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老けて見えるのはなぜ 遺伝と生活習慣どっちの影響?

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日経Gooday(グッデイ)

この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

【問題】実年齢は同じでも、認知機能や身体機能などの生物学的年齢は人によって様々で、実年齢よりずっと若い人もいれば、逆にずっと上で老化が進んでいる人もいるといわれます。そうした差はどこから来るのでしょう。近年の研究では、遺伝の影響と、生活習慣や環境による影響のどちらが大きいと考えられているか、お答えください。
(1)遺伝の影響が大きい
(2)生活習慣や環境による影響が大きい
答えは次ページ

答えと解説

正解は、(2)生活習慣や環境による影響が大きい です。

近年、老化研究が進み、老化の要因や老化を制御する方法について、いろいろなことが分かってきました。

老化研究の最前線で活躍する慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室特任講師の早野元詞さんは、「誰でも毎年1歳ずつ年をとり、加齢は避けられませんが、老化が進むスピードには個人差があります。最新の老化研究により、その進行スピードを緩やかにして老化現象を抑えつつ年をとることが、近い将来、可能になるかもしれません」と話します。

早野さんは、慶應義塾大学医学部で老化の原因解明と治療法の開発を行い、健康寿命を延ばすプロダクティブエイジング[注1]の社会実装を目指す研究者の一人です。米ハーバード大学医学大学院のデビッド・シンクレア教授(遺伝学)の研究室で老化研究に取り組んだ経験も持ちます。シンクレア教授は、老化や若返りの方法に関する研究についてまとめた世界的なベストセラー『LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界』の著者で、「老化は治療できる病」であり「健康なまま120歳まで生きられる時代が近づいている」と説く著名な研究者です。

早野さんも言及するように、海外では、老化が進むスピードには個人差があることを示す興味深い研究が行われています。そのうちの一つの研究[注2]では、ニュージーランドの約950人を26歳から12年間追跡調査し、38歳時点の生物学的年齢を比較しました。生物学的年齢の判定材料としたのは、体の代謝能力を表す血糖値に関わる指標であるHbA1c、心肺持久力、腎機能を示す数値など18の指標です。すると、実年齢が同じ38歳でも、生物学的年齢は、実際より若い28歳から老化が進んだ61歳まで33年もの差があったといいます。

生物学的年齢が高い人は、握力や脚の筋力が低下し、認知機能の低下も始まっていました。もともと慢性疾患はなく、まだ老化を意識することが少ないと見られる38歳の時点で、生物学的年齢にこれだけの差があるというのは驚くべき事実です。

[注1]米国の老年学者ロバート・N・バトラー博士による造語で、死ぬ直前まで健康を保って人生を楽しみ、生産性を維持し社会に貢献し続けながら年を重ねること

[注2]PNAS. 2015 Jul 28;112(30):E4104-10

こうした話を聞いて、「あるある!」と思い当たる方も多いのではないでしょうか。同じく時を重ねてきているにもかかわらず、50歳で驚くほど若く見える人がいる一方で、別の人は10歳以上年を取って見える…というケースは少なからずあります。できることなら前者でありたい、というのは多くの人が望むことでしょう。また、最近の60歳の人は昔に比べて元気で若々しい、などという話もよく耳にします。実際そう感じている人も多いでしょう。

では、そうした差はどこから来るのでしょうか。生まれる前から遺伝によって決められているものなのでしょうか? 

「デンマークの一卵性双生児を対象にした研究などから、老化に対する遺伝の影響は15~25%で、残りの75~85%は生活習慣や環境によって変わることが分かっています。つまり、遺伝より、食事や運動などの生活習慣や、光への当たり方などの環境のほうが老化への影響は大きく、自分の努力次第で老化の進行のスピードを緩やかにし、実年齢より生物学的年齢を若く保つことは可能ということです」と早野さんは指摘します。

老けている人は、体の中も老化している可能性あり

自分の生物学的年齢がどのくらいなのかは簡単には分かりませんが、70歳以上の同性の一卵性双生児約900組を10年間追跡し、見た目年齢と死亡率の関係を調べた研究[注3]は興味深いものです。

この研究では、女性看護師20人と男性教育実習生10人、高齢女性11人が判定した平均値で、見かけ年齢を算出しています。その結果、100%同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも、実年齢は70歳なのに、一方は64歳、もう一方は74歳に見えるというように、見た目年齢には10歳もの開きがある場合もありました。そして、見た目年齢が老けて見えるほうが、明らかに先に死亡する確率が高いことも分かりました。見た目が老けている人は、体の中も老化している可能性が高いというわけです。

老化に関する研究が進む中、世界の研究者の注目を集めているのが、いつまでも若々しい心と体を維持し、健康寿命をいかに延ばすかという「抗老化研究」です。はたしてどんな生活習慣や環境が「抗老化」という点で有効なのか、最新の研究から目が離せません。

[注3]BMJ.2009;339:b5262.

この記事は、「老化スピードの個人差なぜ? 30歳の差も 抗老化研究の最新事情」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/21/061600019/061700001/(福島安紀=医療ライター)を基に作成しました。

[日経Gooday2021年12月6日付記事を再構成]

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