日経PC21

接続台数が多いとWi-Fi 6が威力を発揮

接続台数が多い環境で便利な機能を持つルーターもある。バンドステアリングもその技術の1つ。周囲の電波状況や通信速度などに応じて、端末が接続する周波数帯を切り替える(図3)。

図3 バンドステアリングは端末の利用状況や周囲の電波状況に応じて、自動的に周波数帯を切り替える。混雑を回避して速度が向上する

トライバンドは2.4ギガヘルツ(ギガは10億、GHz)帯と5GHz帯に加えて、もう1つ別の5GHz帯を設け、接続台数の多い環境でルーターの負荷を減らす。バンドステアリングと併用できる製品では、通信の渋滞を減らせる(図4)。

図4 現在のWi-Fiルーターの多くは、5GHz帯と2.4GHz帯の2つの周波数帯を持つ。これをデュアルバンドルーターと呼ぶ。トライバンドルーターは、さらにもう1つの5GHz帯を追加することで、接続台数が増える

ビームフォーミングは、Wi-Fiルーターがパソコンやスマホの場所を特定し、その場所に向けて効率の良い電波を送信する仕組み。対応機器のみで利用できるが、Wi-Fi 6対応機器のほとんどが対応する(図5)。

図5 ビームフォーミングはWi-Fiルーターが端末の場所を特定し、個々の場所に応じて電波の波長を調整する機能だ。電波状態が向上し、通信速度のアップが期待できる

MU-MIMOはビームフォーミングを使い、複数の機器と同時にデータ通信できる仕組み。従来の通信は直列型だったが、MU-MIMOは並列型の一斉通信。Wi-Fi 6では接続台数が最大8台に増え、アップロードも対象になった(図6)。

図6 従来のMIMOは1台ずつしかデータを送受信できないという欠点がある。複数台で同時に通信すると頻繁に待ちが発生し効率が悪い。MU-MIMOはビームフォーミングを使い、端末ごとに個別にデータを送信する仕組み。待ちが発生しにくく効率が良い

メッシュネットワークは、Wi-Fiルーターを複数台設置し、網目状に電波を張り巡らせることで、家のどこにいても快適に通信できる環境を作る技術(図7)。これまで、同一メーカーの同一の製品群でしか構築できなかったが、イージーメッシュという統一規格に対応したルーター同士なら構築できるようになった(図8図9)。

図7 メッシュネットワークは、複数のWi-Fiルーターで網目状に電波を張り巡らせ、どの場所でも安定した通信ができる仕組み(インターネット回線との接続は1台のみ)。従来の中継機と違い、送受信が同時にできるので中継による速度低下も起こりにくい
図8 メッシュネットワークは、同じメーカーで同一の製品群でのみ構築できるという制限があった。そこでWi-Fiアライアンスは、イージーメッシュという統一規格を用意した
図9 イージーメッシュにファームウエアのアップデートで対応する機種も徐々に増えている。画面はバッファローのWi-Fiルーターのページ
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IPv6 IPoEの対応も重要に