2021年は年明けとともに音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」が大流行し、音声交流の幕開けとなった年だった。では、22年のSNSはどのような展開を見せるだろうか。21年の動きから見えてくるポイントは「収益化」「他社の人気機能の導入」「ライブコマース」という3点だ。

21年は各SNSがクリエーターの収益機能を充実させた1年だった。先行しているユーチューブの「SuperChat(スーパーチャット)」を追いかけるようにツイッター「チップ」、フェイスブック「スター」、インスタグラム「Badges(バッジ)」、TikTok(ティックトック)「TikTok LIVE Gifting(ティックトック ライブギフティング)」など、各SNSが投げ銭機能をサポートした。さらに送金機能やサブスクリプション機能、チケット制課金などの機能も開始され、様々なスタイルでの収益化の環境が整いつつある。
実際には、まだ利用できるユーザーが少ないなど本格的な運用は始まっていないが、22年は各SNSが収益化に力を入れるのは間違いない。日本での普及には、SNSを提供するグローバル企業が、国内で利用しやすい決済システムを整えることができるかどうかがカギとなりそうだ。
また、ここのところ各SNSがお互いに類似の機能をリリースしている傾向がある。この流れは22年も続いていくだろう。
例えばティックトックのように「短時間」「縦型動画」という機能を各SNSが取り入れている。その代表ともいえるのがユーチューブが21年7月にリリースした、「ユーチューブショート」だろう。ユーチューブといえば横長サイズの動画が中心だが、ユーチューブショートは縦長画面で短時間の動画を楽しむのが特徴だ。