植物性ミルクカテゴリーの来店客千人当たり販売金額は、17年9月の423円から18年9月が495円、19年9月が557円、20年9月が754円、21年6月に1013円と1000円台に達し、21年9月に1494円と急伸した。21年9月の急伸については、9月14日放送のテレビ朝日系情報バラエティー番組「林修の今でしょ!講座」で、「牛乳vs豆乳vs話題のアーモンドミルク」徹底比較と題してアーモンドミルクを取り上げ、風邪の予防や肥満対策に適した食材として紹介された影響もありそうだ。

植物性ミルクの来店客千人当たり販売金額の推移。グリコの「アーモンド効果」シリーズが独り勝ち

この植物性ミルクに属する代表的な商品が、江崎グリコ「アーモンド効果」だ。21年9月の植物性ミルクの来店客千人当たり販売金額1494円に対し、アーモンド効果シリーズだけで1106円と、実に74%を占める。

アーモンド効果は、牛乳、豆乳に続く「第3のミルク」として注目される、植物由来ミルクの一つであるアーモンドミルクを商品化したもの。動物性からプラントベース(植物由来)の乳代替製品への移行という世界的な潮流と、ビタミンEや食物繊維などを豊富に含むアーモンドの栄養を手軽に摂取できるという利点から、牛乳代わりに飲む愛飲者が年々増加。14年4月の全国発売以来、植物性ミルク市場の拡大をリードしてきた。

「1粒で2度おいしい」キャラメル「アーモンドグリコ」や「アーモンドチョコレート」で知られる江崎グリコは、日本におけるアーモンドのパイオニア企業でもある。硬くてかみ砕くのが難儀という課題に対し、飲料にすれば飲みやすい、続けやすいという発想の転換から、「飲むアーモンド」として開発された。

主購入層は20~50代の女性が中心だが、男性、そして家族で飲む商品へと支持が広がっている。アーモンド効果シリーズで最も売れているのは砂糖不使用の1リットルパック、次いでオリジナルの1リットルパックで、飲みきりサイズの200ミリリットルパックよりも後発の1リットルパックが売れ筋になっている。

豆乳の市場規模約700億円に対して、アーモンドミルクは100億円を突破したところ。拡大ペースは豆乳よりも速いといわれる。そのまま飲むケースが多いが、料理に用いるなど用途の幅が広がれば、市場拡大にさらに弾みがつきそうだ。

(日経クロストレンド 小林直樹)

[日経クロストレンド 2021年10月11日の記事を再構成]

「マーケ・デジタル戦略」が分かるデジタルメディア、日経クロストレンド

「日経クロストレンド」では「P&Gマフィア」「AIを使ったリアル店舗の逆襲」「クルマ・鉄道を変えるモビリティ革命『MaaS』」「中国ネット企業の実情」など、次の時代を予見するマーケティング・デジタル戦略の特集記事を毎月たっぷりお届け。マーケ担当者に加えて、経営者・役員やIT担当者など、幅広い層に読んでいただいています。

MONO TRENDY連載記事一覧