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ドイツの高級家電ミーレ キッチン新製品はIoT随所に

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日経クロストレンド

創業122年のドイツの高級家電メーカー、「Miele(ミーレ)」が2020年末から順次発表している最新キッチン家電シリーズ「Generation 7000」。食器洗い機やオーブンを中心に、デザイン性だけでなく利便性を向上させた世界初機能を搭載している。売れ行きが好調という新製品の開発意図に迫る。

ミーレはドイツの老舗高級家電メーカーだ。製品作りではデザイン性、機能性、耐久性を強みとしている。主要製品は、20年の使用を想定したテストを実施しており、それは開発過程の3割に及ぶという。ドイツでは、洗濯機やオーブンなど1台のミーレ製品を代々継承する家庭も珍しくない。

20年末、ミーレは史上最大規模のローンチとしてビルトイン式のキッチン家電シリーズ「Generation 7000」を発表した(ドイツでは2018~19年に発表)。食器洗い機やオーブンなどフルモデルチェンジした30機種を順次発表する中で「発売以来、日本国内最大の売れ行きを見せている」とミーレ・ジャパン マーケティング部の鈴木健二郎氏は語る。新型コロナウイルス禍で「家時間」が増え、より快適なキッチン環境づくりにミーレ家電への注目が高まっているという。

そんな質実剛健なドイツ家電も、(あらゆるものがネットにつながる)IoTを活用したフードテックの潮流に向き合い始めている。長く使うビルトイン式だけに、これでもかと先端機能を盛り込んでいるわけではない。逆に言えば、本当に使われる機能だけに絞られている。好例が、「Generation 7000」シリーズの中心となるオーブンと食器洗い機だ。

リビングで焼き加減を確認できるオーブン

まず、今回19機種を発表した調理機器は、インテリアのトレンドを踏まえデザイン性を重視した開発となった。その見た目はリビングにあっても違和感がないと言っていい。「ミーレのオーブンはビルトイン式。昨今、キッチンとリビングが融合したような、スマートなキッチンデザインが増えている。そのため壁に溶け込むようなカラーで、存在感を出し過ぎないラインを気に入って購入する新規顧客が増えている」(鈴木氏)

最新シリーズで注目される機能は「FoodView(フードビュー)」と「TasteControl(テイストコントロール)」。フードビューとは焼き具合をスマートフォンでチェックできるミーレ独自の機能だ。オーブンの庫内上部にカメラが設置され、1分ごとに写真を撮ってアプリに表示してくれる。自動で焼き上げることはもちろん、リビングにいながらアプリの画像をチェックし、調理を「終了」させることもできる。

テイストコントロールは焼き上がった後に、そのままにしておいても焼き過ぎないという機能だ。調理が終了すると、自動的にドアが少し開き、ファンがフルパワー稼働する。そして庫内が設定した温度まで下がると、ドアが閉まり保温状態を維持してくれる。そのため、焼き上がり時間に合わせてオーブン前で待機する必要はない。

このほか、機種によっては、前を通るだけでオーブンにスイッチが入る近接センサー機能なども付加されている。

ミーレのオーブン工場ではU字型の製造ラインで製品が作られる。1人の社員が1台のオーブンを全て組み立て、最後の性能試験までを担当する。これにより、高い品質が維持されているという。

1カ月洗剤入れっぱなしで自動洗浄

「食器洗い機のスイッチを入れ忘れる」「毎回、洗剤の投入が手間」「水量や電力消費量が気になる」──。ブレインストーミング形式でユーザーのニーズを調査し、悩みを解決すべく開発を進めたのが食器洗い機だ。「日々のちょっとした手間を省き、信頼して一切を任せられるパートナーを目指した」(鈴木氏)。

中でも、「世界初」の搭載機能が、洗剤自動投入システム「AutoDos(オートドス)」だ。粒状洗剤の入った円形のカートリッジ(1980円、税込み)を食器洗い機のドア裏部分に設置すれば、1カ月間(約20回分)洗剤を自動投入してくれる。粒状の洗剤はミーレが食器洗い機用に独自開発したもの。カートリッジの設置部には、水分や湿気の多い庫内でも粒が固まることなく投入できる機構を設計開発した。

「一切を任せられる」という理由はこうだ。例えば、モバイルアプリ「Mieleアプリ」を使ってプログラムを入力すれば、「毎朝8時に自動洗浄がスタートし、食器の汚れ具合に応じて洗剤を投入。洗浄終了30分前にお知らせが来て、洗浄が終われば自然にドアが開く」といった一連の作業が自動化される。

「国産の場合は、ヒーターで強制的に温めて食器を乾燥させるが、ミーレでは省エネのため、洗い終わると結露させて水を排出し、自然にドアを開けて乾燥させている」(鈴木氏)。乾燥を促すため、カートリッジの洗剤にもリンス機能が付加されている。また洗い終わった水は何層ものフィルターで汚れを除去し、中間すすぎや最終すすぎに再利用される。

環境先進国のドイツをはじめ欧州では、消費者のエコに対する意識が高い。ミーレの家電は、「エネルギー消費量や待機電力、水の消費量などの効率性を評価する欧州のエネルギー表示規格で、常にA+以上の評価を獲得している」(鈴木氏)。

こうした自動プログラムやエコ機能に加えドイツ製ながら、箸、しゃもじ、茶わん、わんなど、アジアならではの食器ホルダーが内蔵されている点も、国内のユーザーには人気だという。

「20年12月の発売以来、数カ月は、どこまで行くのかというくらいの絶好調だった。ところが、コロナ禍で世界的な供給不足となり現在は入荷待ちの状態だ」(鈴木氏)

20年という使用想定年数に対し、テクノロジーは急速に進化する。この点については家電とアプリのバージョンアップを連携させ、機能を追加していきたいと鈴木氏は語る。「ネットワーク接続された調理機器から得られる情報を活用し、機器自体の改善につなげていく予定だ。ソフトウエア・ハードウエア双方の進化で、より快適で楽しい調理体験を追求したい」

また現在、オーブンなどのキッチン家電にレシピブックを同梱(どうこん)しているが、今後はアプリ上で世界中のレシピを公開し、調理方法や機器設定のアドバイスが得られるような体験が検討されているという。

(日経クロストレンド 福島哉香、写真 工藤朋子)

[日経クロストレンド 2021年11月16日の記事を再構成]

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