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ハイアールの自動調理器 「無水かきまぜ」で健康志向

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日経クロストレンド

巣ごもり需要で新製品続出の自動調理器市場にハイアールが参入する。ハイアールジャパンセールス(大阪市)は、自動調理器市場で主流だった「圧力鍋方式」ではなく、「無水かきまぜ方式」を採用した「HotDeli(ホットデリ)」を2021年12月1日に発売。その勝算は?

グローバル展開で低コスト化を実現

「HotDeli(以下、ホットデリ)」は、多彩な家電製品を販売しているハイアールでも初となる、自動調理器具。日本の調理事情に特化して開発した製品で、煮る、炒める、ゆでる、蒸す、低温調理、炊飯、パン・ケーキを焼くなど、90種類のメニューが自動で調理できる。無水調理と独自のかきまぜ方式で、少量の調味料でも味を染み渡らせ、おいしくヘルシーに調理できるのが特色だという。

21年11月9日に行われた新商品発表会で、ハイアールジャパンセールスの乾修明(いぬい なおあき)副社長は、「ハイアールジャパンセールスは、冷蔵庫や洗濯機など大型家電で12年連続世界シェア1位を占めているハイアールグループの日本法人。大型家電に加え、電子レンジや炊飯器などの小型商品も扱っており、国内での累計販売は2200万台を突破している。当社の強みの1つは、世界シェアナンバーワンを生かしたコストパフォーマンスの高さ。販売地域100カ国以上というグローバルセールスのスケールメリットを生かし、部品の共通化や生産の効率化を図り、高い品質を維持したままでコストダウンを実現している」と語った。

ターゲットは、増え続けている少人数世帯

市場で人気の高い自動調理器は、多忙な子育て世代をターゲットにした商品が多かったが、ホットデリの主要ターゲットは1人世帯から小さな子供のいる3人世帯までの少人数世帯。具体的には20~30代女性や単身赴任を含む20~40代男性、学生などの1人暮らし世帯、シニアの1~2人世帯だ。

19年の国民生活基礎調査によると、単身世帯と夫婦2人のみ世帯を合わせると、全世帯数の過半数(53.2%)を占めており、同社では今後も増加傾向が続くと予想。またそうした少人数世帯の自炊事情を調べると、メニューのマンネリ化や、調理する手間が惜しい時に利用する外食や中食にお金がかかること、ファストフードやインスタント食品で済ませることに対する罪悪感などがあることが分かった。

原利光商品企画部課長は、「少人数世帯が増加していることに加え、家で食事をする機会が増えた方々の悩みを解消できる商品を提供したいと考えたのが開発のきっかけ」と開発背景を語った。

特許出願中の無水かきまぜ方式が特徴

ホットデリ最大の特徴は、自動調理器に圧倒的に多い「圧力鍋方式」ではなく、「無水かきまぜ方式」を採用したこと(かきまぜ機構は特許出願中)。

圧力鍋方式は、密封された鍋内を高圧にすることで水の沸点を上げ、高温で加熱調理をする方式で、ハイアールも中国では電気圧力鍋を展開している。短時間で大容量の調理が可能というメリットもある。

一方、ホットデリに採用されている無水かきまぜ方式は、圧力はかけずに加熱調理をする。外蓋の下側に取り付けられる「まぜスティック」を作動させてかき混ぜることで、食材に調味料を染み渡らせられる。圧力鍋方式の場合は、食材が液体に浸っている必要があるが、無水かきまぜ方式は少ない調味料で作ることができ、水分の多い食材なら無水調理も可能だという。

現在、多くの食品分野で「高たんぱく質」「低糖質」の商品が増えていることを視野に入れ、レシピ開発ではカロリーや塩分量以外に、高たんぱく・低脂質、低糖質などの指標を取り入れ、「健康的な食事をしたい」ニーズに応えている。

メニューはスマホで、2段調理トレーも

スマートフォンで、自動調理可能な90種類のレシピがチェックできるのも特徴だ。レシピサイトにつながるQRコードは見失うことがないよう、商品の天面操作部、背面定格ラベル、レシピブック、取扱説明書の計4カ所に印刷した。

付属の「クックトレイ」を内鍋の上部に置くことで、2段調理が可能となっている。蒸し調理用のトレーを乗せられる自動調理器は既存商品にもあるが、一般的な蒸しトレーは底に蒸気を通すための穴が開いているので、汁が垂れやすいメニューには不向き。だがホットデリのトレーには穴が開いていないので、汁物も調理可能だ。「お米とエビチリを同時調理して『エビチリごはん』、肉豆腐と枝豆を同時調理して『おつまみセット』など、さまざまな組み合わせから選んで調理ができる」と原課長は話す。

自動調理器は置き場所がなく諦める人が多いため、本体の小ささを重視した。ホットデリは幅21.6センチメートルと、業界最小レベル。プロトタイプでは持ちやすいように、横に持ち手となる「取っ手」をつけていたが「その取っ手があるためにキッチンに置けなくなる」という声もあり、取っ手をなくして側面の下部分にくぼみを入れることで、両手でしっかり持てるような形に変更したという。

機械任せの自動調理だけでなく、自分流に時間や温度を調整したい人向けの「手動調理」メニューも搭載した。「煮る/煮詰める」「低温/発酵」「煮込む」「パン・ケーキ」「炒める」「白米」「ゆでる/蒸す」「炊き込み/玄米」「あたため直す」「クリーン(お手入れ用・調理不可)」の10カテゴリーは、時間や温度などを設定できる「手動調理」に対応している(パン・ケーキや米飯調理は量により自動調理)。

例えば「低温/発酵」は、温度は40~100度、時間は1分~10時間までの範囲で設定できるので自分流の調理が可能だ。

「かゆいところに手が届く」操作性

新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要でヒットする以前の18年ごろから、自動調理器は人気を集めていた。自動調理のできる「バーミキュラ ライスポット」がヒットしたのは17年だ。21年末の発売はかなりの後発だが、それだけにハイアールは既存商品の不満点をよく研究している。

例えば、自動調理器の多くは操作盤が側面についているが、ホットデリは天面についている。これは、床上100センチメートルくらいのところに置いて調理をすることを想定した場合、上から見て確認しながら調理できる方が操作性は高いという判断からだ。

今のところ、ホットデリと同じ無水かきまぜ方式を採用している自動調理器は、21年9月中旬発売の水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」(シャープ)のみ。ホットデリは少人数世帯向けのコンパクトサイズ1種類だが、ヘルシオ ホットクックは定格容量を1リットル、1.6リットル、2.4リットルの3タイプで展開している。一番コンパクトな1リットルサイズの実売価格は3万7500円(税込み、編集部調べ)と、ホットデリよりもやや高め。しかしこの2社の無水かきまぜ方式がヒットすれば、自動調理器の第2次ブームが起こるかもしれない。

(文・写真 ライター 桑原恵美子)

[日経クロストレンド 2021年12月3日の記事を再構成]

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