検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

世界で続くコロナの脅威 変異株の出現、ワクチン格差

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

2021年、ワクチン接種が始まり、経済活動を再開できるとの期待が高まったが、接種は思うように進まなかった。以前の日常が戻りつつあるとはいえ、ウイルスの脅威は続いている。ナショナル ジオグラフィック1月号では、パンデミック(世界的大流行)に振り回された1年をナショジオの写真家が撮った写真とともに紹介している。

◇     ◇     ◇

21年は新型コロナウイルス感染症を克服した勝利の年になると思われた。驚異的な速さでワクチンが完成すると、史上類を見ない全世界規模の接種が始まった。ロックダウン(都市封鎖)、ソーシャルディスタンス(社会的距離)、マスク着用といった光景は過去のものとなり、国境が開かれ、家族が再会し、経済が息を吹き返して、日常生活が戻るとの期待が高まった。

そのワクチン接種がつまずくとは、誰も予想していなかった。米国では、冬と夏に感染者が急増したにもかかわらず、数百万人が接種を受けなかった。研究が進むにつれてこの感染症への対応が変わっていったために、疑念がふくらんだのだ。誤情報と怪しげな噂がウイルス並みの速さで広がる。ワクチンは政府の統制手段であり、マスク着用を強いるのは自由の侵害だと声を上げる人たちもいた。その一方で、世界の多くの地域ではワクチンの入手すらできなかった。

私たちが集団免疫を獲得する機会を生かせずにいるなかで、新型コロナウイルスは増殖を繰り返し、多数の変異株が出現した。遺伝子変異のたびに、ウイルスによる致死率は高くなる。免疫系の網をかいくぐってたやすく細胞に取り付き、感染者に重篤な症状を引き起こし、国境を越えて広がるのだ。

デルタ株はそれまでのどの変異株より感染力が強く、致死率が高く、世界第2位の人口を抱えるインドに容赦なく襲いかかった。7月にはデルタ株が世界の主流になった。

コロナ禍では世界的なワクチン格差も露呈した。人々が接種を敬遠する国ではワクチンが余り、切実に必要としている国はワクチンが不足するか、まったく入手できていない。

新型コロナウイルスワクチンの初承認から9カ月たった時点で、ワクチンの全体量の8割以上が高所得国と上位中所得国で使用された。貧困国は1回目の接種もまだなのに、富裕国は3回目のブースター接種に向けて動きだしているのだ。

その結果、接種を1回でも受けていれば助かったはずの数百万の命が、世界中で失われることになった。

ワクチンが普及してもウイルスは撲滅できないかもしれない。普通の風邪を引き起こす4種類のコロナウイルスや、1918年のスペイン風邪のウイルスに由来するインフルエンザウイルスは、今も特定の地域で周期的に流行する。

新型コロナウイルスは今後も消滅はせず、変異を続けながら存在すると専門家はみている。それでも人間の側で免疫がつくので、流行は小規模になり、重症者も少なくなるだろう。

しつこく残るのはウイルスだけではない。数億人という感染者の1~3割が後遺症に長く苦しむおそれがある。ブレインフォグ(頭にもやがかかったようにぼんやりする)、記憶障害、疲労感、さらには勃起不全、月経不順、嗅覚・味覚喪失といった後遺症はまだ研究が進んでおらず、新たな治療薬や治療法が必要になるだろう。

いまだ多くの人がウイルスに無防備である以上、誰一人安全ではない。未接種の人は新たな変異株が生まれる格好の土壌になっている。ワクチン接種による免疫は、ウイルス感染で獲得する免疫より強力だ。接種に消極的な人を説得すると同時に、世界の隅々にまでワクチンを届けなくてはならない。COVAX(新型コロナワクチンを共同購入して全世界に分配する国際的枠組み)で確保されるワクチンは、22年初めには20億回分に達する見込みだ。

(文=英語版編集部 ビジャル・P・トリベディ、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[参考]ここでダイジェストで紹介した「コロナ禍」は、ナショナル ジオグラフィック日本版2022年1月号の特集の一つです。1月号ではまるごと1冊「写真が記録した2021」と題し、ナショナル ジオグラフィックが支援する写真家をはじめ世界で21年に撮られた象徴的な写真で、「気候変動」「対立・紛争」「保護・保全」を振り返ります。Twitter/Instagram @natgeomagjp

ナショナル ジオグラフィック日本版 2022年1月号[雑誌]

著者 : ナショナル ジオグラフィック
出版 : 日経ナショナルジオグラフィック社
価格 : 1,210 円(税込み)

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_