パソコンのOSであるWindows 10をWindows 11に無償アップグレードする方法を2回にわたって解説する。Windows 10を搭載したパソコンをWindows 11に無償でアップグレードする方法には図1の3つがある。そのうちの「Windows Update(ウィンドウズアップデート)」での提供は、まだ一部のパソコンに対してしか開始されていない。今すぐ実行できるのは残りの2つ、「インストールアシスタント」と「新規インストール」だ。ただし、まっさらなWindows 11をインストールする後者は、特に理由がない限り一般にはお勧めしない。通常はインストールアシスタントによる手動アップグレードだけと考えてよい。

Windows Updateとインストールアシスタントは、個人データおよび大半のアプリや設定などを保ったままOSだけをWindows 10からWindows 11に切り替える(図2)。これが一般ユーザーにお勧めする理由だ。一方の新規インストールは、自作パソコンと同じまっさらなWindows 11をインストールするため設定が引き継がれず、初期セットアップからやり直す必要がある。「フレッシュなWindows 11」を使える半面、注意事項がいろいろとあるので上級者向けだ。

例えば新規インストールしても個人データは「Windows.old」というフォルダーに残るが、30日を超えると自動で消される。また、新規インストールの際にCドライブを初期化すると同フォルダーは作られない(個人データのバックアップが不可欠)。こうした事情から新規インストールは腕に自信がある人にしかお勧めしない。
アップグレードの前に、愛機のWindows 11対応を必ず確認しておこう(図3)。対応状況はWindows Updateの画面に表示される(図4)。

