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仕事も泊まりもクルマの中で 最新カスタムカー5選

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NIKKEI STYLE

「アソビ × モビリティ」をテーマに、最新のギアや車両を展示するイベント「アソモビ」が2021年10月、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)で開催された。会場で来場者の注目を浴びていた、アウトドアシーンを見据えたカスタムカーの最新トレンドを紹介する。

商用バンをSUV風にカスタマイズ

昨今のキャンプブームでは、車も個性を主張するギアの一部となっており、ランドクルーザーやジムニーなど、本格的な悪路走破性をもつ多目的スポーツ車(SUV)は特に人気が高い。そうした風潮の中で新たなムーブメントになっているのが商用バンをSUV風に仕立てるカスタマイズ。「パパママカーズ」(大阪府富田林市)はトヨタ・プロボックス/サクシードの中古車をベースにしたコンプリートカスタムカーを展示した。

ボディーを流行のアースカラーに全塗装し、フロントグリルはオリジナルパーツへと換装。サスペンションのスプリングを交換して地上高を増すとともに、簡素なスチールホイールとマッドテレーンタイヤ(オフロードタイヤ)を組み合わせることで、武骨な雰囲気を巧みに演出している。本物のオフロード4WD(4輪駆動)車のように悪路を走れるわけではないが、商用バンの質実剛健なデザインはどこかクラシックなムードもあり、キャンプをはじめとするアウトドアシーンにぴったり。もともとが商用バンなので経済性や実用性、耐久性は折り紙付きだ。展示車は内装までしっかり手が加えられていた。

本場のパーツで「オーバーランド」を体現

SUVのカスタムシーンでよく耳にするのが「オーバーランド」という言葉である。これはオーストラリアや北米など、未舗装の原野が多く残る大陸を車で野営しながら巡る冒険的な旅のこと。悪路走破性の高いSUVにルーフトップテントやサイドオーニング(日よけ)などを装着し、どこでもキャンプ可能な仕様が特徴だ。

島国の日本では車で原野を延々と走行するようなシーンはあり得ないが、普通の乗用車にはないタフなルックスが一部で人気となっている。「フレックス・ドリーム」(東京都調布市)はオーバーランドの本場、オーストラリアのカーアクセサリーブランド「ARB 4×4 Accessories」のパーツでカスタマイズしたトヨタ・ランドクルーザー プラドのデモカーを展示し、来場者の目を引いていた。

車を移動オフィスに変えるアイテム

新型コロナウイルスの感染拡大以降、リモートオフィスとしても活用できる車中泊仕様のワンボックスカーやキャンピングカーが人気となっている。そうした状況と並行して目覚ましい進化を遂げているのがポータブル電源。米国発の「ゴールゼロ」はこの分野のパイオニアとして、国連の物資調達機関や米国政府災害対策機関などでも採用されているブランドだ。

ゴールゼロの「Yeti 3000X」は3032Whという大容量のリチウムイオン電池を搭載するモデル。ノートPCやスマートフォンの充電はもちろん、大電力が必要な冷蔵庫や大型液晶テレビを同時に稼働させることができる。また、オプションの高効率ソーラーパネルを組み合わせることで、発電機のような騒音を発することなく「オフグリッド(送電線とつながっていない状態)」な運用も可能だ。アウトドアシーンだけではなく、災害時も重宝するだろう。

軽トラカスタムの究極進化形

維持費が安く、狭い田舎道でも取り回しやすい軽トラックは、アウトドア遊び用のセカンドカーとして注目されているジャンルの一つ。近年は軽トラックをレジャー仕様にするためのアクセサリーパーツも続々と登場している。「カーファクトリーターボー」(青森県つがる市)のブースで展示されていた「バグトラック パネルバン」は、ダイハツ・ハイゼットのパネルバンをキャンピング仕様にカスタマイズしたもの。運転席と荷室の間にある隔壁を取り去り、ウッドを使ったぬくもり感のあるインテリアに仕立てている。キャンピングカーのようなキッチンやダイネットといった設備を持たない代わり、大人が悠々とくつろげるほど内部は広い。

現在、アウトドアでの遊び用として軽トラックを活用するユーザーに人気なのが「エフクラス」(兵庫県丹波篠山市)が販売する「ハードカーゴ キャリア」。丈夫な金属パイプ製のケージを荷台に装着することで、積載性や汎用性を大幅にアップさせることができるアイテムだ。

古いキャンピングカーをリノベーション

コロナ禍以前から世界的なムーブメントとなっているのが「バンライフ」。車(バン)に生活道具を積み込んで、自由に放浪しながら暮らすライフスタイルのことだ。おおもとはヒッピーカルチャーだが、日本ではどちらかというと海外発のおしゃれな車中泊スタイルとして人気になりつつある。

実際に放浪生活をするわけではないが、海外のバンライファーのような車が欲しいという人が増えているのだ。「BUDDY AUTO(バディーオート)」(横浜市)が出展していたキャンピングカーは、まさにそのバンライフ的な世界観が表現された一台。乗車定員をあえて2人に絞り、夫婦や恋人同士でゆったりと暮らすための空間に作り直されている点も大きな特徴である。

(ライター 佐藤旅宇)

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