ゴルフのためだけではないウエア販売

ゴルフウエアやシューズも、ファッション性の高さや若年層が手に取りやすいカジュアルさを意識し、普段使いもできる商品やブランドをピックアップ。男性のゴルフウエアというと、ポロシャツにスラックスという鉄板スタイルを思い浮かべる人が多いかもしれないが、「今持っているウエアを活用してゴルフスタイルを提案できるようにした」と二十軒氏。カジュアルシャツにジョガーパンツという、日常着にも他のスポーツにも着回し可能なコーディネートで、「ゴルフのためだけ」ではなく、普段も使えるものとして購入できる。

BEAMS GOLF(ビームス ゴルフ)やアディダス、OAKLEY(オークリー)、DESCENTE(デサント)、期間限定取り扱いであるUNBIND(アンバインド)などウエアは若年層が手に取りやすいブランドが並ぶ

ブランドとしてはBEAMS GOLF(ビームス ゴルフ)やアディダス、OAKLEY(オークリー)、DESCENTE(デサント)など、アパレルブランドとしても認知が高く、ゴルフ未経験者にもなじみ深い名前が並ぶ。コンバースのゴルフシューズは普通のスニーカーに見えるほど、普段の服装にも合わせやすいカジュアルな印象だ。

コンバースやアディダス、ニューバランス、プーマなどスポーツではおなじみのブランドのシューズが並ぶ。移動中や練習場でも使いやすいカジュアルなシューズを中心にラインアップしているという

バッグも同様で、デザイン性の高い製品を取りそろえてあり、カラーバリエーションも豊富だ。通常のゴルフ店ではキャディーバッグがずらりと並んでいるイメージが強いが、初心者が所持するクラブ本数はあまり多くないため、本数の少ないクラブケースのラインアップを充実させている。

また、ゴルフ5は郊外のロードサイドに店舗を構えるケースが多かったが、人の流動性が高い新宿のショッピングモールに展開したことで、多くの人が気軽に立ち寄れるというメリットもありそうだ。

バッグはカラーバリエーションが豊富で種類も多い。期間限定取り扱いのBRIEFING(ブリーフィング)や、アウトドアブランドとして人気のKELTY(ケルティ)のほか、ALOHA(アロハ)、hellolulu(ハロルル)、Jack Bunny!!(ジャックバニー)などがそろう

口コミで広がる話題づくりが課題

20~40代のゴルフ人口が増えているとはいえ、集客は容易ではない。アルペンでは、テレビCMだけでなく、ネット上のバナー広告や動画広告でも拡散が難しい現状を踏まえ、ウェブサイトやSNS(交流サイト)などの活用を課題に挙げている。

「そのためにはどのように話題づくりをして、口コミを生むのかが重要」(二十軒氏)。店舗名に「初心者専用」と付けることにこだわったのも、新しくゴルフを始める人がネットで調べる際に、ヒットしやすくするためだ。

「弊社では(ゴルフ5の情報発信ツールとして)ウェブはもちろん、YouTubeチャンネルやインスタグラム、『ゴルフ5』アプリやメルマガなどもすでに展開している。今回の店舗は実際にお客様が訪れた際の反応を見て、訴求ポイントを探っていきたい」(二十軒氏)

一方で二十軒氏は初心者専用ゴルフ5を「半分実験店という扱い」と表現しており、顧客の悩みやニーズを直接聞くことで、次の事業に生かしたい考えも示している。

まずは「初心者へのサポートを継続的に行う体制をつくれるかどうか。これに関してはわれわれも想像がついていない面があり、隠れたニーズはたくさんあるはずだ。それが何かを探り、次の展開として何がベストかを考えていきたい。今回は22年5月末までの期間限定店舗だが、常設で店舗を構えたほうがいいのか。はたまた、既存店舗の中に相談カウンターをつくるのか、ウェブ上で相談できる窓口をつくるのか。最適な答えを見つけていきたい」と同氏は意気込みを語った。

(ライター 吉成早紀)

[日経クロストレンド 2021年9月28日の記事を再構成]

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