国のワクチン接種証明書アプリ 利用にはハードルも
政府・デジタル庁が提供する「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」の配布が始まった。早速スマートフォンにインストール。調べてみると、利用にはいくつかハードルがあり、万人が使えるものではなさそうだ(図1)。
マイナンバーカード登録やNFCへの対応も
第1に、利用にはマイナンバーカードが必須。昨年12月時点で普及率は約4割というから、マイナンバーカードを作ることから始めなければならない人も多いだろう。第2に、スマホについても難関がある。マイナンバーカードを読み取るため、近距離無線通信のNFCに対応していることが条件となる。OS(基本ソフト)のバージョンも、iOS13.7以上、Android8.0以上という、ほぼ最新の端末が必要だ。
条件さえそろえば、インストールや使い方は簡単だ(図2)。アプリを入手し、利用規約に同意したら、国内用でよいか、海外でも使えるものがよいかを選ぶ。マイナンバーカードの暗証番号を入力し、カードをスキャン。接種時の市区町村を確認して進むと、接種記録が取得される。自分のものかを確認して「発行」をタップしよう。
日本政府による公式の証明書として使える
接種証明書は、アプリを起動すると表示され(図3)、日本政府が公式に提供する証明書として使える。予防接種法に基づき、渡航先への入国時や、日本への入国後・帰国後の待機期間緩和、行動制限の緩和などの措置を受ける場合に活用できる。
もちろん、アプリを利用できない人は市町村の窓口で書面での交付を受けられる。国内なら、ワクチン接種券に貼り付ける「接種済証」も引き続き証明書として利用できる(図4)。
なお、接種証明書を見せる際には、免許証など本人確認書類も必要だ。必ず携行しておこう。
(ライター 青木恵美)
[日経PC21 2022年4月号掲載記事を再構成]
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