Windows 11で必ず使いたい 5つの注目新機能
10月5日に正式リリースされた新OS「Windows 11」で注目したい改良点を5つピックアップして紹介する(図1)。注目度の星マークも添えたので、11導入時の参考にしてほしい。
「チャット」は11で標準となったビデオ会議アプリ「Teams(チームズ)」を利用して、ビデオ通話やチャット(文字による会話)をする機能。星5つとしたのは、テレワーク全盛のご時世を鑑みてのこと。タスクバーの「チャット」ボタンから相手を呼び出せる機動力はまさにテレワーク向きだ。一度通話した相手は履歴に登録されるので、次回からは素早く呼び出せる。
ビデオ通話(会議)を行うときは、図2で「会議」をクリックしてルーム(会議室)を作成し、相手(参加者)に招待メールを出す(図3~図5)。初めてチャットをする相手には「チャット」ボタンから招待を送る(図6、図7)。
新手のクリーンアップは「ゴミかもしれない」を提示
新機能の「クリーンアップ対象候補」も注目度の星5つとした。これはCドライブ内のゴミを削除する機能だが、10にもある「ディスククリーンアップ」とは役割が異なる。ディスククリーンアップはシステム関連の見えないゴミを削除するが、新機能はユーザーが作成した「もしかしたらゴミかもしれない」ファイルが対象。あまり使われていない巨大なファイルや未使用アプリなどだ(図8、図9)。それらを提示して、削除するか否かはユーザーの判断に委ねる仕様になっている。
「音声入力」は、マイクに向かってしゃべった内容を認識し、テキストとして入力してくれる機能。使い勝手が良く認識精度も高いので星4つとした。実は10にも高精度の新型音声認識機能が追加されていたが日本語環境では利用できず、音声機能(Windows音声認識)はアプリ起動などのパソコン操作に限定されていた。11の機能はテキストの入力に特化している。
利用するには、ワードなどで入力位置を選択し、ショートカットキーで音声入力機能を起動(図10)。パネルが開いたらマイクに向かってしゃべればよい(図11)。「、」(くてん)や「。」(とうてん)も声で入力でき、「かいぎょう」で改行される。文字入力の場面で自動起動させる設定も可能だ(図12、図13)。
「Windows」+「V」キーで起動する「クリップボード履歴」も強化された。10の「絵文字パネル」が統合され、クリップボードや絵文字など入力にまつわる機能が図14のパネルに集約された。絵文字のほか、顔文字、記号、GIF動画にも対応。絵文字は本来カラーだが、「メモ帳」などに入力するとモノクロになる(図15)。
ウィジェットでニュースや予定をチェック
「ウィジェット」は天気予報や株価、最新のニュースなどを表示するカード形式の情報パネル(図16)。Windows 7にあった同種の機能「ガジェット」をほうふつさせるが、位置付けとしてはスマホのウィジェットに近い。実際、11のウィジェットは、マイクロソフトのポータルサイト「Microsoft Start(マイクロソフトスタート)」がベースになっており、7のガジェットとは根本的に違う。例えば11で天気のウィジェットをクリックすると、同ポータルの天気サイトが開く。ちなみに10のタスクバーにある「ニュースと関心事項」もMicrosoft Startがベースだ。
11のウィジェットでは、個人の予定や写真なども表示可能。ウィジェットは大中小のサイズによって表示内容が変わる(図17)。ウィジェットは自由に追加できるが(図18)、本稿執筆の10月上旬時点では11種類のみで用途が限られる。
11はAndroid(アンドロイド)のスマホアプリが動作する点でも大きな注目を集めているが、当初のリリースには実装されていない。この機能は現在テスト中で、一般に提供されるのは2022年にずれ込むとみられる。
(ライター 石坂勇三)
[日経PC21 2021年12月号掲載記事を再構成]
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