人数となっている)。

「擬似プロ審査」は、配信リリースを前提に進められた。この審査でSKY-HIが重視したのは、その名の通り、数カ月後にプロとして世の中に出る意識を持てるかどうかだった。

「この前に行ったクリエイティブ審査は、彼ら自身の持つアーティシズムやクリエイティビティの“土を耕す”もの。擬似プロ審査をやっていたのは放送が始まった序盤で、彼らにはまだ数カ月後にはデビューする実感が薄かった。文字通り、プロになることを覚悟してもらう必要があったんです。

つまり、CDショップに行けば世の中のプロのアーティストと同じ棚に並べられる時期がすぐ来てしまう。その前に、自分たちの『技術』以上に『心持ち』の部分で、足りている部分、足りていない部分を認識してもらわないといけなかったんです。

『擬似プロ審査』を1位で通過したのは、SOTA(現BE:FIRST)でした。僕もそうなるんじゃないかと予想していました。ただ、予想以上だったのが、本番で前日見たときとラップが違っていたこと。彼に対しては僕も前日まで、彼の極限に至るほどのプレッシャーを掛けたつもりですが、それで本番にここまで結果を出せるのかと驚きました。

まだ技術的には追いついていないところはあるんですが、彼の場合は意識が人と違うんです。練習中からそれは表れていて、例えば発声の基礎練習1つをとっても『どういう発声でどう歌ったらカッコいいのか』を模索している。

レコーディングの際にスタジオで待っていたら『俺は世界一ダンスのうまいラッパー、俺は世界一ダンスのうまいラッパー』って唱えながら現れますし。彼はダンスの世界大会で何度も優勝しているけれども、『自分にはダンスがあるから、ボーイズグループのラッパーとしてはそこそこできればいいだろう』みたいな甘えた認識が一切ないんです」

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