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答えと解説

正解(間違っているもの)は、(2)筋肉量の多い人 です。

ふくらはぎや足の裏が突然つって激痛が走る「こむら返り」。起こしやすいのはどんな人?(写真=123RF)

ふくらはぎや足の裏が突然つって激痛が走る「こむら返り」は、一度は経験したことがある人が多いのではないでしょうか。「こむら」はふくらはぎという意味で、こむら返りは、ふくらはぎなどの筋肉が強い痛みを伴ってけいれんを起こすことを言います。

「こむら返りの原因は諸説ありますが、一番有力なのは、体液中の『電解質バランスの崩れ』です。電解質とは、カルシウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラルのことで、このバランスが崩れると、足がつる現象が起こると言われています」。四谷・血管クリニック院長の保坂純郎氏はそう話します。こむら返りはたくさん汗をかく暑い季節や、激しい運動の後、飲酒後などに起こりやすく、これらはいずれも、体が脱水状態になることで体内の電解質バランスが崩れ、神経と筋肉の情報伝達がうまくいかなくなって筋肉がけいれんすると考えられています。

このほか、昼間にたくさん活動し、筋肉が疲労している状態で眠りについたときも、急に寝返りを打った拍子にこむら返りを起こしやすいことが知られています。ただし、「こむら返りと筋肉の量は特に関係なく、筋肉質の人が起こしやすい・起こしにくいということはありません。柔軟性があるかどうかも、ほとんど関係ありません」と保坂氏は話します。

では、こむら返りを起こしやすいのはどんな人なのでしょうか。「若い人に比べると高齢者はこむら返りをよく起こします。高齢になると体内の水分量が減り、電解質バランスが崩れやすくなるからでしょう。このことは妊娠中の女性も同様です。高齢者の場合、日ごろ筋肉を動かす機会が少ない人が、急に運動したときにこむら返りを起こす傾向もあります。これに対し、若い人は激しい運動で筋肉を動かしすぎたときに足がつりやすく、高齢者と逆だと言えます」(保坂氏)。

こむら返りは病気を背景にして起こることもあります。特に頻度が高いのが下肢静脈瘤です。「下肢静脈瘤は、足から心臓へと戻るはずの血液がたまって足の静脈が膨れ、むくみ、だるさ、色素沈着などが現れる病気です。静脈がボコボコと盛り上がったり、クモの巣のような模様が浮き出たりします。下肢静脈瘤の患者さんの6割以上がこむら返りを起こすのではないでしょうか」と保坂氏。次いで多いのが、肝臓の病気です。重度の肝硬変になると、さまざまな物質を分解・合成するという肝臓本来の働きが果たせなくなり、電解質バランスが崩れるのです。

こむら返り予防は、水分補給と適度な運動から

こむら返りを起きにくくするには、適度な水分補給によって脱水を避け、適度な運動を毎日続けることが大切です。「血流が良くなれば電解質バランスも整うので、入浴時はお湯につかって体を温めるのもいいでしょう。下肢静脈瘤や肝臓病がある人は、その治療も必須です。いずれも適切な治療を受けて改善すれば、こむら返りの頻度を減らすことができます」(保坂氏)。

「頻繁にこむら返りを起こす人は、医師に相談して弾性ストッキングを使ってみるといいでしょう。血流が改善すると電解質バランスが崩れにくくなり、こむら返りの予防効果があります」と保坂氏はアドバイスしています。

この記事は、「『こむら返り』はなぜ起きる? 夏や就寝中に多い理由は?」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100023/070700089/(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。

[日経Gooday2022年2月21日付記事を再構成]

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