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CDはジャニーズずらり ボーイズグループ・ランキング

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日経エンタテインメント!

BTSが世界の音楽シーンを席巻するなか、日本でも、この秋、大型新人グループが続々とデビューすることが決まっており、まさにボーイズグループ戦国時代のような様相を見せている。

楽しみ方も変化している。近年は、かつてのCDだけでなく、インターネット配信や動画なども含めて、多角的にダンス&ボーカルグループの音楽を楽しむ層が増えている。アーティストのなかには、CDをリリースせず、配信のみで音楽を展開する例も徐々にではあるが増えてきた。

前回記事「ボーイズグループ・ランキング 1位はBTS、2位は?」ではビルボードJAPANが毎週発表する総合チャート「JAPAN HOT 100」と総合アルバムチャートの「HOT Albums」を合算し、アーティストごとにまとめたチャートを取り上げた。今回はCDセールスと、ミュージックビデオ(MV)の再生回数、そしてカラオケのランキングから、それぞれのグループの人気を考察してみた。なおデータは今年1~8月の数値を集計したものだ。

3作連続ミリオンヒットのSnow Manがワンツー

CDシングルのセールスでは、1位と2位をSnow Manが独占。デビュー作から3作連続でミリオンヒットを放つなど突出している。

3位と4位がKing & PrinceとSixTONESで、ともに50万枚クラス。また8位以下もKis-My-Ft2、ジャニーズWEST、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、KAT-TUN、Sexy Zoneが20万~25万枚クラス、そしてNEWSとV6が15万枚クラスと、CD部門ではジャニーズ所属アーティストが圧倒的に強い。

一方で、彼らが今後、音楽配信でどのようにヒットを飛ばしていくかに注目。実際、KAT-TUNは新曲を発売日に解禁、Kis-My-Ft2はLINE MUSIC限定でベスト盤収録曲を配信しているなど配信の動きは活発。

5位と7位はK‐POPグループの若手。SEVENTEENは13人組、ENHYPENは7人組で、後者は、BTSの弟分だ。その間に、『PRODUCE 101JAPAN』から生まれたJO1がランクイン。

同オーディションの練習生だったメンバーからなるOWVも23位、24位に入り、さらにオーディションのSEASON2で選ばれた11人もINIとして今後のデビューが決定済み。今後、この勢力も拡大しそうだ。

過去曲を含めてBTSの楽曲が並ぶ

ミュージックビデオの再生数はトップ30のうち、14作までをBTSの楽曲が占めた。1位、2位、4位と最近のヒット曲に加え、『DNA』や『MIC DROP』など"防弾少年団"名義を併記していた時期の楽曲も多数ランクイン。近年の人気から、過去作品も発掘しているファンが増えていることが分かる。一方、ほかのK-POPグループは上位におらず、まだまだCD中心のようだ。

3位には、DISH//の『猫~THE FIRST TAKE ver.~』。もともと、17年のシングルのカップリング曲だったが、20年にYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』での歌唱が前面に出たパフォーマンスが話題となり、動画再生数が急上昇。配信やカラオケチャートにも波及した。

ジャニーズ所属アーティストはCDチャートほど華々しくはないが、トップ30に12作がランクイン。テレビ中心と思われがちだが、上位はSnow ManやSixTONESなど20年代デビュー組が占めていることからも、今後、YouTube戦略がさらに活性化しそうだ。

カラオケヒットが少ない

カラオケでは、切ないバラードで歌いやすいDISH//の『猫』と、ハイトーンボイスが際立つ上級者向けのDa-iCE『CITRUS』のみが総合トップ100に入る。さらに総合200位まで見ても、EXILE、SMAPの旧作が入るなど、近年のボーイズグループのカラオケヒットはかなり少ないようだ。

『シンデレラガール』はKing & Princeのデビュー曲。8月下旬に放送され彼らが総合司会を務めた『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』のエンディング付近で歌われるなど、彼らの代表曲の1つと言える。

ボーイズグループになかなかカラオケヒットが出ないのは、YouTubeなどスマートフォンで手軽に動画を見られる環境が発達したため、自らが歌うのではなく、アーティスト自身のダンスと一緒に楽曲を楽しむ層が増えているのかもしれない。言い換えれば、今後カラオケでもヒット常連となるグループが現れれば、大きな強みとなるだろう。実際、嵐やSMAPはそういった存在で国民的アイドルグループとなっている。

(ライター 臼井孝)

[日経エンタテインメント! 2021年10月号の記事を再構成]

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