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バーミキュラの商品と料理を体験 東京・代官山に新店

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愛知ドビー(名古屋市)は2021年12月19日、自社ブランド「バーミキュラ」の魅力を発信する拠点として、東京・代官山に体験型複合施設「VERMICULAR HOUSE(バーミキュラ ハウス)」をオープンした。鍋やフライパンなどを販売するほか、同社製品で調理した料理を味わえるレストラン、デリを併設する。

◇  ◇  ◇

触れて、試して、味わって体験

バーミキュラは「素材本来の味を引き出す鍋」を目指し、愛知ドビーが展開する鋳物ホーロー鍋のブランド。2010年2月に、製品第1号となる「オーブンポットラウンド」を発売して以来、炊飯器「ライスポット」、フライパン、小物へとラインアップを広げ、米国やアジアでも商品を展開する。

その同社が21年12月19日、バーミキュラ製品に触れ、試用したり、同製品で調理した料理を味わったりできる体験型複合施設「VERMICULAR HOUSE(バーミキュラ ハウス)」を東京・代官山にオープンした。

愛知ドビーが手掛けるバーミキュラの体験型複合施設は、19年12月に愛知県名古屋市にオープンした「バーミキュラ ビレッジ」に続いて2軒目。同社によれば、バーミキュラ ビレッジは想定を大きく超える集客があるとのこと。今回新たにお目見えしたバーミキュラ ハウスは、このバーミキュラ ビレッジのテーマを引き継ぎつつ、何度も帰って来たくなる、「最高のバーミキュラ体験」ができる場所をコンセプトに設計された。

施設は地上2階、地下1階の全3フロアで構成されている。バーミキュラ ビレッジに比べれば規模は小さいながらも、1階メインフロアにはバーミキュラ ビレッジとバーミキュラ ハウス限定のモデルを含む、全ラインアップを取りそろえたフラッグシップショップ、古書も含めた料理関連本、約1500冊が並ぶクックブックライブラリー、コーヒースタンド、デモンストレーションキッチンを備える。デモンストレーションキッチンでは、同店のコンシェルジュが実演を交えて製品を説明、来店客の質問に応えるほか、客自身が製品を試用することもできる。

1階中央の階段から降りられる地下1階には、製品に付属する公式レシピブックに掲載されたメニューを中心に販売するデリカテッセンと、料理教室用の施設を、外階段から入る2階にはフランスでの修行経験も持つシェフが腕を振るうレストランを併設した。バーミキュラ製品だけでなく、それらで調理した料理のおいしさも含めた、ブランドの世界観を表現する狙いがある。

約8年越しでできた体験型施設

そもそもバーミキュラがバーミキュラ ビレッジやバーミキュラ ハウスのような体験型施設を作るに至ったのはなぜか。その理由の1つとして、愛知ドビーの土方智晴副社長は、ブランド開設当初に感じた"悔しさ"を口にした。

0.01ミリ単位で精度を追求し、密閉性を高めることで、素材本来のおいしさを引き出すべく同社が生み出したのが、バーミキュラのオーブンポットラウンドで、その品質には絶大な自信を持っている。しかし発売当初は、工作精度に基づく鍋としての独創性やそのメリットをなかなか理解してもらえなかった。「バーミキュラを使ってもらえば、作った料理を食べてもらえば、その良さはすぐ分かってもらえるのに、と思っていた」と土方副社長。製品を体験できる場を作ることは、約8年前からの悲願だったのだそうだ。

今回、名古屋市に次いで東京にもオープンしたのは、「東京にも体験型施設を作ってほしい」という声があったからだという。バーミキュラ ビレッジは地域を活性化させるという目的もあり、創業の地である名古屋市の、中川運河沿いに作ったが、東京に開設するに当たっては、銀座や表参道など、いくつかの候補地を検討した。その中から代官山を選んだのは、「街の雰囲気が決め手だった」と土方副社長は話す。

「代官山は、長い歴史の中、住人みんなで街を作り上げてきたことを強く感じる。緑も多く、渋谷のような大きな街からすぐの距離でありながら、穏やかな雰囲気が気に入った」

アパレル店だった建物に大規模なリノベーションを敢行。土方副社長自身、「こんな土地に建つ建物としては、かなりもったいないフロアの使い方」と表現するように、バーミキュラ ハウスの1階フロア中央には地下に続く吹き抜けと階段を新造した。

実際に施設を訪れてみると、この大胆な決断の狙いがよく分かる。製品と、その製品でできる料理の味がスムーズにつながるようになっているのだ。1階のフラッグシップショップやデモンストレーションキッチン、クックブックライブラリーなどで、来店客が同製品の魅力と料理への関心を喚起されたら、フロア中央の階段から、すぐに地下1階のデリカテッセンに降りられる。そこで、公式レシピブックに掲載された料理を目にし、実際に味わうことができるという仕掛けだ。階段部分が吹き抜けになっていることで、地下1階であるにもかかわらず、デリカテッセンや料理教室が明るく開放感のあるスペースになっているのも効果的だ。

このように1階と地下1階がフロア中央の階段で密に接続されている一方、2階のレストランは、施設外の階段から直接、入店する構造になっている。つまり、3つあるフロアのうち、2階だけが独立している。

2階のレストランでもバーミキュラ製品を使ったメニューを味わえるが、こちらはプロの技術をふんだんに駆使した料理ばかり。「料理はあまり得意じゃないという人でも、普段のメニューをおいしく調理できる一方、プロが使えば、他の調理器具とは異なる広がりを持たせられることを知ってもらいたい」(土方副社長)

1階と地下は「ユーザーから見たバーミキュラの魅力」を、2階のレストランは「プロの手が実現するより深いバーミキュラの魅力」を来店客にアピールする狙いがある。

内覧会ではバーミキュラを使った料理も披露

オープンに先駆けて行われたメディア向けの内覧会では、施設内を見学したほか、1階デモンストレーションキッチンでバーミキュラ フライパンを使った実演調理のデモ、2階レストランでオープン後に提供されるコース料理の一部の試食が行われた。

まず、バーミキュラ フライパンの実演調理。フッ素加工のフライパンはコーティングにダメージを与えてしまうため、空だきは厳禁とされるが、バーミキュラのホーロー加工は高温にも強い。実演調理では、コンシェルジュがフッ素加工の製品に慣れた身ではひるんでしまうほどの高温でフライパンを熱し、もうもうと煙が上がるような状態まで加熱してからもやしを投入した。高温で炒めることで、野菜から染み出た水分が瞬時に蒸発し、パリッとした仕上がりになるという。また、バーミキュラの場合、十分に熱しないと焦げ付きの原因にもなる。

フライパン表面への油のなじみも印象的だった。フッ素加工のフライパンは油を弾くため、油が一部にたまってしまうが、バーミキュラでは全面に薄く油が広がっていく。この違いはギョーザを並べて焼くようなときに大きな違いを生むはずだ。

このように実演調理では、バーミキュラ製品の特徴や調理方法の違いを来店客に見せて説明。仕上がったもやし炒めを試食すると、ぱりっとした歯ごたえでとてもおいしく、その効果を実感できた。実際の営業ではバーミキュラの代表的製品であるオーブンポットラウンドも用いるという。

次に、2階のレストランでは、オープン後にコース料理として提供される「バーミキュラエッグ」や「塩麹(こうじ)でマリネした子羊の薪火ロースト」といった料理を試食した。

どれもオーブンポットラウンドやライスポットなどのバーミキュラ製品を使って調理。加えて、メニューによっては客席から見える場所に設えられた薪火のオーブンで薫香をまとわせるといった、レストランならではの工夫も施されていた。プロが提供する手の込んだ料理は、デリカテッセンで提供するものとは一線を画す。バーミキュラでできる調理の幅を感じる体験だった。

本格的な稼働は22年2月から

バーミキュラ ハウスのオープンは冒頭で述べたように12月19日だが、スタッフがオペレーションに慣れるまで、地下のデリカテッセンはイートインのみ、2階のレストランはコース料理のみになるという。

デリカテッセンのテークアウトやレストランでのアラカルト提供は、22年2月以降とのこと。なお、レストランのコース料理は6500円(税込み)だが、代官山という立地や提供される料理の内容を考えると、割安にも感じられた。こうしたある意味、戦略的な価格設定は、"何度も帰って来たくなる、「最高のバーミキュラ体験」ができる場所"というコンセプトあってのものだろう。

土方副社長が語るように、バーミキュラは製品が持つ長所やそれを引き出すための使い方に若干の分かりにくさがあることは否めない。バーミキュラ ハウスには、それを補うためのコミュニケーションの場としての期待がかかる。オープン後のユーザーの反応が楽しみだ。

(文・写真 稲垣宗彦=スタジオベントスタッフ)

[日経クロストレンド 2021年12月28日の記事を再構成]

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