2022年はデビュー10周年イヤー

11年にシングル『六等星の夜/悲しみはオーロラに/TWINKLE TWINKLE LITTLE STAR』でメジャーデビューしたAimerは、現在10周年イヤーの真っ只中。1月にはB面を集めた初のベストアルバム『星の消えた夜に』を発売し、2月からは全国22カ所(28公演)を回るライブツアーを行うなど、精力的に活動している。この10年はAimerにとってどんな10年だったのか。

これまで発売したシングルに収録されていたが、アルバムには収録されていなかった曲たちを集めたBサイドコレクション『星の消えた夜に』。全曲新たにマスタリングを施した。「10年やらせていただいて、だからこそ出せたアルバム。ある意味一番コアな部分のAimerの音楽が詰まっています」(Aimer)。発売中(完全生産限定盤9350円/SACRA MUSIC)

「どんな10年…そうですね、これはデビュー5周年のときから言っているんですけど、一番私が誇れるのは出会う人に本当に恵まれていること。本当に。私は1人で全部できる人間じゃ全然ないので、いろんな方に仲間になってもらって自分のやりたいことをかなえてもらったり、誰かと一緒にやることで新しいところにいけるとかそういうことが多くて。だから10年間を一言で言うのは難しいですけど、出会ってきた人たちがいなかったらここまでこられなかったので、そのことを一番に思ってしまいますね」

野田洋次郎(RADWIMPS)、Taka(ONE OK ROCK)など様々なアーティストから楽曲提供を受けてきたAimer。昨年12月には、Vaundyプロデュースによる『おもかげ』で、milet、幾田りらという注目の女性アーティストとも共演し大きな話題に。

そんななかでも印象的だった人を聞くと、「難しいですけど、本当にたった1人しか挙げてはダメというなら…」と、自身が所属するクリエイター集団agehaspringsのプロデューサーである玉井健二の名を挙げた。

「玉井さんがいなかったら私、Aimerはいなかったので。私を最初にフックアップして(引き上げて)くれた人でもあり、音楽家として、今でも学ぶことだらけです。“歌”という表現においても、『こんなプロデューサー、他にいるのかな?』と思うくらい、歌をすごく大事にしてるんですよ。例えばディレクションするにしても、ボーカルの歌の形とか、この曲はこういうコード感だからこういう形で歌が上がるべきとか細かく言ってくださる。

最初の頃は『ディレクションって何? 自由に歌えばいいんじゃない?』と思っていたんですけど(笑)、これを受けて歌うと、歌って全然変わるんだなと、本当に勉強になりました。10年一緒にやってきていますが、まだまだこれから玉井さんとやりたいことがいっぱいあるし、学びたいことがあるなと思っています」

Aimerの歴史を知る3曲

10年間を振り返る中で、自分の転機となった曲、印象に残っている楽曲は何だろう。「難しい」という彼女に、あえて3曲を選んでもらうと…。

「1曲はやっぱり『残響散歌』(21年発売)ですね。他は迷いますけど…でもデビュー曲の『六等星の夜』(11年発売)かな。個人的に始まりの曲というところですごく思い入れが強いのと、最初は『残響散歌』にたどり着くなんて考えられもしないくらいバラードしか歌ってなかったんですよ。『眠れない夜に寄り添いたい』――そういう私になりたいと思って“アーティストAimer”は始まったので、それを一番象徴しているという意味でもデビュー曲は入れたいかなと思います」

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Aimerにとって「歌う」とは