――首にはスカーフを巻いていますね。

「トップスの滑らかな質感に近い、シルク素材のものを合わせました。スカーフのような色気のあるアイテムは、主張が強くなりすぎないように落ち着いた色味のものを選ぶのがコツです」

「数年前まではトップスの首元にしまいこむのが主流でしたが、最近は隠さないのがトレンドです」
シルバー素材のバングルや指輪、ゴールドの縁取りが目を引く腕時計も着こなしに彩りを添えている

――シューズ選びのポイントは?

「トップスに合わせてやや“かっちり”とした印象にまとめたかったので、F.lli Giacometti(フラテッリ ジャコメッティ)というイタリアのブランドの革靴を履きました。カジュアルな着こなしにマッチする、丸みのあるシルエットが特徴です。ビジネス用から普段使い用まで、デザインのバリエーションが多いブランドなので、個人的に何足も持っていますね」

「Tシャツの足元といえばスニーカーやサンダルが主流なので、革靴にすれば周りに差をつけられます」

「フレンチ系」で統一 一癖あるデザインにも注目

――2組目はボーダー柄のTシャツを使った着こなしです。

「フランス発のDE BONNE FACTURE(デ ボン ファクチュール)というブランドの一着を軸に組みました。上品な光沢感があるので、一枚で着ても物足りない印象は与えないかと思います。パンツにはパッチワークをあしらったフランスのワークウエア風のデザインの一本を合わせて、上下ともフレンチシックなアイテムでまとめています。トップスもボトムスもリネン素材なのもポイントですね」

Tシャツ 1万9800円(デ ボン ファクチュール)、パンツ 7万7000円(フィービー イングリッシュ)、サングラス 4万700円(レスカ ルネティエ)、ブレスレット(私物)、シューズ 5万5000円(ディミッシアーノ・アンド・ミラー)

――リネンは涼しげで軽快な印象を与えてくれる素材ですが、上下で着用すると結構くだけた感じになりそうです。

「ネイビーやブラックのような全体を引き締めてくれる濃色を選べば問題ないでしょう。また、タックインするのもカジュアルさを抑えるポイントです」

――今回はサングラスを取り入れています。

「Lesca LUNETIER(レスカ ルネティエ)という、こちらもフランスのブランドです。明るいオレンジのクリアフレームがアクセントになると思います。形は自分の顔の形に合うボストンタイプを選びました」

1964年にスタートしたLesca LUNETIER(レスカ ルネティエ)の一本。ヴィンテージを忠実に再現したクラシックなデザインが特徴だ
ブレスレットはトップスと同色

――顔形に合うサングラスを選ぶコツはありますか?

「僕もそうですが、面長の方は角ばったものよりは丸みのあるフレームを選ぶといいでしょう。反対に丸顔の方は直線的なデザインのものが似合いやすいです。ちなみに卵形の方は基本的にどのような形状でもマッチするとされていますね」

――サンダルもユニークなデザインですね。

「全身をヨーロッパテイストのアイテムでまとめたかったので、ギリシャ発のDIMISSIANOS & MILLER(ディミッシアーノ・アンド・ミラー)の一足を選びました。ミュールのようなデザインが特徴ですね。Tシャツとイージーパンツ、サンダルという王道的な着こなしですが、素材や一癖あるデザインにこだわることでリラックスした印象を与えすぎないようにしました」

ハンドメードならではの作りのよさも魅力の一足。履きこむほどに生まれる経年変化を楽しめる

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