韓国アニメ映画『整形水』 チョ監督が打ち明ける裏話

日経エンタテインメント!

韓国コンテンツの成長の波がアニメにも広がっている。公開中のアニメ映画『整形水』は、“整形”という現代的な要素をテーマにした異色のホラー作品。この韓国の大人向けアニメに、『名探偵コナン』シリーズでおなじみのアニメ制作会社トムス・エンタテインメントが注目。同社初の海外買付け映画ということも話題だ。

『整形水』 主人公イェジ。原作のオムニバス作品『奇々怪々』は、全世界での累計閲覧数31億回超。日本ではLINEマンガで配信中(トムス・エンタテインメント/エスピーオー配給) (C)2020 SS Animent Inc. & Studio Animal &SBA. All rights reserved.

原作は、マンガアプリ「NAVER WEBTOON」で連載中のオムニバス作品『奇々怪々』の中で、特に人気の高い1作。外見にコンプレックスを持っていたイェジのもとに、巷で噂の“整形水”が届く。顔を浸した後に粘土のようにこねるだけで、理想の容姿になれるというもの。新しい人生を手に入れたかに見えたイェジだったが、次第に美への欲望はエスカレートし、同時に周囲で不審な出来事が起こり始めていく……。

本作がデビュー作となるチョ・ギョンフン監督は、アニメ化の話が来る前に原作を読んでいた。

「原作者Osdさんのファンだったので、『整形水』も連載中から読んでいました。作品のテーマの1つが“外見”。原作では“整形水”の物質そのものにフォーカスしていますが、映画ではストーリー性を際立たせるために主人公のイェジを軸に、整形水を使うことで起きる彼女の心理的な変化、喜怒哀楽を見せる映像を作ることに努めました」(チョ監督、以下同)

もともと、監督率いるスタジオアニマルは、本作のアニメ制作を担当し、チョ監督も共同プロデューサーにすぎなかった。しかし、資金繰りが難航するなか、外部から監督を招くのが難しい状況になり、自ら監督を務めることになったという。「人気作品のアニメ化とはいえ、韓国では大人を対象にしたホラーマンガのアニメ化に前例がなく、なかなか出資が得られませんでした。困難な状況の時に政府の映画制作支援制度に助けられ、なんとか公開に漕ぎ着けました」

『整形水』 日本語吹替版の上映も決定し、主人公イェジ(上2点)役の沢城みゆきのほか、諏訪部順一や上坂すみれ、日野聡らが名を連ねる。(トムス・エンタテインメント/エスピーオー配給) (C)2020 SS Animent Inc. & Studio Animal &SBA. All rights reserved.
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