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更年期のほてり・うつには運動 睡眠への効果も期待

女性のためのカラダ講座(4)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

近年社会的な影響も指摘される「更年期」は、閉経の前後5年間を示すもの。多くの女性が不調を感じるが、婦人科を受診しても、婦人科医はすぐさま「更年期障害」と診断するわけではないと、イーク表参道副院長の高尾美穂さん。「婦人科医はいろんな病気を否定したうえで、更年期障害を考えましょうと言います」(高尾さん)。とはいえ診断名が付くまでは、何もできないということではなく、不調の要因を調べながら、並行して治療を開始するケースが多いという。

通院での治療も重要だが、更年期の様々な症状に対し、自宅で取り組める改善策があれば、取り入れたいところだ。その具体策について2回に分けて、高尾さんに聞いた。

更年期症状の3グループは相互に関係している

──更年期特有の症状として、ほてり(ホットフラッシュ)や発汗、冷え、イライラ、めまい、動悸(どうき)、息切れ、頭痛、疲労、不安、不眠、憂うつ感などが表れたときに、自分で何かできることはあるのでしょうか。それぞれ異なる症状なので、それぞれに対処しなければならないとなると、大変そうです。

高尾 美穂氏(以下、高尾) 1回目(「『更年期』とわかるのは閉経後 40歳過ぎたらケア開始」)でお伝えしたように、更年期の症状には3グループあります。1つが自律神経に関わる症状で、その代表例がほてりや発汗、冷え、動悸など。2つ目が月経の有無を問わず加齢性の変化でも起きる症状で、肩こりや腰痛といった運動器官系の症状や、消化機能の低下など消化器官系の症状。3つ目がメンタル(精神神経系)の症状で、イライラする、怒りっぽくなる、涙もろくなる、意欲が低下する、抑うつ気分になるといったものです。

実はこれらのうちのいくつかは相互に関係していて、どれか1つを改善させると、他の症状も軽減されていくことが分かっています。

例えば、ほてりや発汗はホルモン補充療法により改善しやすいのですが、体温調節ができるようになると、睡眠時にも深部体温(体の内部の温度)が下がるようになり、体が休息状態になり、中途覚醒せずに済む可能性が高くなります。十分に睡眠が取れるようになると、うつ病の予防にもなり、その結果、日中の不調が軽減されます。それぞれが作用しあって、「調子が良い」と言えるようになるのです。

更年期うつの症状も運動で改善するという報告も

──1つが改善されると他の症状も軽減されていくのですね。ホルモン補充療法以外に、できることはありますか。

高尾 実は自律神経症状、運動器官系の症状、メンタルのなかでも「更年期うつ」の症状、それぞれに運動が有効です。

イメージしやすいのは肩こりや腰痛といった運動器官系の症状ですよね。疲れやすい人も、しっかり運動をして十分に休む習慣をつけることで改善されていくと考えられます。

また一見、改善しにくそうな発汗やほてり、動悸や息切れといった血管運動神経症状こそが、運動による改善度が高いことが分かっています。運動中に汗をかくことで、運動後は汗が出にくく、ほてりにくくもなります。

また睡眠のトラブルに関しては、たった1回運動しただけでも、その日の夜は熟眠度が高まり、運動を習慣化するとトータルの睡眠時間が延びることも分かっています。

さらに更年期うつの症状に関しては、運動習慣を持つ人と持たない人を比べると、持つ人のほうが発現しにくく、症状のある人でも運動の頻度を上げることで、改善するという報告があります[注1]

運動習慣が有効ながら運動する人は約1割

──運動習慣を持った状態で更年期を迎えたほうが安心ですね。とはいえ、習慣化するのは難しい気がします。

高尾 40代の女性で運動習慣がある人の割合は12.9%という調査結果もあり[注2]、極端に言えば10人のうち約9人は運動習慣がないということになります。1日24時間しかない中で、これ以上睡眠時間を削ってまで運動はできないという人もいるでしょう。でも、運動をするのは、睡眠の質を向上させるためでもあります。そして睡眠は目を覚ましている時間、つまり覚醒時の状態をよくするために重要です。起きている時間のパフォーマンス向上のために、改めてご家族と一緒に、睡眠について話してみていただきたいと思います。

──運動習慣の目安はありますか。

高尾 運動習慣の定義としては、「隣にいる人と話ができるぐらいの運動強度」の運動──例えば早歩きぐらいの速度でのウオーキングを、1回30分以上、週に2回以上していれば、「運動習慣がある」ことになります。仕事に出かけるときにウオーキングシューズで1駅分歩くなどでもいいわけです。できればウオーキングなどによる有酸素運動と筋トレの両方を取り入れた運動をしてもらえるといいので、日中は少し離れたところまでランチを買いに行って、夜は自宅でできる筋トレをする、というのもいいでしょう。

[注1]Prospective Study of Physical Activity and Depressive Symptoms in Middle-Aged Women - American Journal of Preventive Medicine (ajpmonline.org)

[注2]厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」

(次回に続く)

(ライター 山田真弓)

高尾美穂さん
産婦人科医・イーク表参道 副院長。医学博士・スポーツドクター・Gyne Yoga主宰・産業医。東京慈恵会医科大学大学院修了後、同大病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て現職。大学病院では婦人科がん(特に卵巣がん)専門。2003年にヨガと出会い、ケンハラクマ師に師事。ヨガ、アンチエイジング医学、漢方、栄養学、スポーツ医学を多角的に用い女性の心身を様々な角度からサポートする。近著に『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』(日経BP)がある。

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