日経エンタテインメント!

洗濯用洗剤「アタックZERO(花王、17位)」や掃除用具「クイックル(花王、18位)」など、「抗菌」「除菌」「ウイルス除去」をキーワードにしたCMも上位に入った。「一番搾り(キリンビール、19位)」「金麦(サントリービール、20位)」などのアルコール飲料が多くの票を得たのは、飲食店の営業時間短縮に伴う「家飲み、宅飲み」需要を反映した結果だろう。

では、22年注目のCMジャンルは何か。関根氏は「SDGs(持続可能な開発目標)にいかに取り組んでいるかをしっかり伝えるテレビCM」だという。そこで重要になるのはその伝え方だ。

SDGsはテレビCMが有効

メルカリ「メゾンメルカリシリーズ 新品じゃなくても/A篇」。タモリが管理人を演じる「メゾンメルカリシリーズ」は2020年4月から続くシリーズとなっている

「当社はこんな取り組みをしている」といった企業サイドのメッセージは、一般の消費者にとって興味のない話だからだ。その点から関根氏が評価するのが、「消費者を動かしたCM展開」部門で特別賞を受賞したメルカリのCM。

「『それ、新品じゃなくてもいいんじゃない?』というCMソングに乗せたメッセージは、フリマアプリであるメルカリの特徴を一言で言い表している上に、循環型社会の実現というSDGsの掲げる目標にも沿っている」(関根氏)

SDGsへの取り組みが話題になるのは、企業の姿勢がビジネスに直結する時代になっているからだ。企業の姿勢を伝え、広く信頼を獲得していくためには、ターゲットを絞り込まないテレビCMは有効な手段といえる。

(ライター 堀井塚高)

[日経エンタテインメント! 2022年2月号の記事を再構成]