「北海道イタリアン」という切り口は斬新

業界を見ると、価格帯的には「カプリチョーザ」や「ポポラマーマ」という日常使いの店舗ではなく、サンマルクホールディングス傘下の鎌倉パスタ(岡山市)が展開する生パスタの「鎌倉パスタ」や、ドトール・日レスホールディングスの「洋麺屋五右衛門」に近い。ただ、「鎌倉パスタ」は生パスタが売りで、「洋麺屋五右衛門」は箸で食べる和風パスタが売り。「北海道イタリアン」という切り口は、斬新だ。

「ミア・ボッカ」を経営するのは、北海道を基盤にするイーストン(札幌市)。北海道と首都圏を中心に焼鳥店「いただきコッコちゃん」など46店を展開している(21年3月現在)。出店・マーケティングを統括する大山敏行副社長に聞いた。

塩水ウニやシカ肉など季節商品も

――「北海道イタリアン」って、ありそうにないコンセプトですが、どこからの発想ですか?

大山 イーストンは1986年に札幌で事業を開始しましたが、主にイタリアン分野でした。高級店をやったり、ロードサイド展開に挑戦したりする中で、郊外でも対応できるカジュアルイタリアン業態をやってみようとなったんです。

そこでの売りを考えたときに「北海道」という切り口が生まれました。30年以上イタリアンをやって、北海道の様々な生産者とのつながりができたので、それを生かさない手はないな、と。ピザ生地も当初はイタリア産小麦を使っていたのですが、なにか違うと北海道産に切り替えました。今の味にするまでには結構苦労しましたけどね(笑)。

「ミア・ボッカ」池袋東武店の店頭

――メニューも工夫があります。

大山 定番商品もそうですが、季節商品にも力を入れています。例えば、「塩水ウニ」を使った冷製パスタ。1700円以上と少し高いですが、夏のヒット商品です。このためにウニは空輸していますから。冬にはシカ肉を使ったりもしています。

――商業施設中心なのは、なぜですか?

大山 首都圏でもいろいろやってみたんですけど、ロードサイドは競合が多く、厳しいし、山手線の東側はなぜか、人がなかなか採用できない。それであれば、新宿より西側で、しかも商業施設に絞り込んでみようと考え、それがうまくいきました。しかも、いま商業施設は撤退が多いので、比較的好条件で入ることができています。

「ミア・ボッカ」池袋東武店の店内

――では、今後首都圏での攻勢を掛けていく、と。

大山 いやコロナ禍なので、そこは慎重に行きたいです。「ミア・ボッカ」は年に2店くらいのつもりです。設備が重いので初期投資がかかるのがネックです。ただ、ここ2年ほどで出店を始めたパスタ専門店「麦と卵」は、小箱で投資効率が良いので、こちらも同時に伸ばしていこうと考えています。

(フードリンクニュース編集長 遠山敏之)

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