『あなたの番です 劇場版』 主演の2人はどう挑んだ?主演対談 手塚翔太役・田中圭×手塚菜奈役・原田知世

日経エンタテインメント!

2019年4月期に放送され、最終回の総合視聴率は25%の高記録を獲得(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。マンション内で発生した連続殺人事件をめぐる考察が回を追うごとに加熱し、SNSの世界トレンドも5度1位になったドラマ『あなたの番です』が映画化。主要キャストの設定はそのままで、ドラマ版とはまた別の結末で新たに物語が描かれる。

田中圭(奥)1984年7月10日生まれ、東京都出身。近作にドラマ『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)など。原田知世(手前)1967年11月28日生まれ、長崎県出身。近年の出演作に映画『星の子』など。ニュー・シングル『ヴァイオレット』が12月15日に発売(写真:藤本和史)

――映画化を聞いた際の感想は?

原田知世 まずはみなさんとまたご一緒できるということが、すごくうれしかったです。ドラマでは私の演じる菜奈さんが物語の途中で殺されてしまったのですが、映画ではもう一度(田中が演じる夫の)翔太くんと新しい人生を生き直せましたし。

田中圭 最初は「どこを書くの?」「どういうこと?」と思いましたけども(笑)、プロットが書かれた企画書を見て、すごく面白そうだなと感じました。

原田 マンション内での連続殺人事件だったものから(設定が)変わると聞いて、私も最初は「どういうふうにするのかな」と思いました。でも舞台がクルーズ船と聞いて、確かに海の上だから逃げ場がないし、そこで連続殺人が起こるのは本当に怖いじゃないですか。いいアイデアだなと感じました。

――田中さんは現場で「菜奈ちゃんが生きている……」と、涙ぐんでいらっしゃったそうですね。

田中 もうクランクイン初日から涙腺がヤバかったです(笑)。全然何でもないシーンでも、翔太にとっては当たり前にすごいことが起きているので。「本当に良かったな」と、グッと来ました。

――「この現場に戻ってきたな」と感じたのは、どういう場面で?

原田 マンションのセットで撮影をしたときに、当時緊張していた自分のことなどを思い出しました。

田中 相変わらず、キャストみんなのクセが強くて(笑)。袴田(吉彦)さんや片桐(仁)さんも、いつも独特の雰囲気を出していらっしゃるんです。すごく懐かしさと安心感があるチームなんです。ただ今回は、あれだけラブラブな翔太と菜奈がなぜかすれ違ってしまう場面が出てくるんです。

原田 自分の人生を懸けて菜奈ちゃんを愛する翔太くんではありますけど、映画では、だからこそ、すれ違ってしまうというか。

田中 僕は知世さんのことも大好きですし、菜奈ちゃんのことも大好きですし。でもお芝居中は少し「ふんっ」としなきゃいけなかったので、いつものバカップルのようなやり取りができたときには改めて、素敵だな、懐かしいなという幸せな気持ちになれました。

――撮影で印象深いシーンは?

原田 物語の後半で翔太くんが感情を爆発させるシーンがあって、菜奈ちゃんが「大丈夫?」と彼の背中を触っているんですけど、その感情が出る瞬間の背中が、すごく熱くなるんですよ。他のお芝居を見ていても感じていましたけど、きっと圭さんは、ご自身から湧き出るエネルギーがすごく強い方なんです。そのシーンでも、それがバンッ!と出る瞬間を見たような気がしましたね。しかもテストのときも本番のときも同じエネルギー。素晴らしいなと思いました。

田中 自分では全然分からなくて。

原田 「ご自分で触ってみてください!」となりましたもん(笑)。

田中 翔太は少し難しい感情の流れを持つ人なのでその撮影に対しては不安もありましたが、知世さんがずっと背中を触ってくれていることに対しての安心感というか、ホッとする気持ちをとても感じていました。だからこそそう言ってくださったことが、すごくうれしかったです。

――ハードなことも多い撮影だったそうですが……。

原田 特に後半は時間をかけて撮影していましたし、私の体力的にも、だんだん弱ってきてしまって。

田中 夜中どころじゃないですもんね。朝から朝までの撮影で。

原田 そうなんです。夜中になってくると、もうろうとしてきてしまって(笑)。撮っても撮っても終わらないので、最初はみんなで楽しくてお話をしていたのに、どんどん無言になってしまって(笑)。

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