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魔法の「IoTフライパン」 火加減まで丸投げでプロの味

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日経クロストレンド

アプリ内で好きなメニューを選択、下ごしらえの手順は動画で確認、フライパンに食材を入れると自動で温度を調整してくれ、あとは待つだけで料理が完成する――。

全工程を家電やロボットに任せるのではなく、料理の楽しさを味わいながら「プロの味」を実現できるのが、米ヘスタンスマートクッキングの調理システムブランド「ヘスタンキュー」だ。

ヘスタンスマートクッキングは、2015年に設立された米国カリフォルニアを拠点とするスタートアップ企業。IHヒーターとフライパンなどの調理家電と専用アプリがBluetoothにより連動することで、火加減や加熱時間の自動制御を可能にした新しい調理システムを提供する。フライパンとIHヒーターにはセンサーが内蔵されており、選択したレシピの工程ごとに最適な温度で調理する。アプリと調理家電を連動させたものは他社製品でも存在するが、IHヒーターを含めた3点を連動させたものはなかなかない。

IoTフライパンをテスト、その実力は?

使い方は至って簡単だ。まず、アプリ内でメニューを選択し調理開始を押すと、「パプリカをさいの目切りする」といった手順と、その工程動画が流れる。自分が準備できた段階で「次の手順へ」を選択すると、また次の工程の動画が流れる。こうして調理の下ごしらえを進めていく。

下ごしらえが終われば、いよいよIHヒーターとフライパンの出番だ。アプリの案内に沿って、IHヒーターにフライパンを置き、電源を入れると37~260度の間で調理温度が自動調節される。アプリではリアルタイムにフライパンの温度が表示されており、適切なタイミングで食材を入れる指示が出されるから迷うことはない。

食材を入れた後も適切な温度に自動調節してくれ、アプリ上では加熱に必要な時間と、炒めるといった調理中に必要な操作が表示される。アプリ内で調理工程が終わると自動で電源がオフとなる。あとは皿に盛り付ければ、おいしい料理が完成だ。

特に調理温度の調節が難しいステーキや魚を焼く際は、あらかじめ食材の厚さを測定してアプリに入力することで、レアやミディアムなど好みの焼き加減に仕上げてくれる。

日本の輸入代理店であるFelicidad(フェリシダ、東京・目黒)代表取締役の上野雄太郎氏は、「現状日本にある(あらゆるモノがネットにつながる)IoTの調理家電は、ほったらかして時短になるものが多い。ヘスタンキューは調理の手間を楽しみながら、プロの味を再現できる。調理を学ぶという側面も持っている」と話す。

レシピでは分かりづらい火加減を任せられるため、レシピの再現性が高まり、調理に失敗することもほぼないだろう。動画というお手本があり、調理工程が細かに記してあるので、自宅にいながら料理教室のような体験ができるのが特徴だ。

実際ポークチョップを作ってみると、外はカリッと中はしっとりとした焼き具合にできた。表面を焼いているときは放置、裏面に返してからはアプリの指示に従って肉汁と油をかけていただけ。スイートアップル&オニオンソースという初めて聞いた名前のソースも、何の迷いもなく作ることができた。文字ベースのレシピでは「乱切り」「いちょう切り」といった切り方が指定されており、調理初心者には分かりづらい面もある。動画を見れば切り方が一目で分かるので、特に調べる必要もない。

 外国料理のレシピが豊富なので、新しい料理との出合いも多い。食材名や料理名の他、調理時間が短いもの、人気なもの、有名シェフの紹介といったカテゴリーでも検索できる。

レシピ数は400以上、日本向け料理も用意

ヘスタンキューは21年11月中旬から伊勢丹新宿店(東京・新宿)など百貨店で予約を開始した。12月ごろからは、フェリシダの電子商取引(EC)サイトや百貨店などで販売を始める。IHヒーターと直径28センチメートルのフライパンセット(8万8000円)と、ソースパン(3万3000円)の販売を予定している。

アプリ内にはミシュラン星付き店のシェフらが監修した世界各国の料理400以上のレシピが掲載されており、肉じゃがやハンバーグ、アジフライといった日本でおなじみの料理も40ほど追加される予定だ。「有名シェフや調理学校とコラボレーションしたオリジナルレシピや家庭料理を掲載。今後も2カ月に2~3品程度追加していく予定」(上野氏)

日本料理は煮る、蒸すといった調理過程のため、ふたを使用するレシピが多いが、フライパンのセットにはふたが付いていない。アプリ内のレシピはヘスタンキューが上陸している国々である程度統一されているため、ふたを使わないレシピにアレンジしているという。「各国の郷土料理のようなものの中には、日本で手に入らない食材もある。そういったものは日本でも作れるようアレンジを加えている」(上野氏)

日本でローカライズするに当たり、温度や重量の単位を変更した他、スーパーマーケットで売っている食材の大きさを研究して厚さの設定も変えた。「海外サイズをそのまま日本版に反映してしまうと、厚さが足りないものも出てくる。スーパーマーケットでサーモンを買い集め、厚さの平均を出して、適切に火が通る厚さの範囲を設定した」(同社アドバイザーの高原周右氏)

レシピ以外の機能として、「Mix&Match」と「コントロールモード」がある。Mix&Matchは、肉や魚のレシピとソースを組み合わせる機能だ。メインとなる食材を選ぶと、それに合うソースが表示される。「ステーキソースやネギ塩ソース、デミグラスソースといった日本人になじみのあるソースを10種ほど掲載する予定。さまざまなパターンが作れるので、楽しさも広がる」と高原氏は語る。

コントロールモードでは、37~260度の間で温度設定とタイマー機能が使える。レシピ通りに調理する中で、大まかな火加減が分かれば、このモードを活用してレシピを使わない普段の調理に生かすこともできるだろう。

IoTフライパンと和牛のセット販売も計画

最初はIHヒーターとフライパンのセットで、30~50代の主婦やガジェットが好きな人をターゲットに、年間1500台の販売を目指す。「7割のレシピがフライパンで作れるようになっているため、まずはフライパンを中心に売り出す」(上野氏)

長期的にはヘスタンキューを中心としたプラットフォーム化を構想しているという。有名シェフらレシピを持っている人とのコラボを広げる他、ミールキットを販売している企業とのコラボなども考えられる。

21年度内には、ヘスタンキューと和牛をセットにしたクラウドファンディングも予定している。「当社では肉の卸売りもしている。和牛は特に火加減が難しい肉。その肉を最高の状態に焼き上げられるといった価値を、同時に提供できれば」と上野氏は話す。

料理初心者は食材の基礎的な切り方や料理手順を学ぶのに、熟練した人はさらにレパートリーを増やすのに活用できるだろう。レシピはアプリを通して更新されていくため、レパートリーもどんどん広がる。誰でも簡単にレシピの再現性を高められるので、日常使いだけでなく趣味としての活用も期待できそうだ。

(日経クロストレンド 松野紗梨、写真提供 Felicidad)

[日経クロストレンド 2021年11月10日の記事を再構成]

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