もちろん、商品自体に魅力があることはやはり重要で、最近ではどういった商品がバズるかも分かるようになってきたという。「例えば、皆さんがよく知っているブランドに『こんなアイテムがあったよ』みたいな動画は、再生回数が伸びる傾向にありますね。21年9月に無印良品のアイカラーを紹介した動画は1カ月くらいで600万再生を突破して、いろんな店舗で売り切れが続出したと聞きました」

美容系TikTokクリエイターとしての地位を確立し、フォロワー数も増加の一途をたどるなかで、企業からの広告動画の依頼も多く舞い込むようになり、これまでに50件以上をこなす。「お金をいただいているので、よりちゃんとしなきゃという思いは強くなりました。『やみちゃんさんの動画で商品が売れました』と言われるとやっぱりうれしいですし。“SNS界のジャパネットたかた”を目指そうという気持ちで今は頑張っています」
企業とのタイアップ動画を作る際には、事前準備を徹底的に行うのが、やみちゃんスタイルだ。商品だけでなく、クライアントや創業者の歴史まで調べた上で、様々な情報を入れ込んだ台本を自ら制作。さらに動画の完成形もイメージしてもらえるように“字コンテ”まで作って、クライアント側に提出するという。「台本はセリフはもちろんのこと、どんなテロップを入れるか、動画内でどんな動きをするかまで事細かく書き込んだものを作っています。字コンテに関しては、『さすがにここまではみんなできないだろう』という気持ちで書いていますね(笑)」。美容系企業の間でも、字コンテまで作れるTikTokクリエイターがいると話題になっているそうで、「やみちゃんを中心に広告展開をしたい」という依頼も多いそうだ。