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偶然発見が多い甲状腺がん 成長速い高リスク型に注意

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

【問題】のど仏の下の甲状腺にできる、甲状腺がん。このがんの説明として、間違っているものは次のうちどれでしょう?
(1)近年、甲状腺がんが見つかる人が増えている
(2)甲状腺がんは男性に多い
(3)甲状腺がんの多くは、成長が遅い低リスク型である
(4)甲状腺がんが見つかっても、経過観察で済むこともある
答えは次ページ

答えと解説

正解(間違っている説明)は、(2)甲状腺がんは男性に多い です。

のど仏の下にあり、気管に貼りつくように位置している甲状腺は、新陳代謝を調整する「甲状腺ホルモン」を分泌する重要な器官です(図1)。ここにできる腫瘍には、良性と悪性(がん)があります。甲状腺のしこりのほとんどは、良性の「腺腫様甲状腺腫」ですが、近年は悪性の甲状腺腫瘍、つまり甲状腺がんが見つかる人が増えています。

図1 甲状腺とは

甲状腺がんには、乳頭がん、濾胞(ろほう)がん、髄様がん、未分化がん、悪性リンパ腫などの種類があり、このうち全体の9割以上を占めるのが乳頭がんです。乳頭がんのほとんどは成長が遅い低リスクのタイプで、予後が良いことが知られています。

「乳頭がんの10年生存率は95%以上なので、多くの甲状腺がんはタチの悪くないがんだと言えます」と、日本医科大学付属病院内分泌外科部長の杉谷巌氏は説明します。「ただし、乳頭がんであっても、成長が比較的速い高リスク型の場合もあります。10年生存率は、低リスク型なら99%ですが、高リスク型だと70%程度に下がります。また、高リスク型の乳頭がんが、最終段階で未分化がんという極めて予後の悪いタイプに変わってしまう場合もあります。このように、どの種類の甲状腺がんかにより、まるで別の病気のように特徴が違うのです」(杉谷氏)。

乳頭がんが見つかる人の多くは40~50代で、高リスクの乳頭がんや未分化がんの場合は、高齢者に多い傾向があります。また、乳頭がんは男性より女性のほうが5~7倍多く見られますが、なぜ女性に多いかは分かっていません。

甲状腺がんが進行して現れる症状には、首の前面のしこりのほか、声のかすれ、リンパ節の腫れなどがあります。しかし、「症状に気づいて受診する人は少数で、圧倒的に多いのが、健康診断やその他の病気の精密検査で偶然見つかるケースです」と杉谷氏は話します。近年、エコー(超音波)などの画像検査は性能が向上しており、ごく小さなしこりも容易に見つけることができるため、動脈硬化の程度を調べる頸動脈エコー検査などでたまたま発見されることも多いのです。「甲状腺がんの患者さんが増えているのは、最近の画像検査の進歩によって小さながんが見つかるようになっただけで、生活習慣や環境因子などの影響で急に増えたわけではないと考えられています。実際、小さな乳頭がんの患者さんが増えても、死亡率は横ばいです」(杉谷氏)。

低リスクの乳頭がんでは、大きさが1cmを超えていれば手術

杉谷氏によると、最も頻度の高い、低リスクの乳頭がんでは、転移(リンパ節転移や遠隔転移)や浸潤(がん細胞が周りの臓器に染み込むように広がること)がなくても、大きさが1cmを超えていれば基本的に手術を行います。一方、「大きさが1cm以下で転移も浸潤もない『低リスク微小乳頭がん』の場合は、手術をせずに定期的に超音波検査で経過観察することも可能です。経過観察中に大きくなったり、リンパ節転移が明らかになったりして手術が必要になる人はおおよそ10%程度です。遅れて手術してもきちんと治ります」(杉谷氏)。

一方、高リスクの乳頭がんの場合は、がんが甲状腺の片側にしかない場合も、手術で甲状腺をすべて摘出(全摘)します。その上で追加の治療(ホルモン療法や放射性ヨウ素内用療法)も行います。放射性ヨウ素内用療法とは、放射線を出すヨウ素〔放射性ヨウ素〕のカプセルを飲む治療です。それでもがんが根治せず、進行する場合には、分子標的薬による治療が行われます。

この記事は、 「偶然見つかることが多い『甲状腺がん』、経過観察でも大丈夫?」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100023/051400087/(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。

[日経Gooday2021年11月29日付記事を再構成]

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