SKY-HI 勝敗を分けた「個」と「チーム」のバランス連載 SKY-HI「Be myself, for ourselves」(20)

日経エンタテインメント!

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BE:FIRST誕生後に、SKY-HIへの過去の取材から“今だから書ける”「THE FIRST」の富士山合宿や審査の話を改めて再編成して記事化するシリーズ。今回も、前回の「SKY-HI 『ブレない心』がデビュー後に絶対必要な理由」に引き続き、富士山合宿の2つ目の課題「擬似プロ審査」の話を明かしていく。[「BE:FIRST」や「THE FIRST」についてはこちら

SKY-HI(日高光啓)は新しいボーイズグループ結成のためにオーディション「THE FIRST」を開催した(写真:上野裕二)

当初、編集側の方針として、オーディション中であることを鑑みて、特定のメンバーの話は避けていたものの、取材のたびに気になったことは聞いてきた。そのため合宿参加メンバー全員の話が出てくるわけではないことをご容赦いただきたい。また、各メンバーの評価はあくまでも取材時にSKY-HIが各審査を振り返って話したものであり、この後、彼らが様々な成長を経て今の場所にいることも付け加えておきたい。

「視聴者の方々の感想を拝見していると、『擬似プロ審査』での勝敗(『Be Free』と『Move On』チームが対決し、前者が勝利した)や個々の順位付けに違和感を覚えた方も少なくないように感じました。例えばMANATO(現BE:FIRST)。彼が3位だったことに驚いている視聴者の方も多かったようで。MANATOに関しては、本当にパフォーマンスが良かったから、これ以上低くしようがないんです。欲を言えば、今後はもっと振り切ったパフォーマンスをしてほしいと期待しています。

4位のLEO(現BE:FIRST)も、想像より順位が高かったんじゃないかな。放送ではスランプに陥って解決の糸口が見えずに苦しむ姿が映っていました。実際に彼は本番前夜までずっと悩み続けていて、1度も解決できないまま本番に臨んでいます。

ただ、SOTA(現BE:FIRST)のように本番で突然全く違う姿を見せたのともまた違うのですが、LEOが持っている性格と『Be Free』という曲が合っていたこともあり、本番でキラッと輝いた印象があります。課題だった発声の部分が完全にクリアになったわけではないけれども、マイクに声を当てる感覚は明らかに変わりました。その前は、ブレスを込めて逃げる感じが見受けられましたが、今はそれもない。

現段階では『デビューに間に合うかどうか』というラインですが、それでも彼がこれからもどんどん改善していける可能性があるのは分かったし、彼自身が努力の方向性をきちんと理解して進めているので、まだまだ伸びていくでしょう」