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医師が解説 3回目の効果は?ワクチンパスポートって?

Q&Aで学ぶ新型コロナワクチン・治療薬(2)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

12月22日発売の電子書籍『新型コロナワクチン・治療薬 最新Q&A50』(コロワくんサポーターズ著)から主要なQ&Aの内容をお届けするシリーズの2回目では、ワクチンのブースター接種(3回目接種)や、新型コロナの治療薬などについて解説する。

12月から医療従事者向けに3回目のワクチン接種(ブースター接種)が始まり、高齢者や64歳未満への接種も順次始まる。ワクチンについて正しい知識を入手して、自身や子どもの接種に向けた判断に役立てていただきたい。(※この記事は2021年12月1日時点の情報です)

Q.7 ブースター接種とはなんですか。

A. 1、2回目の新型コロナワクチンの接種が完了して一定の時間がたった人を対象に、ワクチンの効果をより高めるために3回目の接種を行うことを「ブースター接種」と呼んでいます。「ブースター」という言葉には「増強する」といった意味があります。イスラエル、欧州、米国などが先行してブースター接種を開始しています。

ブースター接種が検討されるようになった理由は、ファイザーのワクチンでもモデルナのワクチンでも、1、2回目のワクチン接種の効果が時間とともに低下することがわかってきたためです。

ブースター接種をすると、ファイザーのワクチンについては、感染予防効果がブースター接種を受けていない人の11.3倍、重症化予防効果は19.5倍高くなることが臨床試験で示されています(イスラエルの報告)。こうしたデータを背景としてイスラエルでは2021年8月から12歳以上の人を対象に、英国では9月から50歳以上の人、医療従事者、高齢者施設入居者などを対象に、米国では9月から65歳以上の人と18歳以上で基礎疾患のある人や医療従事者などの感染リスクの高い人を対象にブースター接種が開始されました。

日本では2021年11月に、ファイザーのワクチンのブースター接種が承認されました。1、2回目の新型コロナワクチンを完了して原則8カ月たった18歳以上の人を対象に、12月からブースター接種が開始されます。接種の順番は1、2回目の接種と同様に、感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクが高い高齢者、基礎疾患を持つ人の順です。モデルナのワクチンのブースター接種は現在、承認申請中です(2021年12月1日現在[注1])。

[注1]編集部注:モデルナのワクチンのブースター接種は12月16日に承認されました。

Q.8 1、2回目とは違うメーカーの新型コロナワクチンをブースター接種で打っても大丈夫ですか。

A. 日本では、1、2回目に接種した新型コロナワクチンとは異なるワクチンをブースター接種で打つこと(交互接種)も認められています。つまり、1、2回目の接種でモデルナのワクチンを打った人が、ブースター接種でファイザーのワクチンを選ぶこともできます。

交互接種の安全性については、1、2回目と同じワクチンを打つ場合と差はないと考えられています。効果についてはむしろ1、2回目と違うワクチンを打つ方が、同じワクチンを打つよりも、体内にできる抗体(中和抗体)の量がやや多くなるとの海外の研究報告もあります(図参照)。

米国では、mRNAワクチン(ファイザー、モデルナのどちらか)を初回接種した人については、3種(ファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン)のうちのどれかを選んでブースター接種を受けることが認められています。

米国以外の国では、ブースター接種としてmRNAワクチン(ファイザー、モデルナ)を使用するよう推奨している国が多いです。英国、ドイツ、カナダでは1、2回目に接種したワクチンの種類にかかわらず、ブースター接種にはmRNAワクチンを使用することを推奨しています。フランスはファイザーのワクチンのみをブースター接種で使用可能としています。

新型コロナの治療薬にはどんなものがある?

Q.9 病院で使われている新型コロナの治療薬にはどんなものがありますか。

A. 日本の病院で使われている新型コロナウイルス感染症の主な治療薬としては、レムデシビル、抗体カクテル療法薬「カシリビマブ+イムデビマブ」、ソトロビマブ、デキサメタゾン、バリシチニブがあります。レムデシビル、カシリビマブ、イムデビマブ、ソトロビマブは点滴薬、デキサメタゾンは経口薬と点滴薬、バリシチニブは経口薬です。

レムデシビルは肺炎が起きている重症の患者さんが対象の薬です。新型コロナウイルスが自分の複製を作って増えるときに必要な酵素「RNAポリメラーゼ」の働きを阻害して増殖を抑制します。

カシリビマブ+イムデビマブおよびソトロビマブは、まだ酸素投与は必要ないものの、重症化のリスクがある患者さんが対象の薬です。カシリビマブ+イムデビマブは濃厚接触者の発症予防、無症状の感染者の発症予防を目的とした予防投与も認められています。いずれも抗体薬で、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質に結合して、病原性を抑える効果があります。

デキサメタゾンとバリシチニブには、新型コロナウイルスを攻撃したり増殖を抑制したりする効果はありません。新型コロナウイルスに感染した患者さん自身の免疫細胞が、ウイルスを攻撃しようとして暴走し、自分自身の臓器(肺など)を壊してしまう「行き過ぎた炎症」を抑える薬です。どちらも重症度の高い患者さん向けの薬です。

「ワクチンパスポート」って何? どうやって取得する?

Q.10 「ワクチンパスポート」とはなんですか。

A. 「ワクチンパスポート」とは、新型コロナワクチン接種を受けたことを証明する海外渡航用のワクチン接種証明書のことです。日本から他国に渡航する際、入国時に提示すると防疫措置(一定期間の隔離やPCR検査など)の免除・緩和が受けられる場合があります。日本の「ワクチンパスポート」は、2021年12月1日現在、76カ国でワクチン接種証明書として認められています。

「ワクチンパスポート」を取得するには、ワクチン接種を受けた居住地の自治体に申請します。申請方法、必要な書類などは変更されることがあるので、自治体のホームページなどで最新情報を確認してください。

日本では現在、ワクチンパスポートの制度とは別に、新型コロナワクチンの接種完了時に発行される「予防接種済証」または「接種記録書」を活用する「ワクチン・検査パッケージ」制度の導入が進められています。これは、飲食店利用者やイベント参加者が入店・入場する際に、事業者・主催者が、予防接種済証か接種記録書、または新型コロナの陰性証明書を確認することを条件に、緊急事態宣言が出ている新型コロナの流行期であっても行動制限を緩和する制度です。具体的には、都道府県をまたぐ移動が可能、飲食グループの人数制限なし、イベント参加人数は収容人数までOKなどとなります。民間の事業者、イベント主催者などが独自に、入店・参加の条件として入店・入場者にワクチン接種歴や検査結果の提示を求めることも原則として自由とされています。

Q.11 海外ではもうマスクをしていなかったり、大規模なイベントを満員で開催している国もあるようです。日本とは何が違うのですか。

A. 2021年夏に行われた欧州のサッカー大会「EURO2020」などで、多くの人がスタジアムに詰めかけマスクなしで観戦しているのをテレビなどで見て疑問に思った人もいるかもしれません。日本よりも先に、新型コロナワクチン接種が2021年初頭から本格化した欧州各国、米国などでは、ワクチン接種率の上昇も日本より早く、2021年5~6月頃からはレストランやスポーツジム、美術館などの利用が段階的に再開され、企業の在宅勤務も解除されました。

また、もともと感染症に対してマスクを着用する習慣がなかった欧米では、新型コロナウイルス感染症対策の一環としてマスク着用を促進するために法律でマスク着用を義務化していましたが、感染率が低下して義務化が解除されると同時に、マスクを着用しなくなったと考えられます。例えば英国では2021年7月から室内を含めてマスク着用は法的義務ではなくなり、それと同時に公共交通機関などでもマスクをしている人は少数派となっています。

ただし新型コロナワクチンの接種率が上がっても、感染が完全に防げるわけではありません。ワクチンの効果で重症者数、死者数は抑えられてはいますが、再び感染者数が増えてきている国も少なくありません。重症化リスクが高い人に感染を広げないためにも、感染流行が続いている間は、イベント参加やスポーツ観戦、近距離で人と話す際などには引き続きマスクを着用するなど感染予防対策を取ることが、正しい対応だと考えられます。

(第3回に続く)

(倉沢正樹=日経メディカル元編集長)

[日経Gooday2021年12月22日付記事を再構成]

【電子書籍】新たなギモンに日米欧の医師らが総力回答!
新型コロナワクチン・治療薬 最新Q&A50

著 者:コロワくんサポーターズ
発行日:2021年12月22日
価 格:880円(10%税込み)
発 行:日経メディカル開発

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