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SUPER BEAVER渋谷龍太 バンドの挫折と前進、自伝風に

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

2021年は映画『東京リベンジャーズ』の主題歌『名前を呼ぶよ』がヒットし、初の東名阪アリーナツアーも成功させた人気バンドSUPER BEAVER。そのボーカル・渋谷龍太が、バンドの実話に基づいて長編小説を書き上げた。

SUPER BEAVERの主戦場は、ライブ会場にある。年間100本が通常ペース。この1年は流れてしまった公演も多く80本程度にとどまったが、彼らがいかにしてかくも無類のライブバンドになったのか。短くない時間をかけて挫折から返り咲いた強さはどこにあるのか。その核心が本書では生々しいほどにたくましくつづられている。

「書いてる間はずっと楽しい時間でしたね。期限的余裕はなかったけど、"やらなきゃ"という感じはあまりなくて。移動中やライブ前のちょっとした時間とかを充てて一生懸命、楽しく書いてました」

バンドの歴史の中にはシリアスな場面も当然あるが、全体を通して文体は軽やかでユーモラス。360ページという長編ながら、絶妙なバランス感覚を保っているがゆえ、すらすら読めてしまう。自らの身に起きた出来事を客観的に書けるのは、渋谷がバンドにおけるメインコンポーザーではない点も関係しているのではないだろうか。

「ああ、それは大きいかもしれません。例えばレコーディングにあたって、楽器のプレーヤーである僕以外の3人はずーっとスタジオに入ってなきゃいけないから、すごく主観的なモードになりがちなんですよね。そんななかで唯一、客観的でいられるのが僕なので、あえてオケを録る作業の間はブースを離れてロビーにいるようにしてるんです。すると、音作りの過程や意味付けに影響されず、完全第三者の耳で"さっきのほうがよかった""これはかっこいい"と率直なジャッジができる。普段のそういう役割が、ストーリーテリングの上でも作用したのかも」

挫折を経て、じっくりと地に足をつけることで夢を現実のものにしてきたこのバンドの歩み方は、夢を抱くあらゆる人が参考とすべきヒントに満ちている。

「結成から17年かけて今ここって、サクセスストーリーだとは全く思わないですけど(笑)。ただ、自分たちがここまで来られた理由をちゃんと把握できているところは強みだなとは思います。"なぜアリーナツアーができたのか分かんないよ"とは正直思ってない。そうなってしかるべき活動をしてきたし、活動の規模というのは自分たちの意思、生き方、思考に限りなく比例するものだなって実感してるから。

要は……サクセスできなかった者たちが、サクセスしたいがゆえにどんな風にあがいてもがいてしがみついてきたかっていうのを、この本では書けていると思うんです。SUPER BEAVERを知らない方、たまたま読んでくださった方にも、その部分が伝わればうれしいですね。エッセーじゃなく小説という形を取った理由も、そのほうが多くの人に受け取ってもらいやすいだろうと思ったから」

続編について尋ねると「どうかな(笑)」と首をかしげるも、執筆意欲自体は強い。

「もともと仕事に関係なく、ショートショートみたいな話はけっこう書いてたんで。僕の中で物を書くことは、アウトプットとインプットの同義語でもあるんです。例えば映画を見た、本読んだ、誰かと話して感動した……とかって、それだけでは仮インプットの状態。その感動を携えて1個の物語をアウトプットすれば、そのことについて直接書かないとしても(感動が)勝手にちりばめられていって、そこで初めて本当のインプットができる。だからこの先も書くことはやめないと思います。で、どうせ書くなら誰かに読んでもらえたらという気持ちも常にあります」

『都会のラクダ』
 渋谷がブログ内でつづり始めたバンドの自伝に、大幅な再構成と新たな書き下ろしエピソードを加えた長編小説。ピンク色の髪をした高校生・渋谷はある日、軽音楽部の同級生からバンドに誘われる。SUPER BEAVERと名付けられたそのバンドは、早い段階で実力を認められ、結成4年目にメジャーデビュー。ところがメンバーを待ち受けていたのは音楽産業のシステムの中で心身をすり減らしていく過酷な日々だった。バラバラになりかけた4人だが、自らの音楽を取り戻すため再び立ち上がり、4人だけでやり直すことを決意する……。(KADOKAWA/1650円)

(ライター 上甲薫)

[日経エンタテインメント! 2022年1月号の記事を再構成]

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