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象印の電気調理鍋 3万円台でご飯もおいしく炊ける

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日経トレンディ

一見魅力的な製品だが、果たして買って大丈夫と言えるのか。製品チェックに秀でた識者が良しあしを一刀両断する。今回は、炊飯器で有名な象印マホービンがつくった新たな電気調理鍋を試した。

新型コロナウイルス禍で需要が拡大した調理家電の中でも、注目度が高いのが電気調理鍋だ。通常の鍋を用いてガスコンロで調理をすると、基本的に鍋のそばにいる必要があるが、電気調理鍋なら食材と調味料をセットしてスイッチを入れたら、完成までほったらかしでよい。この簡便さが、多忙な共働き世代や、子育て世帯からの支持を集めている。

そんな中、炊飯器などで有名な象印マホービン(以下象印)が「STAN. 自動調理なべ EL-KA23」(実勢価格3万3000円・税込み、以下同)を2021年10月に発売した。電気調理鍋には、圧力鍋タイプと圧力をかけないタイプがある。製品数では、料理時間を短縮できる圧力鍋のほうが多いが、EL-KA23は圧力を使わないタイプだ。

STAN. 自動調理なべ EL-KA23(象印マホービン)
実勢価格3万3000円
●本体サイズ・重さ/幅285×奥行き310×高さ225ミリメートル、7キログラム
●最大調理容量/2.3リットル
●設定温度範囲/40~100度
●消費電力/900W

象印も以前は「自動圧力IHなべ」を販売していたが、新製品ではあえて圧力機能を搭載しなかった。象印マホービン 第一事業部商品企画担当の三嶋一徳氏はその理由について、「30、40歳代のターゲット層には圧力機能があまり魅力的に映っていないという調査結果があった。さらに、圧力機能があると構造が複雑になり、手入れもしにくい。ほったらかし調理であれば、多少時間がかかっても苦にならないのであえて外した」と説明する。

圧力をかけない電気調理鍋では、シャープの「ヘルシオ ホットクック」(以下ホットクック)シリーズが有名だが、調理容量2.4リットルタイプの「KN-HW24G」で実勢価格7万7000円と高価。2.3リットルで半額以下となるEL-KA23の価格は魅力的だし、ホットクックより本体サイズが一回り小さいのもよさそうだ。なお、調理容量はカレー6人前を一度に作れる大きさがあり、大家族でも問題ない。

なお、「STAN.」は同社が30歳代の共働きや子育て世代向けに19年に立ち上げたブランドで、炊飯器や電気ポット、ホットプレートなどが既に販売中。買いそろえれば調理家電のデザインを統一することが可能だ。

操作メニューは使いやすいがかき混ぜや炒めの機能はない

まずは基本となる「おまかせ自動調理」機能でホワイトシチューや煮込みハンバーグを作ってみた。

EL-KA23のおまかせ調理では、「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」の4つが選べる。他社でよくある、レシピ内のメニュー番号を入力する操作法ではなく、4種類のコースで調理時間を調整するだけという仕組みだ。調理量が増えたら加熱時間を長めにするなどのアレンジがしやすいのはいいと思う。

実際にホワイトシチューや煮込みハンバーグを作ってみたところ、ホットクックと変わらずおいしくできた。ただし、EL-KA23は炒め調理に対応しない。肉や野菜を炒めてから煮込みたい場合は、先にフライパンを使う必要がある。この点は、炒め機能もあるホットクックのほうが洗い物が増えず便利だと言える。もう一つ気になったのは、調理終了時に自動的に保温に移行しないことだ。完成したおかずを保温するには「保温/とりけし」ボタンを押す必要がある。

もう一つ、ホットクックとの大きな違いは、かき混ぜ機能の有無だ。ホットクックにはアームで中身をかき混ぜる機能があるが、EL-KA23にはない。大多数の料理でその差を感じることはないが、薄切り肉を使うと肉が一部硬くなることがあった。また、肉じゃがなどでは、ホットクックのほうが味の染み方がより均一だった。

一方で、うれしい誤算だったのが、炊飯器としても優秀なことだ。白米を炊くときは、「米調理」に設定して1時間加熱すればよい。炊けるのは約3合(0.54リットル)までだ。象印では特に炊飯機能に力を入れているわけではないそうだが、内鍋のホーロー鍋の蓄熱性が高いためかふっくらと炊けており、電気調理鍋の中ではトップクラスの炊飯機能だと感じた。

またEL-KA23は、朝に材料などを入れて仕込みをしておけば、夕方に出来たてが食べられる予約調理機能に対応しており、最大で12時間先まで指定できる。ホットクックは最大15時間でやや上回るが、実用上は大差ないと言えるだろう。この他、調理温度と時間をマニュアルで指定する「温度調理」もできる。

もう一点、使い勝手の面で優れていたのが、内鍋がよくあるアルミ製ではなくホーロー鍋で、ガス火に直接かけられる点だ(IHヒーターは非対応)。炒め調理はできないが温め直しには使えるし、蓋が付いているのでそのまま冷蔵庫に入れるのも簡単だ。アルミ製の内鍋より重いのは難点だが、個人的には許容範囲だと思う。

象印独自のパック調理機能で2品を同時に調理できる

そして、EL-KA23ならではの特徴が「パック調理」機能。これは市販のジッパー付き食品用保存袋を使って湯煎で調理する方法だ。保存袋が浮かないように、かつ焦げないように固定する専用器具(パックホルダー)が付属する。「たらの煮付け」と「れんこんのきんぴら」のように、同じ調理温度のメニューなら2つのパック調理が同時にできる。またパック調理では、多少設定時間を間違えたとしても、焦げ付きや煮崩れなどの失敗が起こりにくい。煮付けときんぴらの調理時間はそれぞれ20分と25分だったが、この程度の違いなら問題はなかった。身が崩れやすいたらの煮付けもきれいに仕上がり、味の染み方も十分だった。

パック調理でできるのは、付属のレシピ本では10メニューで、同社ウェブサイトにはさらに22メニューが追加されている。低脂肪高たんぱく食として人気のサラダチキンも作れる。

EL-KA23にはもう一つの提案として、「自家製ミールキット」がある。これは味付け肉やカットした野菜をそれぞれ個別にパックに入れて冷凍しておけば、組み合わせによって様々な料理がすぐできるというもの。ただ、こちらは11月時点では用意されているメニューが7種類と物足りない。アイデアはいいので、今後の拡充に期待したいところだ。

メニューの少なさという点では、だし汁などを加えずに食材の水分だけで調理する「無水調理」メニューの少なさも気になった。アクアパッツァやラタトゥイユなど12種類の無水調理料理がレシピサイトに載っているが、よく例に挙がる「無水カレー」などがないのは少し残念だ。

同社では今後のメニュー拡充について、「本当は調理できるメニューのセットなども発売と同時に提案したかったが、今はまだ追いついていない状態。今後レシピを増やしつつ、生活提案や献立提案をしていきたいと考えている」(三嶋氏)と説明する。

以上のように見ていくと、EL-KA23は、調理関連ではかき混ぜ機能と炒め系機能以外でホットクックに大きく劣る点はない。ホットクックにはIoT機能があり、メニューを追加したり、外出先から予約調理の完成時間を変更できたりするが、それほど利用頻度は高くない。約4万円の価格差を考えれば、EL-KA23は高コスパだと言える。

(PC&デジタル家電ライター コヤマタカヒロ)

[日経トレンディ2022年1月号の記事を再構成]

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