YouTube(ユーチューブ)は以前から「スーパーチャット(投げ銭)」「スーパーステッカー」「メンバーシップ」など、クリエーターが利益を得る仕組みを提供している。2021年には、動画に対して投げ銭ができる「スーパーサンクス」をリリースした。動画再生回数に準じた利益も得ることができ、配信した動画のすべてが自らの資産になるYouTubeは、「経済圏」という意味でも、タレントにとって無視できない存在になっている。ただフォロワー数を見ると、いわゆるYouTuberが上位を占める状況は変わらない。

TikTok発の大躍進
登録者数はそのチャンネルへの注目度の高さに加え、過去の実績も大きく反映される。今回の調査で登録者数1位になったのは、せんのすけ・ももこ・あいこ・しろうの『せんももあいしーCh』だった。子どもたちの成長記録を配信する先駆け的な存在で、再生数7.7億回を突破している『奈良公園でシカにエサやり Deer Feeding Nara Park』を17年に配信したチャンネルで知られる。このチャンネルが開設されたのは06年で、動画初投稿から15年が経過したことになる。子どもたちの成長をまるで我が子のように見守れることも、このチャンネルの人気の秘訣ではないだろうか。
2位にはHikakinの『HikakinTV』がランクインした。日本のYouTuberの象徴的な存在として活躍するHikakinは、今年『HikakinTV』が開設から10周年を迎えた。その記念すべき年に念願のチャンネル登録者数1000万人を突破。国内では『キッズライン』(登録者数非公開)、『せんももあいしーch』に続く3番目の大台突破となった。ちなみにHikakinはゲーム配信をメインに配信する『ヒカキン(HikakinGames)』というチャンネルも展開していて、『HikakinTV』と合わせたチャンネル登録者数は1549万人を突破している。
注目は3位のじゅんやだろう。TikTokフォロワー数日本一を誇るクリエーターのじゅんやは昨年9月にチャンネルを開設すると、一気にファン数を増加させ、YouTubeでも大きなインパクトを残した。言語が分からなくても楽しめるエンタテインメント動画を配信し、コメント欄には外国語の感想が多く並ぶなど、海外からの高い支持を得ている。フォロワー以外にも動画が提示されることでファンを増やしやすいTikTokの活用や、海外ファンからの支持などは、YouTubeでの成功のヒントになるだろう。
4位のはじめしゃちょーは今年、3億円の豪邸を購入。ほかにも1億円つかみ取り企画を行うなど、羽振りのいい動画を公開して話題を呼んだ。Twitterでも463万フォロワーを抱える。