Windows 11アップグレード 「アシスタント」使えば簡単10パソコンを11にアップグレードするには(上)

日経PC21

パソコンのOSであるWindows 10をWindows 11に無償アップグレードする方法を2回にわたって解説する。Windows 10を搭載したパソコンをWindows 11に無償でアップグレードする方法には図1の3つがある。そのうちの「Windows Update(ウィンドウズアップデート)」での提供は、まだ一部のパソコンに対してしか開始されていない。今すぐ実行できるのは残りの2つ、「インストールアシスタント」と「新規インストール」だ。ただし、まっさらなWindows 11をインストールする後者は、特に理由がない限り一般にはお勧めしない。通常はインストールアシスタントによる手動アップグレードだけと考えてよい。

図1 Windows 10パソコンをWindows 11にする方法は大きく3つ。手間のかからないWindows Update(ウィンドウズアップデート)による提供時期は、機種ごとに異なる。今すぐ実行したければ「インストールアシスタント」による手動アップグレードだ。このほかにまっさらな11を新規インストールする方法もある

Windows Updateとインストールアシスタントは、個人データおよび大半のアプリや設定などを保ったままOSだけをWindows 10からWindows 11に切り替える(図2)。これが一般ユーザーにお勧めする理由だ。一方の新規インストールは、自作パソコンと同じまっさらなWindows 11をインストールするため設定が引き継がれず、初期セットアップからやり直す必要がある。「フレッシュなWindows 11」を使える半面、注意事項がいろいろとあるので上級者向けだ。

図2 3つのアップグレード方法それぞれで、「ドキュメント」などの個人データ、および自分でインストールしたアプリが継承されるかどうかを示した。新規インストールでCドライブを初期化(フォーマット)しない場合、個人データは「Windows.old」というフォルダーに30日間だけ残る

例えば新規インストールしても個人データは「Windows.old」というフォルダーに残るが、30日を超えると自動で消される。また、新規インストールの際にCドライブを初期化すると同フォルダーは作られない(個人データのバックアップが不可欠)。こうした事情から新規インストールは腕に自信がある人にしかお勧めしない。

アップグレードの前に、愛機のWindows 11対応を必ず確認しておこう(図3)。対応状況はWindows Updateの画面に表示される(図4)。

図3 Windows 11にアップグレードできる条件。Windows 11にできるパソコンはこれらの要件を満たしたパソコンのみ。メーカーサイトや「PC正常性チェック」アプリで愛機の対応状況を確認しよう。なお、新規インストール以外では、Windows 10のバージョン2004(May 2020 Update)以降が動作していることも条件になる。Windows 11のリリースに合わせてマイクロソフトはWindows 11のトラブル情報ページ(https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/release-health/status-windows-11-21h2)を開設した。こちらも随時確認することをお勧めする
図4 「Windows Update」の画面で「更新プログラウムのチェック」を押すと、準備ができたパソコンには「ダウンロードしてインストール」ボタンが現れる(上)。その前段階として、アップグレードが可能かどうかの通知も表示される(下)
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手動アップグレードは簡単