RYOKI―音楽性の成長で確信した才能の伸びしろ

「『THE FIRST』の期間でいろいろな出来事があったのですが、怪我(けが)の功名か、心が丸くなったことが一番大きいかもしれないですね。僕自身、その時点の立場としては、オーディションをプロデュースし、彼らの育成は手掛けていたけれども、まだ彼と契約をしているわけではない。

だから、言いたいことがあってもなるべく温度感を保ち……でも、本人も相当悩んだんじゃないでしょうか。見守ることしかできない部分も多く、心配でしたが、最後の合宿では顔の表情も柔らかくなり、性格的にもずいぶん変わったなと感じました。

2次審査から『なんてラッパー向きの人なんだ!』と感じていました。声のアタックの強さ(アクセント)や、発声を一定の位置にする感じ、さらに自分であえて作ろうとするエッジ(声帯を閉じた状態での発声)の強さ、特性の濃さ、2小節あればグッと前に出られてしまう我の強さ……。これはグループにラッパーとして1人いるとすげえ強いなと思いました。

ただ、本人には『ラップもいいね』とは伝えたものの、本人が自主的にラップをもっとやりたいというまで、ラッパー向きだということは黙っていて、ラップをやっている姿を見ては、『あ! やってる!』と喜んでいた感じでした。本格的に特性を磨こうと取り組んだのは彼自身がラップをやりたいと言って聴かせてもくれた、『Move On』くらいからでしたね。

今は彼自身の音楽性が育っていってるところなので、音楽をする人間として、僕は彼の才能を伸ばす自信はすごくありますね。それが7人に入れた大きな理由です。

本人は最終審査の発表で、名前を呼ばれないんじゃないかと思ってたんじゃないかな。RYOKIはもし呼ばれそうな可能性があったら、選ばれたときのコメントも非常にそつなく話せると思うんですよ。でも、あの時、たぶん驚いたからか彼の心のうちがそのまま出たコメントになった。

あれは僕、うれしかったですよ。ちょっと支離滅裂になってしまっているところはありましたが、逆に整理もついていない心の中を見せてもらったような、彼の覚悟が本心から伝わった時間でした。彼はもともと非常にシンプルな人でもあるので……そしてそこも魅力のひとつですが。

最初の頃はRYOKIに対して強くツッコミができるのはSOTAくらいでしたが、今では最年少のRYUHEIもツッコんでますね。いい仲間関係が構築されているんじゃないかな(笑)」

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LEO―努力で壁を乗り越えた美しい心と感覚の持ち主