びっくりするほど進む「走るスマホ化」

メーター類や車内操作系の「スマートフォン化」も大幅に進んだ。運転席前は「デジタルコックピットプロ」と言われる10.25インチのワイドモニターが全車標準となり、スピード表示にしろ運転支援表示にしろ、未来的なグラフィックに。

センターディスプレーも10インチのタッチ式になり、エアコンやオーディオのメカスイッチをほぼ排除。ほとんどすべての操作をディスプレーと専用タッチスライダーで行えるようになり、慣れないと少々戸惑うほどの変化だ。

ゴルフ初の同一車線運転支援システム「トラベルアシスト」は全車標準装備で、ステアリングスイッチ1つで時速0〜210キロメートルまでの追従運転と車線キープが可能になっている。唯一の不満は、ややプラスチックっぽさが目立つようになったシフト回りくらいで、ある意味ゴルフは自慢の効率パッケージはそのままに、味わいや先進性をどんどん進化させているのだ。

中央の大型ディスプレーは10インチのタッチスクリーン。さらにエアコンの温度調節や灯火類のスイッチなど、随所にタッチ式のスイッチが採用されているのが今っぽい
メーター類は大型液晶ディスプレーに置き換えられた。速度計やタコメーターに加え、カーナビや運転支援システムの作動状況など、多彩な表示が可能だ
電子式の小型シフトレバーを採用。同じく電子式のパーキングブレーキを採用しており、センターコンソールはすっきりしている

では日本を代表するトヨタ「カローラ」と比べたとき、どちらのほうが本質的で先進的なクルマの電動化を先取りしているかと言われると、分からない。なぜならカローラのメインパワートレインは、トヨタが言うところのストロングハイブリッド。モーターのパワーは新型ゴルフの48Vマイルドハイブリッドより高出力で、なによりトヨタ方式はエンジンを完全停止し、モーターのみで加速する電気自動車(EV)走行も可能だ。あふれる電動感覚では、カローラはゴルフより上なのだ。

ただ一番の問題は、全体としてゴルフのほうが先進的に見えることである。いまはやりの電動化であり、EVシフト。中身はともかく、演出はドイツ車のほうがうまいと言えるかもしれない。

よりスポーティーな外観を身にまとった「Rライン」も設定。硬めの専用スポーツサスペンションを装備し、きびきびとした走りが楽しめる

(編集協力 出雲井亨)

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