ウェブカメラは取り外し可能
付属のスタンドの使い勝手も良い。高さやチルトなどの調整ができ、見やすい位置に調節しやすい。また、画面を回転して縦向きの配置もできるので、設置の自由度は高い(図6)。

スタンドの土台が小さいので、机の上に設置しても邪魔にならない。下部に配置された各種ボタンはかなり高い位置にあるので、いちいち下からのぞきこんで押す必要がない。設定画面も大きくはっきりとした文字で表示されるので見やすい(図7)。

付属のウェブカメラは、ディスプレー上部に設置されている。ビデオ会議中は見上げるような視線になるため、自然な表情で映りやすい(図8)。設置した状態でレンズの向きを左右に動かせるので、ディスプレー正面以外も映しやすい。上下はほとんど動かないが、ディスプレー正面を映す用途であれば、問題ないだろう(図9)。


フルHDの解像度で撮影できるのもメリットだ。一般的なパソコンが搭載する720ピクセルのウェブカメラより、高精細で撮影できていた(図10)。ウェブカメラにはマイクも搭載しており、集音できる。マイクの音質は雑音がほとんど入っておらず良いが、周囲にいる人の声も拾いやすいのが少し気になった。家族など複数でディスプレーを囲むような使い方に適している。

なお、このウェブカメラはUSB接続で、取り外しも可能。延長ケーブルを用意し固定方法を工夫すれば、このディスプレー以外でも利用できる。また、ディスプレー上部のUSB端子は、カメラの接続以外の用途でも利用でき、USBメモリーを挿して使うと便利と感じた(図11)。

フルHD対応のウェブカメラは、一般に6000円程度はする。それを考慮すれば、23.8型のディスプレーがウェブカメラ付きで2万9800円は、安いと感じる。映像入力端子も多く、使い勝手は良さそうだ。
(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2022年5月号掲載記事を再構成]