答えと解説

正解(避けたほうがいい生活習慣)は、(1)夕食のデザートに果物を食べる です。

「ぐっすり眠れない」といった悩みや、夜間の思わぬ転倒などにもつながりかねない「夜中のトイレ」。夜間に1回以上トイレに起きる夜間頻尿の人は、40代以上で約4500万人いると言われています。

「夜間頻尿診療ガイドライン[第2版]」(日本排尿機能学会)の作成委員長を務めた、桜十字病院上級顧問の吉田正貴氏によると、夜間頻尿の主な原因は、夜間の尿の量が増える「夜間多尿」、前立腺肥大症などで膀胱(ぼうこう)にうまく尿がためられなくなる「蓄尿障害」、夜間によく眠れない「睡眠障害」の3つ。「これらの原因が重なり合って夜間頻尿を引き起こしていることが多い」と吉田氏は話します。

このうち夜間多尿は、「夜間に出る尿量が多い状態」、具体的には、1日の総尿量の33%以上が就床中に出ている状態を指します。本来なら昼間に出る分の尿が、夜に出てしまっているわけです。

夜間多尿はシニア世代の夜間頻尿の原因の大部分を占めており、その背景には、(1)加齢に伴う抗利尿ホルモン(夜間に多く分泌され、尿量を減らす役割を果たしているホルモン)の減少、(2)心臓のポンプ機能の低下(血液の循環が悪くなり、下半身に水分がたまり〔むくみ〕、夜間に尿として出てくる)、(3)高血圧や糖尿病、(4)水分のとりすぎ――などがあります。

水分摂取量は「1日1.5リットル」を目安に、とり方も工夫を

「日常生活の習慣が、気づかぬうちに夜間頻尿を引き起こしていることもあります。とりわけ多いのが、水分のとりすぎです」と吉田氏は話します。

「最近は、脳梗塞や心筋梗塞につながる脱水状態を予防するために、水分を1日2リットル程度飲むという人がよくいます。それくらいの水分をとっていると、尿量が増えて夜間頻尿につながるので、水分を控えていただくように指導します」(吉田氏)

適切な水分摂取量には個人差がありますが、「体重あたり20~25mL」を1日の水分摂取量の目安とする考え方があります。例えば、体重が70kgの人では1400~1750mL、60kgの人では1200~1500mLです。

吉田氏は「1日に1.5リットル程度」の水分摂取量を目安にしているといいます。これは食事以外での水分摂取量で、水だけでなくお茶や清涼飲料、アルコールなども含めた量です(ただし、汗をかく夏場やスポーツをしたときなどは、摂取量を増やしたほうがいい場合もあります)。

さらに、水分のとり方にも注意してほしいと、吉田氏はアドバイスします。夜間に作られる尿の量を減らすには、夕方以降は利尿作用のあるカフェインを含む緑茶や紅茶、コーヒーはなるべく控えましょう。「カフェインを含む飲み物は、朝や昼間に飲むようにして、夕方以降にお茶やコーヒーが飲みたいときは、カフェインを含まない麦茶やルイボスティー、カフェインレスコーヒーなどにするといいでしょう。その場合も、量は控えめにしてください」(吉田氏)

ビールなどのアルコールにも利尿作用があるので、実際に飲んだ量よりも多い尿が作られます。夜間頻尿がある人は晩酌はなるべく控え、どうしても晩酌がしたい場合は、就寝の4~5時間前までを理想としてなるべく早めに済ませる、量を控えるといった工夫を心がけるといいでしょう。

盲点になりやすいのが、野菜や果物です。野菜や果物は水分を多く含んでおり、夕食時以降に野菜サラダや果物をたくさん食べると、夜間に作られる尿の量が増えて、夜間頻尿につながりやすくなります。野菜サラダや果物は、できるだけ朝や昼に多く食べるようにしましょう。

このほか、塩分の取りすぎ、運動不足も夜間頻尿の原因になります。塩分をたくさん含む加工食品や汁物、塩蔵品などの取りすぎを控え、下半身の運動を増やして血液の循環を良くすることも、夜間頻尿の改善につながります。

この記事は、「夜間頻尿を減らす『薬』『睡眠』『水分・塩分』のポイント」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/21/042000014/043000003/(田村知子=ライター)を基に作成しました。

[日経Gooday2021年11月8日付記事を再構成]

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